2019/03/11(月) 20:00〜20:43 NHKスペシャル「“震災タイムカプセル” 拝啓 二十歳の自分へ」[字]

(サイレン)
東日本大震災で津波に襲われた
岩手県山田町。
800を超える人が 命を奪われました。
町の小学生が見た変わり果てた ふるさとの姿。
卒業間近の6年生の多くが
家や家族を失いました。
怖い。
あれから 8年。
やべえ 気付かねえ みんな。
あの時の6年生は今年 成人式を迎えました。
二十歳になったら みんなでやろうと
決めていたことがあります。
それは 震災のすぐあと
母校の大沢小学校を 卒業する時のこと。
おはようございます。
(一同)おはようございます。(先生)おはようございます。
卒業生が二十歳になった
未来の自分に宛てて手紙を書く→
毎年恒例の行事。
震災で 中止の声もありましたが→
こんな時こそという みんなの希望で
やることにしました。
(一同)平成22年度 卒業生
タイムカプセル埋めます。
二十歳になったら集まって
一緒に開けようと約束したのです。
亜聖くん。
そして今 届いた手紙。
8年前の自分は 今の自分に


どんなことを書いたんでしょう?
「自分は今 人を助ける仕事に
ついていますか。→
これを書いている時は
大沢はひどい災害をうけています」。
「8年後のぼくは
野球選手になっているでしょうか。→
どこの球団でプレーしてますか」。
あの震災の時 感じたこと。
二十歳の自分に 望むこと。
時をこえた タイムカプセルのメッセージです。
物語の舞台は
岩手県山田町の大沢地区。
この8年で 家の再建が進み→
だいぶ暮らしが戻ってきましたがまだまだ空き地も目立ちます。
成人式の前日 タイムカプセルを埋めた
みんなが 集まってきました。
久々だね。
マジで久しぶり。ねっ。 だいぶ会ってないね。
分かんない マジで。 マジ 記憶ない。
その辺 全部 掘り返さないと。
8年前に埋めたタイムカプセルを
無事に見つけられるように→
皆さんで 頑張っていきましょう。
はい。お願いします。
みんなが卒業した時
6年生は ただ1クラス 29人。
この日 集まったのは
18人と 担任の先生です。
これかなと。 これかなと。 これかなと。


目印の石が ありました。
捜し始めて 40分。
わ~! きた~!
きた~!
やった~!
きたきたきた! すげえ!
確かに あの時 埋めたタイムカプセルです。
(一同)5 4 3 2 1!
皆さん 無事です。(拍手)
すご~い こんな偶然あるの?
それでは 皆さん お待ちかねお渡ししま~す。
担任の佐藤はるみ先生が 手紙を配ります。
愛ちゃ~ん。は~い。
暖ちゃ~ん。
海成く~ん。
雅ちゃ~ん。
うるさいんだけど マジで 字が。字が うるさい。
これ マジで ちょっとヤバい。
佐藤先生の指名で立った佐々木竣哉さん。
はい。 工場で黙々 働いています。
竣哉さんの家は 津波で全壊。
二十歳になった今は
地元の電子部品工場で働いています。
「あなたの身長は何cmですか?
ついでに今は 129cmです」。
今 169なんで 40cm伸びました。
え~ すご~い。
生きる!
(拍手)
じゃあ 麻里衣ちゃん。

ヒュ~。
本当にヤバいです…。
小原麻里衣さんは保育士を目指して仙台で勉強中。
津波では 仲よしだった
ご近所さんが 亡くなりました。
「生きていればいいよ。
生きてる? 生きてるよね?→
元気で… 笑顔でSMILEで→
頑 頑 頑張ってね」。
(拍手と笑い声)