♪♪~(テーマ曲)
♪♪~
(マサ)<桜子はひん死の重傷を負った冬吾を→
助け出しました。→
この人を 失いたくない。→
桜子の中に 冬吾への特別な思いが
芽生えていました>
(桜子)死なんでよ!
死んだりしたら 私 許さんよ!
(冬吾)桜ちゃんのおかげで
俺は 帰ってこられたんだな。
冬吾さん…。
<桜子と笛子 冬吾達は岡崎に帰りますが→
冬吾は 空襲で見た光景が
心の傷となり→
絵が 描けなくなっていました>
俺は もう 絵が 描けねえんだ!
「絵筆が 何になる」と
初めて思った!
人が死んでいくのを
助けられねえんだなあ…。
<冬吾の 心の傷を癒やしたい。→
しかし 冬吾を深く思う事が→
姉の笛子を傷つける事に
なるのではないか…>
私に近づかんで…。
<心 乱れる 桜子でした>
♪♪~
(笛子)桜子。冬吾の様子 見てきてくれる?→
昨日 一睡もしないで
部屋に籠もっとったみたいなんだ。
うん…。
(ノック)
冬吾さん。 御飯だよ。
ん…。
昨日は 取り乱しちゃって
ごめんなさい。
うん…。
≪(教師)1 2!≪(生徒達)1 2!
何しとるの?
それ あなたのお弁当?
ほうじゃないなら
もとあったとこに 返しときんよ。
(教頭)有森さん。
何 やっとられるんです?
何でもないです。
ちょっと 具合が悪くて体操に出れん児童がおるで→
様子 見とっただけです。
そうですか…。
(遠ざかる足音)
学校が終わったら神社に来なさい。
おねえちゃんが
お弁当 分けたげるで。
♪♪~
よく来たね。お弁当 ここにあるよ。
♪♪~
ほかにも お客さん連れてきたの?
いいよ。 お弁当は 一つだけど
みんなで食べよう。
♪♪~
はい。
♪♪~
はい。
♪♪~
(義男)うめえ!
名前 何て言うの?
(良太)坂口良太。
君達は?
(洋介)岡部洋介。
平田義男。
おうちでお弁当 作ってもらえんの?
俺 疎開してきたから。
こいつらも。
疎開。 どこから?
東京。
そう。 じゃあ
この間の空襲に遭って?
家が焼けたんだ。
そう…。
(良太)こいつも 俺と同じ。
義男は 逃げてる時に 母ちゃんとはぐれちまったんだって…。
そっか。
お母ちゃんと会えんじゃ寂しいね。
♪♪~
ごめん ごめん。 おねえちゃん悪い事 言ったね。 ごめんね。
さあ 食べりん!
よく 聞いてみると→
弁当泥棒は 毎日のように
起きとるらしいの。
なんとかしてやれんかやあ。
(八州治)空腹 紛らすもんといったら まあ 娯楽だな。
あ~! あと紙芝居。
子ども達 好きだよ! 俺の紙芝居。
いいかもね!
そうなんだよ。俺 いい事 言うんだよ。 ハハハハ!
(笛子)冬吾 あなたが
絵を描いてやったら?
いや。 俺は描けねえ。
ヒロさん。(ヒロ)あ~ら 桜子ちゃん。
お店 閉めるの?