2020/12/20(日) 23:00〜23:30 美の壺・選「新年を彩る お正月飾り」[字]
私どもの特徴かなと。
中でも とっておきの松があると
溝口さんが案内してくれました。
これ…
不思議な畑ですね。
とぐろを巻いた
蛇のようなものが一面に…。
クルクルと巻いた この木も
正月飾りに使われる松なんです。
戦後まもなく考案された この松は
話題を呼び→
瞬く間に全国に広まりました。
作っているのは86才の 野中 菊さんです。
これ やっぱし 同じ品物では
ちょっと面白くないから→
曲げてみようかなと思ってね。
松が若く しなやかなうちに温めて ゆっくりと曲げるのがポイント。
お菊さんにしかできない
技だといいます。
こん中で? 一等賞。
ここらへんかな。 これこれ。
これやな。 これこれ。 ね。
この葉の出来とね枝っぷりとね 太さだね。
今年はとっても
まぁ 自分の好みにいったほうですね。
極限にまで減らされた枝葉。
枝が描く円の中に1つ伸びた枝先に1つ→
葉が美しく見えるよう
計算されています。
まるい結び目には
松の生命力がみなぎるかのような緊張感。
開いた扇のような葉には→
その力を天に向けて放つかのような勢いが。
蛇のウロコのような木肌も
神々しいですね。
ご縁が結ばれますように。
結んだ枝に願いを託します。
やっぱし この
自分の子どものように育てて→
松飾りしてもらうことが一番幸せですね。
松飾りに秘められた底知れぬ力。
そこには 独創的な演出で
絶えず新風を吹き込もうとする→
職人たちの情熱がありました。
え… え? ひょっとして草刈さん!?
え~…?
マシマシ[外:52DBD05064AA20BB7A690DC00AFC79CA] 食べ過ぎたようですね。
そうですねぇ。
あっ 今度は ワカワカ[外:52DBD05064AA20BB7A690DC00AFC79CA]!
おいしそうですねぇ。 いただきます。
日本らしい季節のしつらえを教えている山本三千子さんです。
日本の飾り物には
福を呼ぶ・邪気を払うなど→
一つ一つ 意味があるといいます。
では 鏡[外:52DBD05064AA20BB7A690DC00AFC79CA]には どんな意味が込められているのでしょうか?
(山本)この丸い形というのは
人間の心の形ですとか→
魂の形が丸いと言われてるわけですが。
新しい年神様がいらっしゃいました。その年神様のお力が宿っている。
そのものであり 形だと思います。
もともと鏡[外:52DBD05064AA20BB7A690DC00AFC79CA]には その年の豊作と健康への祈りが込められていました。
お[外:52DBD05064AA20BB7A690DC00AFC79CA]の上に飾る「橙」。
「代々家が続くように」という願いから。
地域によって異なりますが
他にも縁起物が飾られます。
これは「うらじろ」といいますが
裏が白いですね。
この姿に
自分たちのご両親さんたちが→
ずっと二人そろって
共に 共白髪になるまで→
お元気でいて頂きたいというのが
この うらじろだと思います。
「カキ」は「嘉来」と表し
幸福を呼ぶように。
「ゆずりは」は
代々家が譲られ 守られていくように。
大変大きな
これ「鬼ゆず」と称しますが→
柑橘類ですね。
柑橘の橘が 吉日の吉です。
これだけ大きいですから
文字どおり→
大吉ということですね。→
こうした文化は決して書物の中で→
伝わってきたようなものでは
ありませんね。→
家庭の中で 行いで
伝わってきたものですが→
さまざまな物に寄せて
思いを述べてきました。
いわゆる「寄物陳思」という
言葉になるかと思います。
寄物陳思。
思いを物に託して表現すること。
言葉の音や 字の語呂合わせで
願いを表す→
日本ならではの
奥ゆかしい表現です。
古来 自然からの最高の贈り物であり