2021/01/06(水) 12:00〜12:25 100分de名著 マルクス“資本論”[新](1)「“商品”に振り回される私たち」[解][字]
公園で フットサル やってたのが。
やってたし 野球やってもいいし
キャッチボールやってもいいんだけど→
もう 野球とキャッチボール もしくは
鬼ごっこをやるとこは ないんですよ。
でいて お金を出した者だけが
フットサルができて→
で 多分 何か お金のある人サイドは→
いつでも フットサルができていいねって言うんだけど。整備されて。
これは そういうことなのかっていう。
はい。
ありとあらゆるものを
商品にしてゆく 資本主義。
この商品には 2つの力があります。
まず 1つ目は人の欲望を満たすことができる力→
「使用価値」です。
水であれば人の喉の渇きを潤すこと。
炊飯器は
お米を炊けることが 「使用価値」です。
一方で 商品が持つ
交換できる力を→
ただ 「価値」とだけ
呼びます。
全く「使用価値」が
異なる ペン1本と→
500mlの水を交換できるとした場合→
2つの商品は同じ「価値」を持つと言えます。
この 商品の持つ
「価値」は→
市場では
貨幣によって→
「価格」として
表されています。
資本主義社会は 「使用価値」ではなく→
交換できる力「価値」を重視するシステムです。
マルクスは これに警鐘を鳴らしました。
価値は 社会の変化によって変動します。
突然 高騰し
人々を困らせることも起こりうるのです。
それなのに なぜ 私たちは→
商品における「価値」を重視してしまうのでしょうか?
今ね そのスニーカーの
ものすごいブームになってて。ええ。
コレクターみたいな人が出たりとか。
まあ この コレクターまでは→
僕は分かるんですよ
コレクター気質があるから。はい。
その先に 更に高く売る
っていうことまで入って→
投機目的みたいな買い主が現れて
今 スニーカー 訳の分かんない値段が。
全く興味のない人から見ると
「靴だろ?」っていう。
そのスニーカー
履くつもり さらさら ないわけですよ。
そうなんですよ。
今や 純粋に欲しいから→
コレクションの 一つの思い入れとして
欲しい じゃなくなってて→
転売するために並んでる。
で その人たちっていうのは…
興味がないです。
はい はい。
いつの間にか 我々は→
市場の 急な価格のアップダウンによって振り回されるようになっていく。
これが マルクスが
「物象化」って呼んだ事態だと。
「人とモノの立場が逆転する現象」と
あるんですけれども→
モノよりも この 人が振り回されてる
感じっていうんですかね→
その 売る 買うの流れの中で。
例えば 最近だとじゃあ CDを売りたいってなって→
握手券を
いっぱい つけたりするわけですよね。
限定版って ただ つけてったりとか。
それで CDの使用価値は変わらないんだけれども→
その プレミア 特典
いろんなもの目当てで 何枚も買わせる→
CDなんて 何枚も買う必要
ないわけですよね。はい。 はい。
そのために我々は せっかく稼いだ
お金も浪費してしまうし→
CD 1枚でよかったのに
100枚 買う人もいて→
その分 資源が もったいないわけですよ。
こういう形で 私たちの→
最初の 人間と自然の
「物質代謝」っていうものが→
どんどん どんどん その価値の
どうやって高く売るか→
どうやって たくさん売るかっていうのに
のみ込まれていくと→
お金儲けだけに生きるような存在に
閉じ込められてしまうようになっていく。
これが 物象化の恐ろしさですね。
いや~ 振り回されてますね みんな。
何で ここから 一歩出ると
振り回され始めるんだろう。
そうですね~。