2021/01/12(火) 08:00〜08:15 【連続テレビ小説】おちょやん(27)「楽しい冒険つづけよう!」[解][字]
うち 高城さんみたいな役者になりたいんだす。
やっぱり あなたとは気が合わないわ。
えっ…。
私 大嫌いだから。
えっ 何でだす?
なぎなた。
はい?
母に習わされたの。
鎖鎌や踊り 歌も 子供の頃からいろいろな芸事や武術をやらされたわ。
将来 必ず役に立つからって。
千鳥さん ええとこのいとさんやったんだすなあ。
父は 偉~い政治家でね→
母は その妾だった。
まあ そんな母だから
私が人並みに嫁ぐことになった時は→
本当に喜んでくれた。
(鈴の音)でも 夫も姑も→
具合の悪い祖父の面倒を見る人間が
欲しかっただけだったの。
私は全てを押しつけられた。
母が危篤になった時→
僅かな いとまを貰うことすら
許されなかった。
結局 母は たった一人で死んだのよ。
大好きだった母の最期をみとってやれなかった。
それから しばらくして 嫁いだ家に
別の女が出入りするようになって→
あれよあれよという間に
その女のおなかが大きくなって→
気付いたら 私の方が邪魔者になってた。
それで その家を飛び出したの。
私が役者になった理由は ただ一つ→
全く別の自分に生まれ変わって→
私を見下した世の中を
見返してやるためよ。
高城百合子のまぶしさが 妬ましいわ。
彼女が太陽なら さしずめ私は→
夜の暗闇ね。
ちょっと勘弁してよ。
あなたに同情されるほど
落ちぶれてないわよ 私は。
違うんだす。
うちも 昔 おんなじような目に遭うて…。
そのこと思い出してしもて…。
♪♪~
すんまへん。
戻りました。
(宮元)しっ!
どないかしたんだすか?
(洋子)見られへんもんは
しゃあないやんか。
(進太郎)嫌や。 見るまで帰らん。
何でも あんたの思いどおりになる思たら大間違いえ。
(平田)どないしても「正チャンの冒険」が
見たい言うて 聞けへんねんて。
(純子)けど お父さんとこ帰んの明日やろ。
(洋子)勝手にしよし。
あの…。
何や! 口挟まんとって。
進太郎君 ほんまは「正チャンの冒険」は
ただの口実なんと違いますか?
ちょっことでも長う
一緒にいてたいだけなんやろ→
お母ちゃんと。
うちも小さい頃は いつも思てた。
お母ちゃんと一緒にいてたいて。
そうなんやろ?
(泣き声)
そやったら そう言うたらええやないの。
だって お母ちゃんといてたい言うたら
お父ちゃんに悪い…。
お母ちゃんかて困るやんか…。
あほやなぁ! そんなん… そんなん…。
(進太郎の泣き声)
本番は3日後やったな。はい。
それまで こっちにいてられるよう
お父ちゃんに話してみるわ。
ほんまに?
そのかわり お母ちゃんがお仕事している間は→
いい子にしてるんえ。
うん 監督と遊んでるさかい 平気や。
おいおい
僕にかてな いろいろ予定がな…。
ないわ。 ないで。 ない。
そういうわけやさかい2人分 予約頼むわ。
はい。
♪♪~
皆々様
次の山村千鳥一座の公演は新作…。
(一同)「正チャンの冒険」です!
大人も子供も…。おじいちゃんも おばあちゃんも…。
(艶子)み~んな楽しめます!
リスも牛 ネズミも出ます~!
絶対 面白おます。
見とかな 一生 後悔しまっせ。
うちの孫が好きやねん。
見に行かしてもらうわ。
おおきに ありがとうございます。
楽しみにしてるえ。
「正チャンの冒険」は前評判も上々