2020/05/05(火) 04:02〜04:30 ダーウィンが来た!「出発進行!謎のハリモグラ列車」[字][再]


翌朝。
あっ あの集団を発見。
先頭を行くのは… 発信器をつけた1匹。
そのすぐ後ろを ほかの3匹が

1列になって追いかけていきます。
ハリモグラ列車に違いありません!
捜索開始から2週間。ついに姿を捉えました!
これまでの研究で 先頭を歩くのはメス。
後ろは全てオスだということまではわかっています。
でも それ以外は謎だらけ。


何のために こんな行動をとるのか詳しく観察です。
先頭を歩くメス。
おや? 止まりました。 すると後ろのオスたちも止まります。
動きだしました。
ところが またストップ。オスたちも従います。
今度はメスが急カーブを曲がると…→
オスたちも一緒に方向転換。
時折 列は乱れますが オスたちは
先頭のメスに必死についていきます。
おや? またメスが停車。
アリを探しているようです。
オスたちは じっと待ち続けます。
メスが動くと… オスも動きを再開。
どうやら列車の進行は
全て先頭のメスが決めるようです。
こんな倒木だらけでも お構いなし。
オスたちは先頭車両にひたすら ついていきます。
またしてもストップ。
メスが食事を始めます。
この時 よ~く見ると→
1匹のオスが メスにおなかを見せ始めました。
これ メスへの
求愛のポーズのようです。
でも 当のメスは食事に夢中。
受け入れる気は… ないようですね。
こっちのオスは
メスのおなかをつっついています。
スキンシップもメスへのアピール。
こちらでは前足を引っ掛けて 猛アピール。
みんなメスの気を引こうと必死です。

この列車 後ろのオスたちはみんな先頭のメスに夢中のよう。
ハリモグラ列車は
メスを振り向かせようと→
オスたちが 後をついて回る
恋の駆け引きなんですね。
オスたちの恋心を乗せ
列車はどんどん進みます。
今度は みんなそろって お食事タイム。
メスが食事を終えるとオスたちも慌てて出発進行。
でも あれ?
1匹のオスが まだ食事に夢中です。
出発に気付かず
連結が切れてしまったんです。
列車は構わず先に進みます。
3分後。 オスが ようやく気付きました。
周囲を探しますが…→
ここは倒木や藪の多い森の中。
視界が悪く
メスの姿は見つかりません。
慌てて出発。
完全に はぐれてしまいました。
広い森の中を超特急で走ります。
あっ 行く手に列車が見えました。
一直線に進んだおかげで
すぐに追いついたようです。
やった! 合流。 すごい執念ですね~。
ちょっと待った!あら ヒゲじい どうしましたか?
いや 何で見えてもいないメスの居場所が
すぐにわかったんですか?
執念っていうには

都合よすぎやしません?
お~ 鋭いですね!
実はオスは メスのニオイを→
たどっているからなんですよ。
えっ ニオイ?
ええ。 メスは恋の季節になると
体から特有のニオイを出します。
オスたちは
このニオイに引き付けられる→
習性があるんです。
ほう。
メスが歩いたあとには
地面にニオイが残ります。
試しにメスが通った跡に
印をつけてみると…。
どれどれ? あ~!
同じコースを歩いてる。
まるで線路みたいですな。
でしょ?
ハリモグラは目も使ってはいますが
うっそうとした森の中では→
見通しがききません。
だからニオイが頼りなんです。
列車のようになるのも メスのニオイを
たどっているからなんですよ。
なるほどね~。 オスはニオイで
メス「に追い」つくってわけか。
オスが列車になるには
ニオイがないと やっトレイン。
なんてね。