2021/01/16(土) 21:00〜22:00 NHKスペシャル「“感染爆発” 危機をどう乗り越えるか」[字]
しかし、はっきりしていることは宣言発出の正否ですね。
これは、われわれ一人一人が
どう考え
どう意識し、どう行動するかに
私はかかっていると思います。
武田≫今、まさに
状況が改善するのか
悪化していくのか
その分かれ道にいると。
尾身≫分かれ道
非常に重要な時期に
さしかかっていると思います。
浅野≫今、気になるのが
世界中で猛威を振るう
変異ウイルスです。
WHOによりますと
イギリスで見つかった
変異ウイルスは
世界で50か国に。
南アフリカで見つかった
変異ウイルスは20か国に。
日本でもブラジルから
到着した4人から
これまでにない変異ウイルスが
見つかっています。
武田≫ウイルスに詳しい
中山さん
まずですね、日本で
年末から感染確認
急増している状況ですけれども
その背景に、この変異ウイルスが市中で広がっていると
そういう状況にはない
というふうに
見ていいかどうか。
これは、いかがでしょうか?
中山≫外国で変異株が
報告されて、感染研を中心として
変異株を検出するシステムが
構築されているようですし
感染研のほうでは
クラスターごとにサンプリングして
地方衛生研究所からも
サンプルは
送られてくるわけですから
そうした中では、変異株は見つかっていない
というところです。
今のところ、こうした感染の拡大というものは
変異株によるものではない
ということですけども
これからもこうしたウイルスの
ウォッチングっていうのは
ちゃんとしていく必要があると
思います。
武田≫変異ウイルスの
感染力ですとか
病原性は
どう捉えてらっしゃるのか。
そして、どう警戒していけば
いいんでしょうか。
中山≫まずウイルスっていうのは
ヒトからヒトに
感染する中で
変異を蓄積していくものです。
変異の中で
病原性の強いウイルスも
出てくるわけですけど
病原性の強いウイルスが
人を殺すわけですから
そこでウイルスとしては
消滅していくわけです。
ウイルスとして
生き残っていくものが
人に対して
それほど病原性が強くないもので
感染力も強いものが
残っていくわけです。
でも、今のところ、そうした変異株の病原性が
強いか弱いかは
はっきりは分かっていないわけですけども
少なくとも
今の病原性よりは
高いものではないと思います。
また、これから感染が拡大していくことによって
母数が増えることによって
重症者、それから中症の入院者が増えるわけですから
それで、また医療が
圧迫されていくわけですから
そこのところでは、今の段階で
そうした感染の拡大を
抑え込んでいく必要が
あると思います。
武田≫日本でも新規の感染者が
どんどん増えてるわけですけども
この日本国内で新たな
変異ウイルスが生まれる
そんなリスクは
どう見たらよろしいんでしょうか。
中山≫最初、イギリスで
報告されたんですけれども
9月ぐらいから出ているわけで