武家の棟梁たる立場に立たれるには→
皆の力を結集せねばならぬ時に!
もうよい! 帰れ!
帰りまする!
(近習)殿!捨て置け! 帰りたい者は帰せ!
う~ん…。
う~ん!
ぐずぐずするな! 呼び戻せ!
はっ!
♪♪~
これもバテレンが 以前持ってきたのじゃ。
わしには似合わぬ。
そなたにやろうと思うて取っておいた。
持っていけ。
まあ 座れ。
今度は 大きな話じゃ。
そなたは 佐久間や細川たちと河内の国から 三好の一党を追い払うた。
見事じゃ。
わしも 伊勢の長島一揆は息の根を止めた。
すなわち
摂津の一向宗総本山 本願寺を除けば→
南側の敵は ほぼ押さえ込んだことになる。
手付かずで残ったのは 西隣の丹波じゃ。
ここは 公方様の息のかかった者が多い。
難物じゃ。
難しい国かと…。
ここをそなたに任せる。与力として 細川藤孝をつけてやる。
どうじゃ。
丹波を?そなたなら やれよう。
何年かかってもよい。 丹波を押さえ込め!
利三の件は… わしから稲葉に話しておく。
♪♪~
(笑い声)
(熙子)何がおかしいのです?
母上。 フフフ…。
父上が 随分と妙なお姿で…。
(笑い声)姉上は どう思われます?
でも たまには
ああいうお姿もよいかもしれぬ。
私は ここが ムズムズいたします。
(笑い声)
(熙子)まあ 左馬助まで。
さほどにおかしいのですかあの いでたちが。
どうだ? やはり 奇妙か?
(笑い声)ん?
まあ…。
大層お似合いでございますよ!そうか。
はい。
都で見た南蛮人のようでございます!
うむ。
(熙子)ウフフフッ ねえ?
アリ! ヤア! アリ!
アリ!
オウ! アリ!
アリ!
オウ! アリ!
オウ! アリ!
アリ! ヤア! アリ!
オウ! アリ!
アリ! ヤア! アリ!
アリ!オウ!
(誠仁親王)参議
そなたは蹴鞠はやらぬのか?
父 信秀より手ほどきは受けましたが
春宮様のようには…。
(誠仁親王)腕前 披露せよ。
その儀は平に…。
よし 次に参った時は容赦せぬぞ。
参議 先日 届けてくれた瓜美味であった。
しばし 奥へ…。
(二条)春宮におかせられては織田殿へのご信任が→
日を追うごとに高まっておいでのように
見受けられまする。
ありがたきことにて…。
さて これまで話し合うてまいった帝のご譲位についてであるが→
帝におかせられては
春宮に一刻も早くご譲位し→
上皇となられ
古の鳥羽上皇の御代のごとく→
朝廷を力強きものにいたしたいと
お望みのご様子。→
あとは織田殿のご意志次第で
私と実澄[外:725B24C5997D38268FD2127520E5B3E8]が→
それに向けて
朝廷で準備に入ろうと思うておる。→
いかがじゃ?
身は 去年から申し上げているとおり→
それが帝の叡慮なら その儀を
進めて頂くことに異存はござりませぬ。
ただ 一口にご譲位と申しましても
新たな御所造りや儀式に→
1万貫は下らぬ費用がかかることゆえ→
今日明日にご用立ていたすとお約束はいたしかねます。
今や 足利将軍に代わって
世を治めんとする織田殿じゃ。
1万貫ごときなど 物の数ではござるまい。
そこは 熟慮いたし…。
(三条西実澄)信長殿は まだまだ
あちこちに敵を抱えておられる。
戦にかかる金も ばかになるまい。