2020/12/17(木) 16:35〜16:50 【連続テレビ小説】純情きらり(134)「思いがけない帰還」[解][字]

♪♪~(テーマ曲)
♪♪~
(秋山)国民学校の教室の中から→
ジャズが流れてくるとは
思わなかったな~!
(桜子)私も。 教室の前に
秋山さんが おるなんて→
思わなかった。 びっくりしました。
ハハハ!
実はさ 今 進駐軍相手の ジャズバンドを
やってるんだよ。
そうなんですか。
それで 折り入ってお願いが あるんだけど…。
何ですか?
桜ちゃん 俺達のバンドでピアノ弾く気は ないかな?
えっ?
いや… あの戦争でジャズマンも だいぶ やられてね→
人手不足なんだよ。
力を貸してくれると ありがたい。
そんな… 私なんかに。
あんたには ジャズの素養がある。編曲の才能もある。
あんたみたいな人が
必要なんだよ。
まあ 考えておいてくれよ。
名古屋で ステージがあるから→
月末までは
俺 こっちにいるからさ。
ああ これ お土産。
秋山さん。うん?
その… バンドに入るっていう事は


岡崎を離れるんですか?
そうだな。 いろいろ回るけど
やっぱり 本拠地は 東京だ。→
今 東京は 焼け野原だけど→
焼け野原に音楽の花を咲かせるんだ。
(良太)桜先生。 ジャズやってよ。
(宏)そうだよ。この間のジャズ 面白かった。
(一同)やって! やって!
分かった!分かったから 静かにしなさい。
(緑)先生。 私も弾いてみたいです。
そう。 じゃあ いらっしゃい。
みんなも いらっしゃい。
♪♪~(「春の小川」)
これが 普通の「春の小川」。
ジャズの場合は 拍子が→
1 2 3 4って 2と4の方が
強くなるんだ。 弾いてごらん。
♪♪~(「春の小川」)
♪♪~(ジャズ調の「春の小川」)
(笛子)ただいま!
桜ちゃん 杏ちゃん!
(マサ)<その日の夜 突然 東京から
笛子がやって来ました>
(杏子)お帰り。
(浩樹)お帰りなさい。
お帰りなさい。
見て 見て 見てみん。 肉だよ 肉!
これ みんなで一緒に
すき焼きにして食べまい。
卵も砂糖もあるよ。 はい。


(幸)ありがとう。
豪勢だね。
すき焼きなんて何年ぶりだらあ?
ありがとう お姉ちゃん。
ほんでも どうしたの? その格好。
ふふん。 そうだ。 ほい。 これ。
あんた達のも あるよ。(3人)うわ~。
桜ちゃん 杏ちゃんには
世話になったもんね。
ほいでも お姉ちゃん これからは
どんどん 恩返しするでね。→
食べまい!
ここに来る前に 幡豆に寄って絵を取ってきたの。
一つ残らず 取って帰るね。
よかったわ 大事に取っといて。
(杏子)さっちゃん
いっぱい食べときん。
ほでも 冬吾さんの絵
えらい勢いで売れとるんだって?
ほうだよ。 やっと あの人に
時代が追いついてきたわ。
どんなに迫害されても
貧乏しても→
私は あの人の絵の価値を
疑った事は なかった。→
辛抱したかいが あったわ。
よかったね お姉ちゃん。
500円! この一枚が 500円になる。
どう? ちょっとしたもんでしょ?
500円!?

いや~ 私には とても とても。
半年 働いても稼げませんよ。
ほでも そんなに売れてたら忙しくて大変だね 冬吾さんも。
何 言っとるの!
一番 忙しいのは この私だよ。
あの人なんて→
私が あれこれお膳立てしてあげなかったら→
一銭も稼げやせんもんね。→
御飯だって自分で食べられん人なんだから。
おいしい? お肉 おいしい?