2020/12/15(火) 08:00〜08:15 【連続テレビ小説】おちょやん(12)「うちのやりたいことて、なんやろ」[解][字]

(千代)ああ~っ! 高城百合子!
…さん。
それは紛れもなく→
かつて千代ちゃんが
心を奪われた あの女優→
高城百合子でした。
♪♪「オレンジのクレヨンで描いた太陽だけじゃ」
♪♪「まだ何か足りない気がした」
♪♪「これは夢じゃない(夢みたい)」
♪♪「傷つけば痛い(嘘じゃない)」
♪♪「どんな今日も愛したいのにな」
♪♪「笑顔をあきらめたくないよ」
♪♪「転んでも ただでは起きない」
♪♪「そう 強くなれる」
♪♪「かさぶたが消えたなら」
♪♪「聞いてくれるといいな」
♪♪「泣き笑いのエピソードを」
♪♪~
(椿)ちょい待ち!
椿さん ぼたんさん あやめさん
こんにちは。
(椿)何や その けったいな生き物は。
えっ?
あっ!
えっ?
新しいお茶子さんか!
へえ。 ほな さよなら。
(椿)待ち。
よう そないなお茶子 雇うわ。
おかげさんで毎日忙しゅうて


人手は なんぼあっても足れしまへん。
行くで!
(2人)へえ。
(あやめ)ふんっ。
千代ちゃんは 何かから逃げてるらしい高城百合子さんをかくまうため→
ひとまず 岡安へと連れてきました。
かめさん。 かめさん。
どこで油売ってたんや。
富士子が 追加のお茶箱えびす座に持ってこさして言うてたで。
ご寮人さんは?
(かめ)さっき 旦さんと いとさんと→
出ていきはったわ。
高津さんお参りして→
夜店行く言うてはったさかい
遅なりはんのと違うか。
困ったなあ こないな時に。
(かめ)どないしたんや?
千代 この人…。
びっくりしたやろ。
どちらさん?
知らんの!?大女優の高城百合子さんやで!
知らん。
あかん。
(ハナ)ほう こら また
えらいお客さんやことなあ。
お家さん。
(ハナ)あ~ なるほどな。
先前から 鶴亀の熊田はんらが→
あっちゃ行ったりこっちゃ行ったりしてはったん→
そういうことかいな。


お家さん 実は…。
≪ごめんやす。
(戸を開ける音)
お茶 置いときます。
<やっぱり きれいやなあ>
何だす あんた
まだ ここに いてたんかいな。
せやった。
お茶箱 えびす座に持ってかな!
あんたさんの
板の上での あの美しい立ち姿→
目に焼き付いてます。
ここ道頓堀は役者さんと共に生きる街だす。
また ええお芝居 見せておくれやす。
後でな うまいもん食わしたるさかいな。
<あかん 気になってしゃあない>
あっつ! あっつ!何をすんねん! あっつ~!
(百合子)私には
神聖な義務が ほかにあります。
熊田さん どないしはったんだす。
(熊田)朝から ずっと人捜してんのやけど見つかれへんのや。
大山社長と話 してはったんやけどな
いきなり飛び出して→
そのまま行方知れずや。 参った。
どなたさんだす?いてはれへんようになったお人て。
隠してても しゃあないさかい言うけどな
高城百合子いう うっとこの役者や。
詳しいことは言われへんけどやな
役者 辞めてしまうかも分かれへんなあ。
早川延四郎といい 高城百合子といい

まだまだやれんのに もったいないわ。
ほんまに役者っちゅうもんは…。
≪(拍手と歓声)お… ハネたな。
ごめんやっしゃ! ごめんやっしゃ!
ごめんやっしゃ! ごめんやっしゃ!
ただいま戻りました!
(4人)お帰り。
≪(ドアを閉める音と足音)
どないしたんや…。
よかったなあ