自宅に招きました。
ワイク≫わざわざ
来てくれてありがとう。
ティンドル≫いえいえ。
てっきり妻との恋愛を責めるのかと思ったら、意外にも歓迎の様子。
ワイク≫君は私の妻と
結婚したいらしいね。
ティンドル≫お許し

いただければですが。
ワイク≫いいよ、もちろん。
なぜか、妻との結婚を許すという小説家が持ちかけたのは
狂言強盗という驚きの提案でした。
ワイク≫その宝石を君に盗んでほしいんだ。
君は、この中にある宝石を
海外で売って…。
宝石を盗んで
あるルートで売れば
青年には大金が
自分には保険金が下りるという小説家。
青年は、うまくいくのかと


迷いますが…。
ティンドル≫やります。
どこから押し入れば？
果たして、狂言強盗は
成功するのでしょうか。
このあと物語は思わぬ方向へ進み
あっと驚くだまし合いへとなっていくのです。
ワイク≫妻を寝取られても
笑うんだ！
笑顔を見せろ～！
稽古は順調に進みました。
幕が開けた初日
観客からは惜しみない拍手が。
近江≫特別な思いの１年ぶりの
公演ですよね。
吉田≫特にこの初日の前の日に
緊急事態宣言が出ましたので
まあちょっとできるのか
できないのかという
わりと綱渡り的なところで
初日が開いたので
それもやっぱりお客様の緊張感
とか僕らの緊張感につながって
なかなかヒリヒリ
どきどきした初日でした。
近江≫お客さんも初日
惜しみない拍手ということで
やっぱり、いい空気
だったんでしょうかね。
吉田≫最初のシーン出たとき

泣きそうになりました。
こういう状況下で
やれているしお客さんも見てくれ
ているし、いつもと全然違う
ぐっときちゃって。
華丸≫二人芝居だったら
どうだった？って聞く後輩もいないですよね。
吉田≫でも聞きますけどね。
大吉≫それでも聞いちゃう。改めて初めての二人芝居
今までのお芝居とはもちろん
いろんなことが
違うと思いますけれども。
吉田≫ずっと出ずっぱりなので最初と後半も１時間半ずつ
逃げ場がないんですよね。
楽屋に帰って一息する
ということも。
何かちょっと間違えちゃうと全部二人芝居なので
歯車が狂っちゃって大変なことに
なっちゃうんじゃないかという
恐怖感を抱えながら
ずっとやらなければいけないので
なんか出る前に
それを考えちゃうと
怖い、怖い、怖いと
なってしまうので
考えないようにして
出ているんですけれども
なかなか、せりふは膨大ですし
初めての二人芝居
でも、楽しいですね。

楽しいです、とっても。
近江≫そして今回は
なんと演出も吉田さんが
担当されているということで
相手役の柿澤勇人さんに吉田さん
の演出についても伺ってきました。
大吉≫演出もやられるということは稽古しながら
演出もつけていくという。
吉田≫たくさん出ているときは代役を立てて
やっぱり全体を
見なきゃいけないので
立ち位置とかね
やるんですけれども
２週間くらい稽古してから
僕が入るという
やり方をしてるんですけど
今回２人なので大体位置もそんなに難しくないので
全部のバランスを見るのも
そんなにやらなくていいので
やりながら歌舞伎の稽古みたいに