2019/02/27(水) 00:40〜01:30 NHKスペシャル「ベイリーとゆいちゃん」[字][再]

ゆいちゃん 10歳ある重い病気を患っています。
生まれて間もない頃から
入退院を繰り返し→
生死の境をさまようこともありました。
そんなゆいちゃんに 6年以上も寄り添い支えてきたのが→
セラピー犬のベイリーです。
セラピー犬の役割は 長期の入院で心が沈みがちな患者を癒やし→
治療に前向きになってもらうこと。
ベイリーは9年前 日本初の大病院専属のセラピー犬として→
活動を始めました。
これまで 3,000人以上に上る子どもたちを支えてきました。
♪♪~
なぜ 犬には人の心を癒やす力があるのか。
なぜ 特別な絆を感じるのか。
私たち人間と犬の間に→
心を癒やし合う特別な仕組みが
備わっていることが→
最新の科学で分かり始めています。
セラピー犬 ベイリー。
病気との決別を目指し
大手術を受ける ゆいちゃん。
その闘病の日々を追いました。
♪♪~
神奈川にある こども病院です。
朝9時 セラピー犬が出勤してきました。
白いのがベイリー。
茶色はアニー。
2頭は 毎週月曜日から金曜日まで
病院に通ってきます。
ベイリーは オスの11歳。


人間なら もう80歳のおじいちゃんです。
ベイリーの一日は
入念な消毒から始まります。
体を拭くのは ベイリー専属の看護師
森田優子さんです。
そして 普通なら犬が決して立ち入れない
病棟へと向かいます。
ベイリー待って。 あ しっぽ~。
入院している子どもは およそ400人。
脳腫瘍や白血病の治療で→
生まれてから 一度も病院の外に出たことがない子もいます。
子どもたちに寄り添い 心を癒やすのが→
セラピー犬の 大切な役割です。
若いアニーは 一日かけ
病室にいる子どもたちを→
一人一人 訪ねて回ります。
自力では起き上がることができない男の子。
手術を終えたばかりの男の子。
子どもたちは 犬と一緒にいると→
不思議なことに
痛みまで軽くなるといいます。
先輩のベイリーは 9年間→
医療現場で働くセラピー犬の草分けとして 活躍してきました。
しかし最近 体力が落ち始め
間もなく引退することが決まっています。
そんな ベイリーですが→
後輩には任せられない子どもが1人だけいました。
廊下の向こうに気配を感じて
駆け出します。
ゆいちゃん 10歳です。


ゆいちゃんは大きな手術を目前に控えていました。
ゆいちゃんを 退院まで見届けるのが
引退間近のベイリーの最後の大仕事です。
ゆいちゃんとベイリーは
6年以上の つきあいになります。
生まれて間もない頃から→
何度も原因不明のおう吐に襲われたゆいちゃん。
5歳の時 小腸のほとんどが え死。
命の危険があったため→
小腸の大部分を切除する
緊急手術を受けました。
8か月もの苦しい入院の間→
べイリーはゆいちゃんを元気づけました。
その後も 入退院を繰り返すたび
ベイリーが寄り添いました。
ベイリーが そばにいると
リラックスして→
点滴の針が
楽にさせるようになるといいます。
今回 受けるのは
根本的な治療につながる大手術。
入院は 3か月に及びます。
ゆいちゃんの小腸は 以前の手術によって極端に短くなっています。
同じ年頃の子どもの場合 小腸の長さは
およそ4メートル。
ゆいちゃんは 25センチしかありません。
手術の目的は 腸を伸ばし→
より多くの栄養を
吸収できるようにすることです。
小腸に切り込みを入れ

その部分を縫い合わせて→
腸をのばします。
病気との決別を目指す 第一歩。でも 大きな試練です。
ふだんは 甘えることが少ない
ゆいちゃん。
お母さんに抱きつき離れません。
べイリーが やって来ました。
ゆいちゃんの表情が変わりました。
ゆいちゃんは 入院中に毎日 日記をつけていました。
その中に つづられていた気持ち。