2021/01/11(月) 01:20〜01:50 JNNドキュメンタリー ザ・フォーカス[字]


それで なぜか
三島さんの小説を読むと

ここに
死に損なった男が 一人いる
僕は 戦争の影響もあるかもしれませんが
いつでも もう死ぬと思うクセが
あるんですよね
それで 20代は もう死ぬと
思ったんで 一生懸命やりましたが
30代も もう死ぬだろうと思った
それは体の健康 不健康にかかわりなくね 何かが起こって
ですから
40代も そのつもりで
今 非常に長い小説を
書き出したところですが
これも 気の早い話で
ホントは円熟してもっと50すぎてからね
ライフワークやった方が
いいのかもしれません
しかし 僕はとても心配でね


いつ終わりになるか分からないんで
それで 始めてるわけです
(新井)やっぱり 68年の→
世界的な高揚が
彼を揺さぶったって→
で 生き急いだ
死に急いだんじゃないかって→
そんな気がします
ひもじかったんです
戦後も
戦後も かなりひもじかったんです
それが おなかいっぱい
ものが食べられるようになった
その平和の中で
三島由紀夫は生きていかれなかったんじゃないかって
(新井)そんな
へぬるい平和の中に→
俺の肉体が→
眠るわけにいかない→
安らかに眠れないんです→
多分多分 そうだったんじゃないか
そんな気がします
当たってないかもしれないけど
(新井)不思議な人でした
あんまり年が変わらなかったの
92歳まで
生きてみたらよかったのに
(犬塚)これは 直筆なんですよ
何も見ないで→
それで パフォーマンス→

みんなの前で何も見ないで書き上げるという
<三島由紀夫に魅せられ>
<研究する人は多くいます>
<医師でありながら
研究を続ける>
<犬塚潔さんも その一人で>
<集めた関連物は国内 世界を通じても>
<右に出る人はいません>
一番最初にですね私が原稿を買ったのは
医師になってから
だから 昭和57年ですね
で 学生時代に
神田の神保町に行きますと
三島由紀夫の原稿が
やはり置いてありました
その原稿は
10枚程度のもんだったんですけど
当時の値段で 18万円でした
で その18万円
私は
お金がなかったもんですから
いいなと思いながら
見ておりました
そしたら 古本屋の親父さんが
日本人はあんまり三島由紀夫のものは
買わないんだよねって言って
で フランス人とアメリカ人が買っていくと
で 彼らは それを買ったら
本国に持っていっちゃうんだよ
っていうふうなことを

言ってましてですね
三島由紀夫の原稿などは
やはり日本の宝というふうに考えると
それをできるだけ
日本に置いておきたいと
そういう気持ちもありまして
微力ながら 原稿というものもちょっと集めてみました→
僕は 三島由紀夫が
剣道をやっていたので→
剣道をやったんですけども→
三島由紀夫と剣道をやってみたかったな→
というふうに思いまして
はあっ!はあっ!
(犬塚)
楯の会の人に会うっていうのは→
一つ 非常に
大きな希望だったんですけども
たくさんの会員の方にですね
知遇を得て
それで お目にかかって