2021/01/07(木) 13:05〜13:35 ハートネットTV 選 あがるアート(1)「アートが企業を動かした!」[解][字]
担当するのは…
統合失調症があります。
笠原さんがPICFAの一員になったのは2年前。
好きな絵を描く仕事ができると
ここにやって来ました。
すると その才能が すぐに花開きます。
代表作…
画材は 僅か0.03ミリという
極細のペン一本のみ。
下描きをせずに多種多様なキャラクターを
描き分けています。
今では 企業とタッグを組み
タオルのデザインを手がけるなど→
売れっ子になっています。
今回 新聞広告に描くのは九州の観光名所。
各県で社員が頑張っている
企業イメージを表現します。
いいわ いいわ。 めっちゃいい。
面白いね。
PICFAでは クライアントに→
ぜひ メンバーと会ってほしいとお願いしています。
そして やり取りができるメンバーには
直接 要望を伝えることを勧めています。
(笠原)はい 分かりました。
こうしたやり取りは 笠原さんにとってもありがたいことだといいます。
僕も予想してなかったんですけど→
いろいろいろんなアイデアが出てきてて→
なかなか面白いと思いました。
それで僕も ちょっと さっき試して やってみたんですけど→
こういうふうなのも
いいかなと思いました。
彼らも できるんだよっていうことを
僕は知ってもらう作業が→
実は 仕事を取る理由でもある。
やっぱり お金を稼いで 彼らの工賃お金をちゃんとつくるっていうところと→
それをすることによって
彼らの責任を果たしていくところと→
社会とつながるところ
それを実現させるために→
仕事をしているといっても
僕は過言じゃないかもしれないですね。
原田さんが福祉の世界に入ったのは
2つ上の兄の存在がありました。
原田敏史さん。 知的障害があります。
原田さんが大学に進学した頃敏史さんは作業所で働いていました。
愛知県にある大学に行ってたので
福岡に帰った時に→
「啓之」って兄ちゃんに呼ばれて→
大学 大変やろうからってお小遣いくれるんですよ。
それ 千円札でくれるんですよね。
「兄貴の工賃 今 いくら?」って聞いたら「今 3,000円よ」って。
その3,000円のうちの1,000円を
僕にくれるわけなんですよ。
障害者の工賃を増やすことは
できないのか?
福祉施設に就職した原田さんは そこで
アート活動に没頭している彼らに→
ふと ひらめきました。
コーヒーカップとかがあってそれを100万円って言えないけど→
そこに美しい線とか色が入って
作品ってなれば 意外と高く値段ってなる。
単純に もう そう思ったんですよ。
しかし 何のノウハウもない原田さん。
そこで
手当たりしだいに 企業に飛び込んで→
どうすれば 彼らの描く絵に
付加価値がつけられるか→
尋ねて回りました。
奔走すること3年。
ある大手企業を訪問した時
衝撃的な言葉を浴びせられました。
「ものが売れないと 僕たちってね
会社潰れちゃうの」って言われて。
ただ 「福祉って潰れないんでしょ」って
その時 言われて ああ そうかと思って。
売り方のノウハウよりも そもそも
ものを売る覚悟ができているのかと→
問われたのでした。
「君はね その福祉施設でものを作ったんだったら→
君は どうこう考える前に
これを売るんだ」って言われて→
その時 結構 衝撃的で。
そこで 後日 原田さんはメンバーの作品をかき集め→
再び 同じ会社を訪ね 頭を下げました。
ありのままの魅力で勝負すると決めた原田さんに 企業は→
「そういうことだ」と
10万円でお買い上げ。
更に 会社の年賀状のイラストに
1デザイン3万円で2パターンを発注。
しかも PICFAの営業のメッセージも
入れていいというのです。
これをきっかけに
仕事の依頼が舞い込みます。
原田さんは プレゼン資料を作成。
メンバー 一人一人の作品の個性を丁寧に説明し→
あくまで
作品性だけで勝負していきました。
やがて そのデザインは
ホテルのインテリアを彩り→
造り酒屋の