2021/01/13(水) 05:30〜05:55 100分de名著 マルクス“資本論”(2)「なぜ過労死はなくならないのか」[解][字]


でも彼は それで やめないですよね。はい。
ああ 俺 もう2,000億ドル達成したから

ビジネス やめるわって言わないです。
でも 絶対 使えないぐらいの
お金を持っているにもかかわらず→
もっともっと多くの資本を
ため込もうとする。
それは もう150年前から もう変わらない
ず~っと こういうことですか?
ず~っと もう ゴールがないので。
資本家だってもし 資本家であり続けたいのであれば→
この無限の価値増殖の過程に つきあって
歯車に巻き込まれて→
常に常に
できるだけ コストカットして→
できるだけ より多くのお金を もう1回
投資できるようにしないといけない。
だから全然
資本家も 実は楽しくないんですよね。
そこが 一番 不気味なところですよね。


何で 一生 いや 十生 遊んで暮らせるお金をもって→
やめないの?
というのは 割と ず~っと疑問ですけど。
だから 資本主義って
膨張が止まらないんですよ。
もう だから世界中を飲み込んで→
それでも もっとマーケットをこう 拡大していこうと。
誰も もう そんなの
求めてないんじゃないの? って→
うすうす 思ってる人もいると
思うんだけれども→
それはもう 個人が どう思おうと
やっぱ関係ないんですよね。
資本の力が 人間の意識を離れて
働かし続けるというのが→
この資本主義の恐ろしさなわけです。
まあ その資本家が止まらないわけだから当然 労働者。
いや そうです。 雇われてますからね。
ねえ 雇われてるからね。
止めてもらえないし 止まらないですよね。
働くしかないですよね。
さあ では なぜ資本家は 労働者を
働かせすぎるのかを見ていきましょう。
長時間労働の悲劇が起きる メカニズム。
あるパン工場の例で見てみましょう。
1日1万円で雇われている労働者が→
8時間労働で生む価値が1万6,000円だとします。
すると 差額の6,000円は
資本家の利益になります。
労働者の賃金を超えて 生み出される

この差額を→
マルクスは 「剰余価値」と呼びました。
資本家が 利益を増やすために一番 簡単な方法は→
同じ給料で 労働者を長時間 働かせて
「剰余価値」を増やすことです。
1日に8時間ではなく 10時間 働かせれば
更に 4,000円のプラス→
12時間なら 8,000円プラスになります。
いかに長く働かせ 価値を搾取できるか。
利益の追求にとらわれていく 資本家を→
マルクスは「吸血鬼」と呼び 批判しました。
渇き続ける喉を潤すため
血を吸い続ける 吸血鬼のように→
資本家は 搾取をやめません。
そんな 資本家の犠牲となった労働者の悲劇を→
マルクスは こう記しました。
タレントって 難しいのがねちょっと 個人個人でやってるから→
資本家であり
労働者である みたいなところは→
まあまあ ちょっと あるんですけど→
でも何か 自分がこれを やりたくないって言ったら→
仕事 とられちゃう感じとか
ねえ あるじゃないですか。
あと 自分も さっきみたいに
同じ日給で より働かせるっていうのは→
まあ 相当 ひどいけど
時給計算だったりすると。
そうですよね。
もっと働けば俺だって 金 もらえるっていう→
こっち側の方も

資本家が止まらないのと一緒で→
労働者も止まらない みたいなことって
ありますよね。
そうなんですよ。
だから 労働者間で競い始めてしまうと→
もう 自分たちの労働条件を
どんどんどんどん 悪化させるような→
レースに
巻き込まれることになってしまうと。
だから そういう意味でいうと
アン・ウォークリーのですね→
この例というのは
実は 現代にも当てはまるんじゃないか。
特に 日本社会においては
まあ 非常にですね→
長時間労働による
さまざまな 過労死の問題であったり→
精神疾患などの申請件数などが増えている
という情報があるんです。
そうなんですね。 これ ちょっと