2020/12/25(金) 08:00〜08:15 【連続テレビ小説】おちょやん(20)「どこにも行きとうない」[解][字]


もぬけの殻や!何やと!
(騒ぐ声)

ハハ ハハ… ハハハハ…。
ハハ… さ… 酒来ましたで。 ハハ…。
お酒… あらへん。
ちょっこと待って。 待っとくなはれ!
みつえさん… いとさん。
あ~ もう面倒くさい!
「みつえ」でええ。
ほっとかれへんやろ… 友達としては。
みつえちゃん…。
「みつえ」や!
みつえ…。
≪どこ行った あいつら!
おい! おったど。
千代ちゃん 勝手に逃げたらあかんで。
(みつえ)舟着き場でお母ちゃんが待ってる。→
そこまで走り。
はよ!
(青田)何じゃ おのれら!


見てのとおりの乞食です。お恵みを~。
(青田)邪魔じゃ どきさらせ!
(騒ぐ声)
ご寮人さん…。
やっと来た。 捕まった思たわ。
みんなが逃がしてくれたんだす。
せやけど このまま逃げたら岡安が どないなことになってしまうか…。
見くびりなはんな!
あいつらが何しようと だんない。大事おまへん。
これからは 自分のために生きますのや。
生きてええのや。
あんた
わてに恩返しがしたい言うてくれたな。
せやったら あんたが幸せになり。
それが わての望みや。
これは 旅立ちだす。
せやさかい…→
しんどなったら いつでも帰っといで。
あんたの家は 岡安や。
ご寮人さん…。
ほな 頼みますよってな。へえ。
小次郎さん!
(小次郎)鰻の恩は返さんとな。
道頓堀の乞食は義理堅いんや。 フッ。→
フフフフフフフフフ。
♪♪~
千代! 気張るんやで!
おおきに。
おおきに!
♪♪~

(戸が開く音)
200円おます。→
2,000円いうのは→
あんたらが ええかげんに
利子膨らましただけだすやろ。→
それで十分と違いますのか。
出すのやったらもっと はよ出しさらせ あほんだら。
これで よろしいのや。→
はなから そないなことしたら→
お金で千代を また ここに
縛りつけてしまうことになります。
それは グツ悪いよってなあ。→
そのお金は 道頓堀守りたいいうもんが→
ちょっとずつ出し合うたお金だす。
姐さん 皆さん…→
おおきに。
(菊)あんたのためやあらへん。
道頓堀のためだす。
これ以上 よそもんが調子乗ってたらどないなことになるか分かれしまへんで。
ああ そないいうたら 先週も→
よそから来たヤクザ者が道頓堀川に浮いてはりましたなあ。
そうそう あんたも見ましたんか。→
何や えらい物騒だすなあ。怖い怖い あ~ 怖~。
二度と この街に足踏み入れんこっちゃ。
も… 貰うもんさえ貰たらこねなとこ用あれぃん。
行くど!
はあ…。
なかなかのハマリ役だしたな。
何や みんな作り話かいな。
ここは 芝居の街だっせ!

(笑い声)
震えてるがな。
(笑い声)
♪♪~
(雛乃)何見てはんの?
いや 相変わらず
きったない川やなあ思て。
もう はよ行きまひょ。
あいつ ほんまに…。
♪♪~
こないな どぶ川にも花は咲くねんな。
こうして 千代ちゃんは
8年間過ごした道頓堀を後にしました。
千代ちゃんにも いつか花咲かせる日ぃが
きっと来るで。
2020/12/25(金) 08:00〜08:15
NHK総合1・東京
【連続テレビ小説】おちょやん(20)「どこにも行きとうない」[解][字]

天海一座の代役に抜てきされた千代。舞台の上で心の奥底からあふれ出た感情が客や一平の心をも動かす。それも束の間、借金取りとテルヲ(トータス松本)が千代を迎えに来る

詳細情報
番組内容
天海一座の千秋楽当日、千之助(星田英利)が突然失踪。さらに公演直前に女形がぎっくり腰で動けず、大ピンチの一平(成田凌)。急きょ千代(杉咲花)を代役として舞台に上げることで何とかしのぐ。千代の初舞台は緊張の連続だったが、図らずも千代の心の奥底からあふれ出した感情と言葉が、客や一平の心を動かすことに。それも束の間、借金取りの迎えの時間が近づいていた。岡安の人々への千代の最後のお願い事は意外なものだった
出演者
【出演】杉咲花,成田凌,篠原涼子,トータス松本,名倉潤,いしのようこ,宮田圭子,楠見薫,土居志央梨,仁村紗和,岡嶋秀昭,【語り】桂吉弥
原作・脚本
【作】八津弘幸


ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ