2020/12/21(月) 16:20〜16:35 【連続テレビ小説】純情きらり(137)「思いがけない帰還」[解][字]

♪♪~(テーマ曲)
♪♪~
(達彦)俺との間にあった事は忘れてほしい。
♪♪~
すまないが… 忘れてくれ。
♪♪~
(すすり泣き)
(杏子)桜ちゃん?
♪♪~
どうしただん? 桜ちゃん。
♪♪~
(泣き声)
(浩樹)戦争の後遺症かもな。後遺症?
(浩樹)俺も 身に覚えがある。
戦場の記憶が 頭にこびりついて離れなくなるんだよ。
何をやってても
気持ちが そこに戻っちまって→
今してる事にも 先の事にも
気がいかなくなるんだよな。→
戦場での記憶が
生々しすぎるとさ→
それより前にあった事は→
遠すぎる過去になっちまうんだな。簡単には思い出せないくらいの。
ほいじゃ 桜ちゃんの事も
思い出せんっちゅうの?
頭では 思い出せても
心が 思い出せないのかもな。
(仙吉)大将。 どういう事ですか?
若女将にはお会いになったですか?
店の事は まあ いいです。


当分は わしらで切り盛りしていきます。→
ほいだけんど 若女将の事を
放っておかれるのは→
納得がいきません。
お二人は結婚の約束をなさった間柄です。
あんなに
思い合っとられたでないですか。
そんな事もあったなあ。
だけど 全部 昔の話だ。大将…。
俺は もう… 昔の俺じゃないんだ。
ちょっと 出てくる。
♪♪~
(笑い声)
(英語)
ゴメンナサイネ!(笑い声)
♪♪~(レコード)
 回想 (達彦)有森。俺 お前の事が好きなんだ。
だから 一緒になってほしい。
♪♪~
ピアノを忘れるな!
音楽を忘れるな!
♪♪~
(桜子)思い出しちゃって…。
♪♪~
達彦さんといろんな事が あったなあって。
♪♪~
私は 全部… 昨日の事みたいに覚えとるのに。
♪♪~
(ヒロ)達彦君もそういったふうな気持ちを→
すっかり


忘れた訳じゃないと思うよ。
例えば…
今は 自分が ピアノを弾けなくても→
音楽を聴けば
こう… 楽しくなって。
♪♪~
そうかもしれんね。
達彦さん 音楽を好きだっていう
気持ちは 忘れてないかもしれん。
♪♪~
(野木山)ああ 若女将。こんにちは。
♪♪~
達彦さん。
♪♪~
少し ここにいても いい?
♪♪~
迷惑かな?
話したくないんだ。
いいよ 何にも話さんでも。
♪♪~
今日はね 達彦さんに ピアノを聴いてもらおうと思って来たの。
♪♪~
私… 部屋で ピアノ弾いてくるから達彦さん ここで聴いとって。
達彦さんとの思い出の曲
弾くから。
♪♪~
♪♪~(「日の当たる街角で」)
♪♪~
やめてくれ!
達彦さん。

そういう音楽は聴きたくないんだ。
そういう音楽って ジャズの事?
そうだよ! 嫌なんだ!
明るくて 騒がしくて
耳障りな その音が 嫌なんだ!
自分達が 何をしたかも忘れて
何をされたかも忘れて→
何で そんなに
浮かれてられるんだ!?
こんな世の中をつくるために