2021/01/13(水) 22:00〜22:45 又吉直樹のヘウレーカ!「なぜボクは酔っ払いたくなるのか?」[解][字]


う~ん。
普通のことのように見えて
実は その人にとっては→
とても重要なことだから それを残して→
刻印するために必要だったんじゃないかというふうに 僕は思ってます。
確かに。
その理屈が本当に正しければあの 井上 陽水さんが「少年時代」の中で→
「夢は つまり 想い出のあとさき」
って言いますけど 歌いますけど。
僕に言わせれば あとじゃない。
思い出の先なんだ。
だって 思い出は 夢によって

作られるんだってのは 僕の理屈なんで。
これを 小倉さんが
趣味の漢詩で表現。
「夢は追憶に先んじ→
微かに美に修す」。
♪♪~
又吉さん お酒を ちょっと飲んで飲みながら 筆を走らせると→
スムーズに進むとか アイデアが どんどん出てくる
っていうようなことはないですか。
飲んで考えるはありますけど
飲んで書くってのは あんまりなくて→
もう ゴールが見えてて
あと2行で終わりで→
体力的に限界来てる時とかに
その2行だけをもって 飲み始めたら→
ちょっと復活して。
仕上げを 最後の1杯2杯 飲んでる間にやって そっから もう書かないんですね。
逆に もう 酔っ払ってる状態で


書き始めると→
わけ わからんもんになっちゃいますね。
過ぎちゃうんだな。 そうですか。
僕は 俳句とか 例えば やるんですけど
短歌とか。
ある程度 出来上がってるものを
形にするのは無理なんですけど。
例えば 学校 テーマで
俳句 作ろうってなったときに→
学校といえば何があるかなみたいな…
うん。うん。 それは できるよな。
まさに そういう実験を
神経科学的にやった研究があって。
酒は創造的にするっていうか→
クリエイティブにするっていう効果もあるんだっていう。
2010年にアメリカの心理学者
ジャローズが発表した実験。
被験者は40人。 これを半分に分け→
片方のグループには 缶ビール2本分ほどのアルコールを摂取してもらったんだ。
♪♪~
そして 両方のグループに出題。
「純粋な」「青い」「落ちる」→
これに共通するものは何?
若さじゃないですか。
若さ。 ほう~。
やっぱり純粋だし まあ こう ブルーって
言ってるから あれですけど この 青春→
そして こう
何かに陥りやすいという意味でも。
あ~ でも あれか 一番よく言われたの…

(笑い声)知らん 知らん 知らん。
あぶない あぶない あぶない。
聞きたくないですよ。
模範解答は water 水なんですけどね。
こういう例題が いくつもあって連想ゲームですね。
連想ゲームの成績が どれだけ
こういう言葉から→
どんな連想をするかっていうのを
やったっていう テストしたっていう実験で。
正解率は ほぼ同じ。
でも 回答の速度や 洞察力に富んだユニークな答えが多かったのは→
アルコールを摂取した
グループだったんだって。
♪♪~
抑制が取れて こんな発想しちゃいけないっていう そのアイデアを出すときに→
箍を その しがらみを削るっていうのも
なくすっていうのも→
抑制の解除だろうし この課題でも 多分
このジャンルと このジャンルは→
別々のジャンルにある言葉を 垣根を
取り払って こっちに混ぜてしまう→
そういうのが連想だと思うんですよね。
その連想が自由になるっていうのもその抑制が ほどほどに外れるところに→
あるのかなあというふうに
考察されてます。
確かに そうじゃないかなというふうに
思ってます。
…んだっていう
そういう結論だったんですね。
うん。

お酒が いい影響も与えるってことがね知れたんで。
それが聞けて よかった。
間違ってなかったです。
お酒と 上手につきあっていくと
人生は豊かになるし→
もしかしたら 創作活動も
亢進するかもしれない。
「知識の身体化」は図れましたでしょうか。
そうですね。
僕は でも 僕にとってのお酒って