2020/12/13(日) 05:15〜05:45 桂文珍の演芸図鑑 選「六平直政 春風亭昇々 三遊亭志う歌」[字]


あの~ドラマでご一緒さして頂いて。
水谷さんの。
水谷 豊さん。石井ふく子先生の「居酒屋もへじ」で。
そうでした。
師匠と いつも一緒のシーンで。
いや いつも 細かい芸をなさいますなあ。
冗談じゃないですよ。
いやいや。 ちょっと 何か食べるシーンに
あの~ 差し歯が落ちるシーンとか→
そんなの 全体の中で 何の必要が
あるんだろうと思うんですけど。
何か あの~ あれでしてね

もともと こう 役者さんではなくて…。
私は彫刻家です。
彫刻家。はい。
何か彫りの深い顔してらっしゃる。
彫りは浅いんですけど→
彫りは浅いんですけど
精密機械彫刻ですね 金属の。
あっ 金属の。
はい。 都庁に 今→
5,000万の彫刻が…
篠田守男という彫刻家がおりまして→
その弟子です。
篠田守男の弟子です。
ああ~ 篠田守男先生の
お弟子さんということで→
芸術大学にいらっしゃった。
武蔵野美術大学の。
武蔵美にいらっしゃった。


はい。 彫刻学科。
大学院 中退ですけど。
何か横に置いてますけど何かして頂けるんですか?
今日は 師匠のお顔でも…。
っと描こうかなと思いまして。えっ!
こうやって描けるんですか?
はいはい。 1分ぐらいで。
それ 今まで長いつきあいですけど
いっぺんもないですね。
そうですね。 師匠の顔は でもね
ここに描きますけど 難しいですよ。
そうですか?
難しい。難しいかな。
難しいけどね ちょっと お話 しながら
さっさと描きますから。
いや~ そういう
やっぱり 才能がおありになんねんな。
ああ やっぱり 筆を こう お持ちになると
ちゅっと こう 表情が変わりますね。
いやいや そんなことないですけど。
面白いですね。
「むさか」って読むんですよね。
秋田ですね。
初対面の人は読めないでしょうね。
読めないです 絶対読めないですね。
だから 監督たちも 「むさかさん」って
みんな 深作さんでも 武さんでも→
言ってる監督は
何度も一緒にやってるなっていう。
ああ なるほど。

はい。
初対面かどうかは それで分かる。
分かります。 出来た!あ 出来た。
ほっ。
おっ なるほど。
ほう~。
上手に描きはりますな。
師匠の顔 でもね 難しいっすね。
あ そうですか。
幅が もっと ほんとは
広いように見えるんですけど→
実は そうでもないんですよね。
よく分からないコメントが多いんですよ。
これ お持ち帰りになって
奥様に見せて下さい。
はい 分かりました。
ここに置いときます。ありがとうございます。
なかなかの ば~っと
こう お描きになるのは→
やっぱり その 彫刻家に
もともと なりたかったんですか。
というのも 2歳ぐらいの時から 中野の
公営アパートみたいなところの窓から→
中央線の線路が見えたんですね。
それをね 2歳の時に線路を細か~く… 今でも残ってますよ。
誰に教わるでもなく。
うん。
だから 自然発生的に
描き始めたんですかね。あら~。
才能があったんやね そういう。

才能はないと思うんですけど好きだったんですね 多分。
好きっていうのは
大事なことですもんなあ。 へえ~。
それで ず~っと そういう…
手を汚してものを作ったり 溶接したり。
ということは 役者さんになる前に→
その彫刻家… 金属の彫刻でしょ?はい 金属。溶接したり。
そうです そうです。
何で その… また役者さんに変わっていったんですか?
それは その 金属彫刻の師匠でもあります