2021/01/10(日) 05:00〜06:00 こころの時代〜宗教・人生〜 選「心の置き去り ほっとかれへん」[字]


同じ目線で話はできなかったんで→
それ以上の

悩んだりとかいうようなことを→
突っ込んで話をできるかな
というふうなことが→
一番 不安やったんですね。
その時に ちょうど 身近な情報がなかなか なかったもんでね→
新聞もたくさん
山積みにされていたけれども→
なかなか みんな 読む力がない
もう 読む気力がない状況だったんで→
じゃ その情報を流そうじゃないか
というので 「よろず新聞」を作ろうと。
その当時 もう既に
各社がですね もう机の上に→
読んで下さいって どんどん どんどんと
新聞を置いてるわけです。
新聞社は もう購読者も みんなもう
ばらばら避難してますからね→
積んでましたよね 避難所にね 各新聞を。


だから もう読んで下さいというので。これなんですけどね。
これですね。
B4の一枚に→
こういうふうに作っていくというので
最初は…→
これですね こういうふうに。
第一号。
牧さんが作った 「よろず新聞」です。
避難所に送られた新聞や行政の広報誌などを切り貼りして→
作ったものです。
倒壊した家の片づけや雇用保険の受け取り方など→
さしあたり必要な
生活関連の情報を集めました。
足りない情報は
ボランティアと手分けして調べ→
手書きで伝えることにしました。
教室に行って新聞をパッと渡すだけじゃなくって→
必ず集まってもらって で こういうふうに
真ん中に集まってもらってね→
こう手渡して そして説明するんです。
だけども 細かい字で そして全部読むっていう もう力はないんですね。
だから 僕らが代わって読んで→
どこに義援金をとりにいったらええのかとか→
そういうふうな仕組みとか
そういうふうなもの→
新聞に書いてるわけですね。
で そういうふうなものを貼り付けて→
新聞の身近な情報を貼り付けて
説明したら 質問が返ってくる 答える。
答えられない時もある。

その時は あした また持ち帰ってくる。
そういう日々をず~っと送ったんですよ。
で ある時に ちょっと話ししたいことがあんねんけど っていうふうな人もいたし。
自分の悩みをね 打ち明けるとか
相談したいということは→
そこで 人がいてるのに
話しすることはできないので→
校舎の陰でとか
そういう所で話を聞いたりね。
まあ だんだん だんだん
近づいていきましたね。
じゃ その「よろず新聞」というものを
一つの媒介というか つなぎになって→
皆さんとお話が少しずつ
できるようになってったと。
そうですね 距離が近づいたというか。
地震発生から およそ1か月。
神戸市では
仮設住宅への入居が始まりました。
その8か月後には
5万戸近くの仮設住宅が完成し→
牧さんが活動していた避難所も
解消されることになりました。
それに伴い 牧さんは ボランティア活動を
終えることにしました。
僕らの役割は終わったと。
で 終わってここのメンバーも解散したんですね。
もう 避難所生活というのは→
トイレも共同で お風呂もないわけですね学校だったりするんでね。
だから そうじゃなくって

仮設住宅というのは→
まあ いわゆる お風呂もトイレも
自分たちだけで入る→
家族で入れる
というふうな状況になるんで→
きっとね あの人たちは 今よりは
幸せな生活を送ってるんだろうな→
前向きに生きてるんだろうな
と思ったんですね。
それから 仮設住宅を
訪問していったんですよ 近くのね。
どうも そうじゃなくって→
例えば お酒のビンが転がってたりねなんとなく荒れてるんですよね。
仮設の玄関先に
コロンとアルコール転がってると。
お酒のビン?
お酒のビンが。
で なんかいな? と思ったら
おっちゃんが中で寝てると。
どないしたん? って言ったら