2020/02/27(木) 23:50〜00:50 NET BUZZ「NHKスペシャル 巨大地下空間 龍の巣に挑む」[字]
違う もっと向こうだ。
あ!
40階建ての高層ビル並みの高さだ。
岩の柱から先へ150m。
どうやら 洞窟の一番奥にたどりついたようだ。
途方もない闇に覆われていた龍の巣。
一体ここは どれほど巨大だというのか。
私たちは 今回 最新の機器を使い
洞窟の3Dデータを入手。
その全貌が 初めて明らかになった。
これが 龍の巣 ミャオティンだ。
上陸地点から内部を見ていく。
私たちの前に立ちはだかった崖。
そして 巨岩の迷宮地帯が広がる。
37m 巨大な岩の柱が この大きさだ。
その全長は 870mに及んでいた。
そして天井は 一番高い所で→
185mに達していた。
容積は 1,000万m^3以上。
地球上で最大の地下空間であることが→
確認された。
とてつもない大きさだ。
例えば 日本最大の地下空間。
秋芳洞の千畳敷。
それは 東京ドームに→
すっぽりと収まる大きさだ。
一方 龍の巣…。
東京ドーム8つ分を優に超える。
なぜ どうやって 世界最大の地下空間は生まれたのだろうか。
♪♪~
今回 調査に加わった地質学者 浦田健作。
これまで
国内外合わせて500の洞窟を調査し→
その成り立ちを明らかにしてきた。
成り立ちを知るためには岩肌を丁寧に観察する必要があるという。
浦田には 岩の壁の僅かな痕跡から
洞窟が出来た経緯を類推する力がある。
巨大な空間をすべて照らして
龍の巣の秘密を解き明かす。
そんなことが できるのか。
私たちは ある男を訪ねることにした。
ニーハオ。 ニーハオ ニーハオ。
韓冬冬。
上海万博など 国家事業を成功させてきた
照明のスペシャリストだ。
豊富な機材で 光を巧みに操る韓。
自分ならやれると龍の巣の照明を引き受けてくれた。
遠くまで照らせるもの。
広い範囲を照らせるもの。
さまざまな照明を組み合わせて
配置すれば→
龍の巣の闇さえも
追い払えるはずだという。
私たちは 韓と共に 策を練り上げた。
入り口から奥に向かいケーブルを縦横無尽に張り巡らせていく。
分岐した先端に 照明を設置する。
ケーブルの長さは 6,000m。
照明の数は 92個になった。
これで世界最大の地下空間を隅々まで照らす。
前代未聞の挑戦が始まった。
安全を考えるといたずらに人は増やせない。
精鋭の13人に絞ることにした。
照明機材を洞窟に運び入れていく。それだけで 一苦労だ。
まずは 電源ケーブル。
浮きをつけ 船で引っ張っていく。
よ~!
よ~! よ~!
そして 92個の照明機材。
照明の重さは 最大30kgにもなる。
足場が悪い中
機材を抱えて歩くのは危険だ。
リレー方式で
少しずつ運んでいくしかなかった。
難航したのは ケーブル張りだった。
重さは 1m当たり最大1kg。
この一束で 10kgになる。
巨大な岩が行く手を阻む。
これを 6,000m分も
張り切らなくてはならない。
チームの誰かが つぶやいた。
作業は このまま永遠に続くのではないか。
とにかく奥へ とにかく奥へ。
全ての設置を完了させたのは2週間後のことだった。
龍の巣を照らす日が やって来た。
巨大空間は なぜ生まれたのか。
その理由をひもとくことは
できるだろうか。
龍の巣 ミャオティン。
ミャオ族たちはこの闇の全てを照らすことなどできない→
そう話していた。
だが 私たちは…。
(照明のスイッチを入れる音)
(一同)おお~。
この闇を 追い払ったのだ。
♪♪~
人類が初めて目にする光景が
そこにはあった。
♪♪~
あの光り輝いていた鍾乳石。
10mほどかと