伊豆。伊豆です。
ありますね。
伊豆は 僕は好きで…
でも ここは初めてのとこですね。
あ 初めてですか。
わあ~。
おぉ~ 高いですね。
僕 初めて知りましたし
初めて来ましたね。
あれ ちょっと
かすんで見えますけども…
あちらが天城山になるのかな?
今回の舞台は静岡県の伊豆。
前方に
かすんで見えるのは→
標高1000m級の山が連なる
天城連山。
伊豆半島の真ん中を
横切るように そびえています。
タモリさんは 今 この辺り。
展望台から山を眺めています。
歌いながら泣くんですよ。
ほろりと きちゃうんですかね。
男性の方なんですね。
そうだよ。
うまくないんですか。
それが見たくて→
ちょっと歌ってくれよって
言うんですけど。
おっ 来ました。 来ましたね。
来ましたね。
伊豆…。
あとは…
わさびね! わさび うまいよね。
(笑い声)
「どうして越えたい“天城越え”?」。
涙出てくる。(笑い声)
涙出てくる…
出てきちゃう。
あっ こんにちは。
こんにちは。
伊豆半島ジオパークの
鈴木と申します。
「熱海」の回にも出演した
鈴木雄介さん。
世界からも注目を集める
伊豆半島の地形を研究。
その面白さを伝える
仕事をしています。
「どうして越えたい“天城越え”?」
という事ですけれど→
この 後ろにそびえる…
一番高い所はちょっと とんがっている所が→
万三郎岳という所で
1406mぐらいの高さがあります。
ここを
越えていくわけですけれども…。
「天城越え」とは
東海道の三島宿から→
港町 下田を結ぶ
下田街道の一部です。
海のそばまで山が迫っている
伊豆半島。
そのため 伊豆の北と南を
行き来するには→
天城の険しい山道を
越えなければなりませんでした。
そんな天城越えの風景から
生まれたのが→
石川さゆりさんの
大ヒット曲です。
今日はですね
その 歌としても有名な…
あぁ~ 俺…
ここに最後の盛り上がるところに→
「あなたと越えたい 天城越え」と。
はぁ~。
えっ すごい こんな歌だっけな?
俺 その友達が泣くのにずっと気をとられて…。
「舞い上がり 揺れ墜ちる
肩のむこうに あなた…→
山が燃える」 すごいな!
(笑い声)
「何があっても もういいの
くらくら燃える 火をくぐり→
あなたと越えたい」!
はい そこで…。
♪♪「天城越え」
(笑い声)
こんな歌だっけ?
そうです。
ここが
すごい盛り上がるところです。
改めて どんな歌なのか
聴いてみましょう。
♪♪~
どうしても天城を越えたい女の情念を感じますねぇ。
「あなたと越えたい 天城越え」と
あるわけですが 今日のテーマは→
それにかけまして…
天城を越えたら別世界があるとでもいうんでしょうか?
そうかもしれませんね。
こういう情念を振り切った先に…
というわけで 今日は…
例の方式でいきますか。
記念すべき
パネルの第1回 やろう。
ちょっと 写真を撮って。
晴れてると こういう感じ。
あっ 傘あったらダメだ。
一瞬これ こっちへ。
(シャッター音)
これ いいですね。
さあさあ タモさん
本題に戻りますよ。
天城越えのルートを
確認しましょう。
さすがに1400mの所は
厳しいですもんね。
越えるとなると
でも 方向的にいうと→
こっちに越えなきゃいけない…。
ややこちら側ですね。
この辺ですか?
ヒントはですね ここを通って…。
こっちへ行きますか。 この谷?
はい。
こっち側から越えるんですか?
そこのストンと下がってる所。
ここ?
はい。
まあ半分くらいの高さの所を
越えていけるという事になります。
では ここで 天城越えが
どんな道のりなのか→
見てみましょう。
スタートは伊豆を代表する温泉地湯ヶ島。
険しい山あいを 徐々に
登りながら進んでいくと…→
待ち受けるのは 最大の難所。
およそ標高900mの壁が行く手を阻みます。
江戸時代は ここから決死の覚悟で
獣道を歩き 峠を目指しました。
現在は 何度も折れ曲がる
つづら折りの道で→
標高700m辺りの峠を
越えていきます。
ここを越えれば
天城越えは ようやく終わり。
タモリさんは 今回
この「天城越え」に挑みます。
そうですね
まさに そのとおりです。
河津って 言っちゃなんですけども
普通の温泉ですよね。
あぁ~ 俺 天城…
案内しがいがあります。
お願いします。
じゃあ まず この…
それが分かる場所に
行きたいと思います。
行きましょう 行きましょう。
では 行きましょう。
始まりました 「ブラタモリ」!
今回の舞台は 静岡県の伊豆。
観光客数は
年間 4500万。
天城越えの道は
伊豆の南北をつなぐ→
ドライブルートとして人気です。
でも 昔は 険しい道が続く難所。
どうして 人は
天城を越えたかったんでしょう?
タモリさんがブラブラ歩いて
解き明かします。
今日は伊豆で「ブラタモリ」!
♪♪「ハロー ハロー お元気?」
♪♪「今夜 なにしてるの?」
♪♪「TVなんか 見てないで」
♪♪「どこかへ
一緒に行こう」
♪♪「だからもう I love you so」
♪♪「I’d love to beback in your heart」
♪♪~
まず タモリさんがやって来たのは→
天城越えのスタート地点
湯ヶ島。
ここで 天城山誕生の
秘密を探りま~す。
先ほどの ここから
ここら辺まで移動してきました。
あ~ もう…
そうですねここから急に登っていく。
ここで一休みして→
一気に越えていくという事になります。→
川もありますけれども…。
川があります。
きれいな川ですね。
はい。
ここに流れてる川は
狩野川っていう川になります。
天城山が水源になっていまして
ずっと北の方に流れていく。
北に流れて…。
ずっと行きまして→
沼津の方まで
流れていく川です。
90度にキューッと曲がって。
沼津の方で曲がるんですね。
珍しい川ですよね。
へえ~。
太平洋側で 北に向かって
流れる川って珍しいですね。
そうなんです。 舟下りをすると
正面に富士山が見えるっていう→
お得な川。 大体 富士山から
離れていきますもんね。
これ 珍しいんです。
湯ヶ島はですね 江戸時代は天城越え これからしますので→
その天城越えの宿場町として
栄えた所です。
明治以降になりまして
いわゆる湯ヶ島温泉という事で→
川端康成さんとか→
井上 靖さんとか→
そうした文豪の人たちが
ここを訪れて→
湯治をしながら 隠れ宿の中で→
執筆をしていたという→
そういう所にもなります。
天城の山あいにある湯ヶ島には→
文豪たちが
執筆に専念できるような宿が→
いくつも あったんです。
そんな湯ヶ島で書かれた名作が こちら。
タモリさんも大好きな
吉永小百合さんが主演した→
川端康成の「伊豆の踊子」。
≪学生さ~ん!
旅芸人の一座と青年が
共に天城越えをする姿を→
描いています。
実はですね ここ温泉場なんですけれども→
湯ヶ島には…
あ そうですか。
えっ… あ そうですか。
そんなとこ あるんだ。間もなく到着しますので。
じゃ こちら どうぞ。
はい。
こんにちは。 お邪魔しま~す。
お邪魔しま~す。
やあやあ 長靴で。
ようこそ いらっしゃいませ。せっかくなのに雨で。
ちょっと こちらの方に…
これなんですけれども。「天城越え」!
また出ました。
出たね~。
「あなたと越えたい 天城越え」。
こちらね 1985年あたりに→
先生たちが
東京から こちらに見えて…
直筆の原本…?
そうですね。
「著作権協会」って
ちゃんと あります。
へえ~。 いい字ですね。
「地を這ってあなたと越えたい 天城越え」。
これでもいいから
っていう事ですよね。
何としてでも越えるんだって。
どうしても越えたいんですね。
何で越えたいの?
(笑い声)分かって頂きたいなと思います。
ここは こういう感じで→
天城越えに すごくゆかりのある宿なんですけれども→
それだけじゃなくて…
実は あります。あっ そうですか。
天城山誕生の秘密が分かる
この宿の名物って→
一体 何なんでしょう?
1988年に ここの…
この辺から?
はい この辺から。
何かが出てきた。
うん それもありかも…なんて。
そうです。
地中から。
それでは まいりましょうか。
あ~ 広いな。
(宇田)ずっと ずっと… はい。
ここは もう客室なんですか?
(宇田)
そう 全部 お客様のお部屋で。はい どうぞ。
(宇田)
どうぞ こちらでございます。
えっ!
おおっ!
すごいな これ。
(宇田)ちょっと回り込んでまいりましょうか。
どうぞ お足元 気を付けて。
ゴツゴツしてます。
そう! 宿の名物とは
巨大な石のお風呂。
そして この大きな石こそ→
天城山誕生の秘密を解き明かす鍵なんです。
どうぞ 上がってみて下さい。
これが あの辺にあったんですか?あったんです。
どうぞ お足元 気を付けて。
え~ 失礼します。
すごい。
これ あそこから ここまで…
そうなんです。
え~!
ほんとに そのままで…
くりぬいたのは こんな感じで→
中をくりぬきましたけど
まるっきり そのままで。
えっ これ全部…。
すごいね これは。
先ほどの所で埋まってたんですね。
えっ ちょっといいですか。
埋まってたんです。
これを掘り起こして→
これ 運ぶ作業です。→
これ てこでも動かないっていう。動かないよね。
(宇田)このブルドーザーがね
お尻が上がっちゃって。
上がっちゃってますね。
おぉ~。
で これをお風呂にしようと
考えたわけですか。
そう。 先代がね 考えましたね。
バカな事 考えましたね。費用もかかるでしょ。
そうなんですよ 費用もかかるし。
これ 一体…
(鈴木)
ちょっと 石を見るのに 少し…
名物ですので…
硬いね これね。(鈴木)硬質な音がしますね。→
何ていう石か分かりますか?
何ていう石でしょう?
分かると思うんですけどね。
(たたく音)
なんか職人っぽいよね。
(鈴木)そうですね。→
温泉のチェックを。
(笑い声)
(鈴木)
そうですね 火山岩ですね。→
安山岩くらいだと思います。
どこで分かったんですか?大体の様子で もう。
…の かたまりですか。
はい。
そう! 実は 天城山は→
およそ60万年前に誕生した火山だったんです。
つまり このお風呂は
その溶岩のかたまり。
この岩をよ~く見ると→
天城山が難所になった理由まで分かるんです。
ゴロッとした
こういう形ですよね。
転がる。 そのとおりですね。
ちょっと…
見て頂くと
平べったくなっていますね。
この平べったくなっているのは
何ででしょう?→
つまり これは…
転がりながら。
何度も噴火を繰り返し
1400m以上の高さになった天城山。
お風呂になった石は
ここで生まれました。
斜面が あまりにも急なため→
激しく下る水の力に押し流されて崩れ落ちた大きな石は→
ゴロゴロと転がり→
この宿がある麓までたどりついたんです。
天城山で生まれた この石が
ここにある事こそ→
山が いかに高く険しいのかを
物語っています。
怖いですよね。
もう一つですね…
ちょっと場所を変えて
それを見に行きたいと思います。
実は 天城山が
険しく巨大な山になったのには→
ただ噴火したというだけではない
もう一つの秘密があります。
その事が分かる場所が
宿の中にあるので→
行ってみましょう!
あ はい。
(鈴木)
これも実は重要な事なんですね。
もっと下る。
(宇田)すみません 申し訳…。
さすがは 隠れ宿。
迷路みたいですねぇ。
先ほどの巨石風呂が ここ。
そして 石が発見された庭が ここ。
タモリさんは そこから
およそ20mほど下りながら→
地下通路を通って 川岸にある
別館に たどりつきました。
目的地は…?
(宇田)ええ。 ちょっと のぞいて下さい。
女湯。
(宇田)特別。
またしても お風呂!
(宇田)どうぞ こちらへ。おぉ~。
一体 どんな秘密が
あるんでしょう?
(宇田)こちらになります。
どうぞ。はい。
ここが女湯。
はい 女湯ですね。
うん?
タモリさんの目の前に現れたのは壁一面にむき出しになった岩。
この場所にあった地層を
そのまま使っています。
実は この岩に
天城山が巨大になった秘密が→
隠されているんです。
これ 数々の女性が ちょっと触ってるかもしれないです。
そうでしょ これ面白い。
(鈴木)この赤みを帯びてる感じもなかなか迫力があります。
ここも少し違う。
ここは 実はですね…
という秘密なんですけれども…
ずっと こう下ってきまして土台を見るという事になります。
もう ここから
天城山は始まってるわけですね。
ちょっと また たたいて
確認してみたいと思います。
(たたく音)
そうですね ポクポクいいますね。
(たたく音)
そう 鈍い音が。 向こう側に行くと少し分かりやすいかもしれません。
さっきの石と違いますか?
ちょっとボソボソした…。
ボソボソした これ なんか…
堆積したものですね。
あっ 凝固する岩。 はい。
(鈴木)多くは 海の中とか水の中に火山灰が積もっていくと→
長い時間かけて それが
石になっていくっていうのが→
凝灰岩という石です。
という事は 海底にたまった…。あぁ~。
そうなります。
海底火山!
こちらにですね 伊豆半島の…。
あっ これ お預かりします。
すみません。 よいしょ よいしょ。
(浴槽に落ちる音)あっ 大丈夫ですか?
(笑い声)
我々も我慢している…。
女湯に?
そう。
これ全部 海底…。
この青い所は 海底火山の地層。
天城山の土台になっていたもの。
それは なんと 海底火山。
海底火山の上に 新たに
陸上火山が噴火したという→
独特な地形に
なっているんです。
でも ここは 標高200mの場所。
どうして こんな所に海底火山があるんでしょう?
ぶつかって
日本列島を こう→
いまだに
押し上げてますから…。
だんだん。
そうです。
まあ 難しいかどうか
分からない…。
こう プレート
何枚かプレートがあって→
それが動いてるんですよね。
はい…。
特に日本は…。
(早送りの音声)
で その上に島が→
海底火山 島があると…島がなくてもいいんだけど→
どんどん どんどん
こっち来ちゃう。 日本に。
あ~ これこれ!
ここが伊豆半島ですね。
伊豆半島は
実は 本州の中では唯一→
違うプレートに
のっかってるとこなんですね。
ほんとは だから
ず~っと南の島だったんだ。
これが南の島ですね。
ここら辺にあったのが…。
そうそう これ。
(笑い声)
スケールが大きい。
まあ わりと最近の方ですけど。
ちょっと
難しいお話になってきたので→
天城山を生み出した
伊豆半島の歴史を→
僕が説明しましょう!
今から およそ2000万年前伊豆半島は→
本州から およそ800km離れた
場所にある海底火山でした。
噴火を繰り返し
陸地になりながら→
プレートの動きとともに
本州に接近。
そして およそ100万年前→
プレートは 沈み込み続け→
ついに本州と衝突しました。
衝突の影響で海底火山は一気に隆起。
その隆起した上で 陸上火山が
次々に誕生したんです。
天城山は 海底火山の隆起によって
かさ上げされ→
1400m以上もある
高く険しい山となりました。
ああ…。
あぁ~。(鈴木)というわけで…
で 盛り上がって→
こういう半島の島状態になったあと→
天城山が爆発して出来た。
だから…
…と言いたいんですよね。
そうです そうです。
こいつらが下支えをしてるんだぞ
という事ですね。
それを忘れるなよ!と
今 いるわけですよ。
それを見ながら入れる
お風呂なわけです。
「天城越え」がなんだかんだ
言ってるけども→
「這ってでも越えたい」とか言って
かっこつけてるけども…
オレたちが やったから
こうなったんだろって。
そういう事ですね。
陰の主役的な。
石川さゆりさん その辺の事を→
分かってらっしゃいますでしょうか。(笑い声)
なんだかんだ言っても
支えてるのは…。
実は 主役は こっちだと。
それが…
(笑い声)
これは男湯では見られないんで私 知らなかったんですね→
これの事を。
なるほど。 すごいな これ。
お得な…。
火山の上に 火山がのって生まれた難所→
天城越え。
女湯の岩肌に 2000万年の歴史が顔をのぞかせていました。
そんな天城山
高くなっちゃったので→
非常に難所にもなってしまった
わけですけれども→
難所だけだと人は来ないですよね。
来ない 来ない。
見られるとこがあります。
這ってでも越えたいっていう。
高く険しい 人を寄せつけない
天城山。
うっそうとした森が生い茂り→
オオカミが現れる事さえありました。
どうして そんな難所に
わざわざ分け入ったんでしょう?
その理由が分かる資料があるので
見に行きましょう。
(宇田)どうぞ こちらへ。
すいません。「上ったり」「上がったり」って→
同じですよ。
(笑い声)
あれ?
こんにちは。こんにちは。
はじめまして。
よろしくお願いします。
伊豆の歴史を研究する
橋本敬之さん。
調査してきた
たくさんの資料をまとめたら→
一冊の
大事典になりました。
是非 見てもらいたいと思います。
はい お願いします。
おぉ~。
おぉ~。これなんですけど。
おぉ~。
はい。
山 川… 田んぼだとか。
はい。
この地図は 江戸中期
伊豆の代官によって作られた→
天城山の見取り図。
山裾だけでなく 山の中にまでたくさんの道が描かれ→
峰の一つ一つに
地名が細かく書かれています。
でも それだけじゃないんです。
これ 実は よく見てもらうと…
え?
ん?探してみて下さい。
これ… こんな…→
あれ?あっ。
これ何ですか?
(橋本)これ 実は→
こういうふうに なるんですね。
うん?他にもあるんですか… あっ!
そうです そうです。
おっ。
あら~ これ…
そうです。そのとおり復元しましたので。
あれっ…。
これもだ。 あれ?
あっ ここにもありました。
ここにもある。
ここにもある… うん?
これもある。
はい そのぐらいでしょうか。
このぐらいですね。
へえ~。
へえ~。
山裾の村から続く道の先には
立体の山。
なんと 山への入り口と
その奥深くに続く道を→
分かりやすく記しています。
これだけ緻密な地図を作ったのには→
ある理由があったんです。
恵み…。恵み!
山といやぁ
まず 何があるかといったら…
はい まず
今のおっしゃって頂いた…
木材と…
今も ちょうど外で雨音がしますけれども→
もともと
「雨の木」って言うぐらい→
天城っていうのは 雨が多い
そういう場所ですね。
天城山は標高が高いため→
太平洋からやって来る湿った海風が吹きつけ→
山頂に雨雲が
出来やすくなります。
年間降水量は
なんと4000mm以上。
日本でも屈指の
雨が多い所なんです。
この雨が育てたのが
質の良い木材。
大都市江戸からも近い事から
天城は一大供給地になりました。
だからこそ人々は あえて→
険しい山の奥に分け入るようになったんです。
でも 天城の山奥にある恵みは
これだけじゃないんですよ。
山に行くと…。
山?
あぁ~。
あっ いいですね。
イノシシ
他には どうでしょうか?
はい… 私も
ここの近所なんですけどね→
おととい シカを1頭
しとめてもらいました。
あっ そうですか。
他に何だ?
奥?
山の中で考えられる事。
山の奥に何があるんだ?
どうでしょうか?行きましょう。
と その前に→
この部屋 実は 名曲「天城越え」にとっても ゆかりが深いんです。
この曲が作られたのは
ちょうど…
(宇田)そうなんです
このお部屋なんです。そうですか。
(宇田)その時に…
そうですか! へえ~。
作詞家の吉岡 治さんと→
作曲家の弦 哲也さんは3日間滞在し→
天城越えの道を歩きながら
曲を作り上げました。
(宇田)この3行が どんどん
増えていってたって…。
あ これがね。
(宇田)この辺の3行と この辺の3行が→
どんどん盛り上がってくという…。
そうだろう。
(笑い声)
すごい事 歌ってんだからなこれは。
(笑い声)
(笑い声)
すごいよね。
(鈴木)そんな すごい…
そうでしょう。
この なんか 土地の…。
ちょっと この雰囲気が。
雰囲気があったんでしょうね。
あいつ 泣きながら歌うって事は
何かあったんだな。
(笑い声)
何か…。
あの男は 何かあったんだよ。
あったんですかね。
これに似てる事が。
この辺を歩いてると…
(笑い声)
(鈴木)ちょっとムラムラ来るかもしれませんが→
天城越えの道を 更に進んで…。
行きましょう 行きましょう。
(笑い声)
(鈴木)では 越えさせて頂きます。どうなんのか。
タモリさんが次に向かったのは
「天城越え」の歌詞にも歌われた→
大人気観光スポット。
そこに行けば 人々が山奥に分け入りたくなった→
もう一つの恵みが分かるんです。
いよいよ 天城越えの坂に入ってきたとこですかね。
先ほど ここにいまして
ちょっと また入って…→
ここら辺に 今います。
さっきから歌詞に何度も出てきてます…
浄蓮の滝にある恵みって
一体 何なんでしょう?
おぉ~!
初めて来ますけども。はい 急なんですよ。
先ほどの湯ヶ島も急でしたけど
山に近づきましたので。
うわ~ すごい!
うわ~。
(鈴木)ずっと急峻な谷に…。
わあ~ 見える。立派なもんですね。
そうですか。
林田さんも初めてですか?
その時に来たんだ?
来ました 浄蓮の滝。
みんなで記念撮影をして。
こんにちは。こんにちは。
毎週 見てます。
ありがとうございます。
あっ ほんと?
はい。 学館だけ。
高校の後輩。
あ~!
頑張って下さい。
どうも。
(鈴木)
まさかの後輩登場なんですね。
すごい… あっ。
これから あそこに近づいていきたいと思います。
わ~ すごい。
おぉ~。
やっぱり 歌に歌われるだけは
ありますね。
これが 浄蓮の滝。
美しい壮大な滝です。
訪れる人は 年間52万人。
伊豆を代表する名所となっています。
楽譜まである。
今 下りてくるところで見えていましたけれども…
そう わさびですね。
そうなんです山奥にある恵みとは わさび。
江戸時代の中頃に栽培が始まった
伊豆の名産品です。
江戸で握りずしブームが
起きた事で 一気に需要が増え→
山が多くて農作物が育ちにくい
伊豆の→
貴重な収入源になっていたんです。
現在でも 生産量は全国のおよそ4割を占めています。
こちらの…
ああ! どうも はじめまして。安藤と申します。
よろしくお願いします。
安藤さんはこちらが観光地化する前…
3代目です。
そうですね。 滝 これは変わりませんでしたけどね。
(鈴木)
そうです。 それ以降に 急に…
実は 浄蓮の滝一帯には→
観光地になる ずっと前からわさび田がありました。
この辺りは
伊豆の わさび栽培が始まった→
歴史的な場所なんです。
なぜ ここでわさび作りが始まったのか→
その理由は
滝と深~い関係があるんです。
今日は せっかく安藤さんも
いらっしゃってますので…
お願いします。
はい じゃあ。
(安藤)どうぞ。
はい。
(鈴木)
さすが そこに目が行きますか。私も行きます。→
今日は雨が降っているので
少し水量が多いですね。 立派です。
「柱状節理」って言葉
おっしゃったんですね。
「ちゅうじょうせつり」って まず…
そう あそこのとこですね。→
マグマとか溶岩が冷えていく時に
ちょっと縮むんですね。→
そうすると そこに
たくさんの亀裂をつくります。→
そうすると
ああいう柱状になるんですけど。
実は
あの かたくり粉実験…
そうですか!
はい 教えました。
ありがとうございます。
いえいえ こちらこそ。
きれいに ああいうふうになる。
うまくいってよかったと思います。
柱状節理がある 浄蓮の滝。
1万7000年前に流れてきた溶岩がつくった滝です。
実は この溶岩に
秘密があるんです。
この溶岩が
滝をつくってるんですけれども…
うん?
(鈴木)おっしゃるとおりです。→
溶岩って
たくさん亀裂がありますので…
そうなんです
わさび栽培に欠かせないのは→
溶岩からしみ出す 湧き水。
おいしいわさびはこの湧き水じゃないと→
つくれないんです。
…と 今日は ここまで。
次回 わさびと天城越えの関係が
明らかに!
そして いよいよ タモリさんが
人生初の天城越えに挑戦!
ちょっと風情が出てきたな
天城越えの。
体を張って
その謎を解き明かします。
♪♪「未来の あなたに」
♪♪「幸せを 贈る」
♪♪「記憶と 想い出を」
♪♪「花束に 添えて」
♪♪「ひとときの 夢を」
♪♪~
2018/05/12(土) 19:30〜20:15
NHK総合1・大阪
ブラタモリ「#104 伊豆」[解][字]
ブラタモリ、伊豆へ!旅の舞台は4月に「世界ジオパーク」に認定された伊豆半島、その真ん中にそびえる天城峠。タモリさんが2回にわたって人生初“天城越え”に挑みます!
詳細情報
番組内容
石川さゆりさんの歌でも有名な“天城越え”。今は人気のドライブルートですが、昔から伊豆を旅する人々を悩ませた交通の難所。温泉街・湯ヶ島から浄蓮の滝を経て、天城峠の向こう、太平洋側の河津までの道のりです。どうして人は天城を越えたかったのか?天城の山が険しくなった理由が、湯ヶ島の温泉宿の“名物風呂”で分かるってどういう事?さらに浄蓮の滝へ。落差25mの滝じゃなく、岩盤を見てタモリさんが発見したものとは?
出演者
【出演】タモリ,林田理沙,【語り】草�g剛
ジャンル :
バラエティ – 旅バラエティ
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化