2021/01/10(日) 14:05〜14:30 ごりやくさん ★住吉大社[再][字]

海があり山があり川流れ、 >>
四季それぞれ美しい自然が彩る国、日本。
この地がひらかれた遠き昔をしのび、 >>
今を生きることに感謝することで
授かるもの、 >>
それこそが、ごりやくさん。
波穏やかな大阪の海。
海を渡る人々を いにしえより
見守ってきた神様が >>
いらっしゃいます。
遣隋使や遣唐使も祈りを捧げ >>
海のかなたの大陸へと
向かいました。
やがて時が流れ、海から街へと
その姿を変えていくと >>
人々は神様に街の繁栄も願います。
海を守り、街を守り、人々の営みを守る神様、 >>
鎮まるお社には、日々多くの人が
集まり、 >>
実りある暮らしが営めますように
と手を合わせます。
商いの都、大阪の鎮守さま。
大阪市住吉区に坐すごりやくさん、 >>
「すみよし たいしゃ」です。
大阪市の中でも一番南に位置する住吉区。
下町の風情が色濃く残る街です。
街中を行き交うのは、昔懐かしい路面電車。
この軌道の辺りは、
平安時代のころまで >>
住吉津と呼ばれた港。


行き交ったのは船でした。
住吉大社に伝わる昔の絵図です。
境内の近くまで、松並木が続く海岸線だったことがうかがえます。
こちらの絵図に描かれている
高燈籠は、今も健在です。
明治のころまでは
すぐそばまで海がありました。
今は、路面電車が駅をたつと
目の前には住吉大社の >>
一の鳥居である西大鳥居。
ここから参拝に向かうことにいたしましょう。
西大鳥居をくぐると太鼓橋の名で
親しまれている神橋の反橋。
長さ約20m、高さは約3.6m。
建てられたころは海辺をまたぎ境内と向こう岸とを結びました。
大きく弓反る太鼓橋を
渡ってみると >>
足がすくむほどの迫力です。
渡ってすぐのところにある手水舎で心身を清め、 >>
本殿の方に向かうと、 >>
そこにあるのは珍しい四角柱の鳥居。
角鳥居と呼ばれています。
角鳥居と本殿に導く門をくぐり >>
住吉大社の御祭神に
お目にかかりましょう。
御祭神が鎮まる4つの本宮です。
列を成すその姿は、大海原を勇ましく進む >>
四艘の遣唐使船のようです。
それぞれが幣殿と本殿を配している本宮。
中でも国宝の本殿は、


直線的な桧皮葺の屋根が特徴です。
その構えは住吉造と呼ばれ、
神社建築における >>
最古の様式とされています。
いにしえの神社の有り様を伝える どっしりとした構えです。
さらに本宮の屋根をよく見ると
天に向かって高々とそびえる >>
千木が微妙に違うことに
気づきます。
第一本宮から第三本宮は
先端が垂直に切られている >>
外削ぎの千木。
それぞれに三柱の住吉大神 が鎮まります。
一方、第四本宮は、先端が地面と
水平に切られている >>
内削ぎの千木。
ここには神功皇后が鎮まります。
第四本宮だけ千木の形が
違うのは >>
女の神様を祀っているからだと
いわれています。
住吉大社の御祭神である
住吉大神 は、 >>
海から生れ出でた神様です。
黄泉の国から妻のイザナミを連れ戻そうとしたイザナギは >>
目的を果たせず、
汚れを祓うために海に入ります。
すると海の底から底筒男命、 >>
海の中ほどから中筒男命、 >>
そして海面から表筒男命 が

生まれました。
その三神は住吉大神 と呼ばれ、 >>
後に神功皇后の新羅遠征を見守ります。
無事を感謝した神功皇后は、 >>
211年に住吉大神 のお告げのもと >>
三神を海際のこの地に祀り、
後にみずからもここに鎮まり >>
御祭神になられました。
かつては遣唐使、遣隋使が当社を参拝して >>
安全祈願を行ったという