2021/01/10(日) 05:00〜06:00 こころの時代〜宗教・人生〜 選「心の置き去り ほっとかれへん」[字]


神戸を捨てて向こうに行くんじゃないよということが一つなんです。
もう一つは 行って帰ってきて
終わりじゃないよと。
継続支援をしなければ意味ないんやで
ということで→
その2つを約束してもらったんです。
東北の方も単発っていうわけじゃないんだよ と。
それと神戸を捨てないという 2つ。
訪ねていくのは やはり阪神淡路と同じように→
訪問でお話を聞くという活動?
そうです。
中身は もう
それしか僕らはできないということでね。
東北 東日本大震災の被災地と
阪神淡路の被災地とで→
何かこう重なること
似てるなと思ったことはありましたか?
今なんか特に

向こうは復興住宅が出来てるので。
僕は 復興住宅が出来た瞬間に→
支援は途切れますよって話をしたんですね 東日本にもね。
で 実際そうなんですね。
だから… ただ しんどさは→
僕は こちらの人よりも
向こうの方がしんどいと思います。
東日本の人の方がね。
復興住宅に入ってる人の方がしんどいと思います。
それは どうしてですか?
それはね→
こちら 阪神の場合やったら


高齢者もいたけど若い人もいたんですね。
若い人は 神戸を捨てて どこかに
行ってしまうことはなかったんですね。
大阪まで働きに行って戻れるでしょ。
だから 捨てることはなかったんですね。
でも 東日本の場合は→
例えば 気仙沼であればねもう地場産業が潰れてしまって ない。
働くところもない。
だから 若い世代は生きていかなアカン。
どうするかいうたら 仙台に行ったり
東京に行ったりするわけです。
各地へ移ってったわけですね。
ええ。
そこで生活の拠点が出来てしまってね。
で もう帰られへんようになってしまってるんですね。
だから 残されてるのは
高齢者がいっぱい残されてるわけです。
だから そこをなんとかしていく仕組みを
行政だけでは無理だから→
だから ボランティアも一緒になって
補い合う関係っていうか。
行政だけでは
できる範囲は決まってるんです。
ボランティアでも決まってるんですね。
補い合えば もっとできる。
だから 補い合って支援していく
っていうふうなかたちをとらないと→
救われないよ という話をしたんですよ。
そうですか。
この3月に NPO法人「よろず相談室」の

代表を退く牧さん。
今 最後の仕事に取り組んでいます。
5年前から記録してきた被災者22人の証言を→
学校や図書館に配布し
広く見てもらおうというのです。
現在 映像の編集をしていますが→
どの話も大切に思われまとめるのに苦心しています。
阪神淡路大震災で一変した
一人一人の人生。
絶望を生き抜いてきた人たちの
ありのままの姿を→
見てほしいと思っています。
その22人の方の証言を動画 音声で残すという。
この最初の目的は
どういうことだったんですか?
それはね 一番最初は→
「よろず相談室」に関わってる人たちのことを→
記録しようと思ったんですよ。
一人一人の記録っていうのは→
震災 どういうような震災に
遭ったかだけじゃなくって→
その前の人生ですね 震災前の…
まあ それこそ→
どこで生まれて どういう仕事に就いてて
どういうふうになってた。
それで 震災の時に どんなやったか。
で そのあとどういうふうにして今まできた。
時間軸で ず~っと聞いてて。
それは よろずの宝物にしようと思ったんですよ。
じゃ 今後どういうふうに この映像を

見てもらいたいというふうに→
考えていらっしゃいますか?
これはもう はっきりと誰でもいいんです。
DVDに焼いて で
教育の目的で使ってほしいなと思います。
だから 学校とかに置いてもらって。
で まあ この人の話を聞こうじゃないかというたら→
プツッとボタン押したら
そこへ飛ぶようにして。
1人の人の証言記録。