2020/12/17(木) 16:20〜16:35 【連続テレビ小説】純情きらり(133)「思いがけない帰還」[解][字]


どうだかな。
(八州治)軍隊から

戻ってきてみりゃさ→
俺は 戦争協力者って
レッテル 貼られちまってさ。
紙芝居やって 子ども達に
軍国主義を押しつけたんだってさ。
おかげで どこへ行っても
爪はじきに 遭っちゃって…。
おまんま 食い上げなんだ。
そう…。
生活が大変なのは みんな同じよ。
でもね うまい具合に仕事が 見つかったのよ。
大阪の親戚が 「住み込みで
働かないか」って言うから→
八州さんも誘って
一緒に行くところなの。
えっ?
ちょ… ちょっと…。
あの… 金


貸してくれねえかな?
えっ?
何かと物入りなんだよ。ちょっとで いいからさ!
「ちょっと」って… そんな事
言われても うち お金ないよ。
そんなはずねえだろう!?
冬吾の絵が あれだけ売れてるんだからさ~!
その分 こう いくらか こう
回ってきてるだろう!?→
何だよ! もういいよ。
せちがれえ世の中だなあ! もう!
桜ちゃんも 変わっちまったな!
(戸が閉まる音)
八州さん 冬吾さんには 昔っから
引け目 感じてるからね。
戦後になって 世間の扱いに
天地の差が ついちゃって…。
八重さんは?
また 絵 描いとる?
覚えてる?
私が 戦争の絵本 描いた事。
覚えとる。
今は そんな余裕ないけど→
いつか 空襲の絵を
描けたらなと思ってる。
その時の償いの意味も 込めてね。
この戦争で見た事 感じた事を忘れずに 絵に描き続ける事が→
守田の志を継ぐ事に
なると思うしね…。
八重さん。

守田さん もしかして…。
先週 戦死の公報が来たの。
♪♪~
そうか…。
達彦さんは?
まだ 公報は来とらん。
ごめんね。 つらい事 聞いて。ううん。
私… 戦死の公報を聞いて
初めて気付いたの。
ああ… 私は まだ 守田の事を
諦めてなかったんだって。
覚悟してたつもりだったのに…。
八重さん…。
♪♪~
勇太郎さんは?もう 帰ってきたんでしょう?
今は 帝大で 念願の物理学科
助手になって 頑張っとるよ。
偉いわね~! こんな世の中なのに
志を貫いて。 立派だわ。
ドングリのお人形 もらったの。
あら~ かわいいドングリだ~!ありがとう さっちゃん!
いい事も 悪い事も あるけど→
私 やっぱり この戦争が終わってよかったなあと思う。
♪♪~
どうも お世話になりました。
もうちょっと
ゆっくりしていけば いいのに。
ありがとう。
でも 明日から仕事だから。
バリバリ 働くわよ!

そうか。 頑張らまいね!
(杏子)八州治さん!
浩樹さん いいわよね?えっ? あ… う~ん。
八州治さん これ。
少しだけど 使ってちょうだい。
八州治さんは 生きるために
一生懸命なだけだっただで→
八州治さんを責める資格なんて
誰にも ないよ。
まあ そのうち
風向きも変わってきますよ。
はい。 ありがとうございます!→
ありがとうございます!ありがとうございます!
この前 先生は
みんなに約束したね。
今でも アメリカを憎いと思うのが
間違いかどうか 考えてくるって。
その答えを 今日は言います。
戦争中 先生達は みんなに「日本は 必ず戦争に勝つ。→
戦争に勝つために いろんな事を