2018/05/13(日) 20:00〜20:45 西郷どん(18)「流人 菊池源吾」[解][字][デ]

♪♪~(歌声)
(島の言葉で)
♪♪~
♪♪~
♪♪~
♪♪~
♪♪~
<幕府に追い詰められた吉之助は
藩からも見放され→
ついに 月照と共に
海に身を投げました。→
冷たい海から救い出された
吉之助は→
奇跡的に蘇生しました>

(琴)兄さぁ 兄さぁ!→
目を覚ましてくいやんせ!
兄さぁ!
(琴)兄さぁ?
兄さぁが気が付きもした!
(正助)吉之助さぁ!
(吉二郎)兄さぁ!
(吉之助)こ… こ… ここは?
(俊斎)吉之助さぁの家じゃ!
(大山)おはんは
三日三晩 寝たまんまじゃった!
(熊吉)若さぁ
よう目を開けて下さった。
おいは…?

(新八)海に落ちちょったとを正助さぁが すぐに見つけて。
月照様…!?

(琴)まだ起きたらいけもはん。
げ… 月照様 ど… どこに?
月照様は… もうおらん。
助かったのは
吉之助さぁだけじゃ。
ない… ごて…。
ないごて 助けた?
ないごて
死なせてくれんかった…!
<幕府の目を欺くため
菊池源吾と名を変え→
[外:D4F0B6247BBB9102758D1F4A06506C9F]摩から遠く離れた島に
幽閉される事になったのです。→
ここ 奄美大島は→
もともと琉球に属していましたが→
徳川家康が幕府を開いた頃
[外:D4F0B6247BBB9102758D1F4A06506C9F]摩が制圧し→
以来 [外:D4F0B6247BBB9102758D1F4A06506C9F]摩藩の支配下に
置かれていました。→
島に住む人々 シマンチュは
砂糖を年貢として→
[外:D4F0B6247BBB9102758D1F4A06506C9F]摩に納める事が
課せられていました>
(荒い息遣い)
<砂糖は刈り取ったサトウキビを搾り→
その汁を煮詰めて作ります。→
しかしそうして出来る砂糖の量は→
元のサトウキビの
僅か100分の1。→
島の人々は [外:D4F0B6247BBB9102758D1F4A06506C9F]摩から要求される

重たい年貢に苦しんでいました>
(腹が鳴る音)
(鳴き声)
(こむるめ)タケ!
(こむるめ)すみよらん すみよらん!
(とぅま)タケ 泣くな。
♪♪「アラヘイヤ サリコノヨヨホイヤ」
(2人)♪♪「アラヘイヨーホー」
♪♪「ハレ長月ぬてぃだやヨー」
♪♪「ハレゆぬくりどぅまちゅり
ヨホイヤ」
♪♪「アラヘイヨーホー
アラヘイヤ サリコノヨ」
<吉之助は [外:5332BEACEB2E9891FDE030F3894C73BC] 佐民の
屋敷近くにある離れを→
その住みかとして
与えられていました>
おはんは 死んだらいかん。
天が おはんを生かしたとじゃ。
じゃっで…→
生きてくいやい! 吉之助さぁ!
嘘じゃ…!
天が おいを生かしたち? 嘘じゃ。
(大声で)嘘じゃ~!
嘘じゃっどが~!
ないが天じゃ… ないが天じゃ~!
くそが~! 嘘じゃ! 嘘じゃ~!
答えんか~!
おいに生きる値打ちなど なか~!
<ケンムンとは

時々 シマンチュに悪さをする→
もののけの事です>
(子どもたち)わあ~!
♪♪~
うん。
<アンゴとは
[外:D4F0B6247BBB9102758D1F4A06506C9F]摩の侍が島にいる間だけ→
妻になる女性の事>
なあ?
とぅま。
 回想 助かったのは吉之助さぁだけじゃ。
ないごて
死なせてくれんかった…!
生きてくいやい! 吉之助さぁ!
ごはん作り 来ました。
そん手は 何じゃ?
女子の身で入れ墨をしちょっち→
わいは 盗人か?
そげな入れ墨の手で作ったもんが食えっか。
おいのこつは ほっちょけ。
う~!
う~!
<砂糖船と呼ばれる[外:D4F0B6247BBB9102758D1F4A06506C9F]摩からの船がやって来ました。→
島で精製した砂糖のほとんどは
[外:D4F0B6247BBB9102758D1F4A06506C9F]摩藩に召し上げられました。→
島には貨幣はなく 砂糖で
米や日用品と交換するのです。→
しかし その交換の歩合は
かなり不当で→
シマンチュの暮らしは [外:D4F0B6247BBB9102758D1F4A06506C9F]摩藩の

意のままとなっていました>
こいでは 我が藩の定めちょっ
斤目には足らんとではなかか?→
わいも そう思わんか? 木場。
はっ…。
富堅!
ご無礼つかまつりょうた。
しかしながら
今年は何度も嵐に見舞われ→
島のサトウキビがやられたんを
お代官様だれば→
よくご存じではないかと。→
島の者が食べるもんも同じでございます。
皆 飢え苦しんでたまらん。
どうか お慈悲を賜りたく。
うむ そうか。 じゃったら
もう ほかの作物は作んな。
全てサトウキビ畑にせえ!
では 我々は→
何を食べれば
よろしいのでしょうか?
海があっどが。
魚をとって食えばよか。
畑は全てサトウキビにして
藩に納めろ!
兄ぃ… 兄ぃ!
♪♪~
タケ!
小僧。
(タケ)あっ!

逃がすな!こら! こら!
今 砂糖をなめちょったどが!
嘘をつくな!
(タケ)おっかん!
ならん!
よかか 島の砂糖は
皆 [外:D4F0B6247BBB9102758D1F4A06506C9F]摩んもんじゃ!
そいを盗み食うのは
[外:D4F0B6247BBB9102758D1F4A06506C9F]摩のお殿様のもんを→
盗み取るのと同じこっじゃ!
そいが いかに重たか罪か→
ここにおる者たちにも
思い知らせてやれ!
田中様 一度 代官所に引っ立て
申し開きを聞いてからでん→
よかとじゃごわはんか。
砂糖をなめた小僧も→
そん母親も同罪じゃ!
2人そろうて打ち据えろ!
こんくぁ どうか! どうか…!
(とぅま)やめてくれれ!
やめっ。
(富堅)とぅま!
とぅま! とぅま~!
うっ!
何じゃ わいは?
やるなら おいをやれ。
ないを言うちょっ?
おいを殴れち言うちょっどじゃ!
あっ!

(投げ飛ばす音)
何をすっとじゃ!?
(田中)やめ~い!
こん流人風情が!
こげなこつしてただで済むち思うな!
わしに刃向かうのは
[外:D4F0B6247BBB9102758D1F4A06506C9F]摩に刃向かうのと同じじゃ!
[外:D4F0B6247BBB9102758D1F4A06506C9F]摩…。
(田中)そうじゃ。→
お殿様より お役目を頂戴しちょっ
わしに…。おい!
ないをしちょっ!?
やめい!待て!
菊池様! そこまでに!
悪いんは我々です。
お代官様に もしもの事があれば
島ん者 全員が罰を受ける事に…。
あげ~!
あげ!
とぅま。
はい。
ありがっさまりょうた。
♪♪~
待て。
昨日の あん子どもはどげな悪かこつをしたとじゃ?
ほかには?
そげんバカなこっがあっか。
知っても しかたなか。
おいは 亡霊のようなもんじゃ。
何じゃち…?

わいに ないが分かっとじゃ!
亡き殿は
一番に民のこつを思うて→
国のために どれだけ尽くされたち
思っちょっとじゃ!
(ユタ)とぅま。
♪♪~
(雷鳴)
(木場)[外:D4F0B6247BBB9102758D1F4A06506C9F]摩からこいが届いちょいもした。
大事な知らせかち思い
急ぎ届けもした。
では。
<それは 正助からの文でした。→
吉之助が島に流されたあと
大老 井伊直弼によって→
家茂の将軍擁立に
反対した者たちの→
多くが捕らえられ
厳しいお咎めを受けている事が→
書かれていました>
「橋本左内様は 最後の最後まで→
きぜんと御公儀に 憂国の念を
訴え続けたそうでごわす。→
こん国は 変わらねばならん
変わらねばならんち…」。
♪♪~
(左内)あとは頼みます。
吉之助殿。
(雷鳴)
(泣き声)

ないごてじゃ~!
ないごて 左内どんまで…。
殺せ… 殺せ!
おいを殺さんか!
♪♪~
熱っ!
(とぅま)あげ~! あげ~!
(荒い息遣い)
とぅま。
(富堅)えっ?
(荒い息遣い)
(ユタ)この熱さわりごとあらば
天地まきあげ ほんぶまきあげ→
ふきは返すど ふきはもどすど!
う~っ!
あ~っ!
助かったのは吉之助さぁだけじゃ。
助かったのは
吉之助さぁだけじゃ…。
おいは 亡霊のようなもんじゃ。
おいに生きる値打ちなど なか~!
ないごて
死なせてくれんかった…!
どうか… どうか
こん人を助けてくりしょり!
♪♪~
とぅまの作ったソテツのかゆです。
夢ん中で
あん娘の声を聞きもした。
あの子の父親は

くん島ぬ代官の不正ば訴えに→
船 出して[外:D4F0B6247BBB9102758D1F4A06506C9F]摩に行きようた。
じゃが 帰ってこんかったち。
[外:D4F0B6247BBB9102758D1F4A06506C9F]摩の役人に
殺されたんかもしらん。
それから 弟の子の あの兄妹を→
ず~っと育ててきました。
兄の富堅も 妹のとぅまも→
ヤマトンチュば憎んでいます。
そのとぅまが
あなた様の首にしがみついて→
ずっと祈ってました。
こん人ば助けてくりしょりち。
どうか あなたを→
助けてくりしょりち…。
♪♪~
礼を言いもす。
あいがとさげもした。
おはんに頼みがある。
とま… どん。
心配せんでよか。
そげな頼みじゃなか。
じゃ…。
おはんに言われたとおり→
おいは こん島の事をないも知らん。
こん島の砂糖のおかげで [外:D4F0B6247BBB9102758D1F4A06506C9F]摩は
大藩ち言われるようになった。
じゃっどん おいは
こん島の人たちの暮らしも→
砂糖のこつも まるで知らん。

おはんらの苦労を何一つ知らんまま→
おいは 藩の金を
湯水のように使うてきた。
とまどん 頼む。
おいにこん島の事を教えてくいやんせ。
頼みもす。
♪♪~
♪♪~
<今宵は ここらでよかろかい。→
西郷どん チェスト! 気張れ!>
おいの妻になってくいやんせ。許さんど!
(木場)島の者たちに深入りしては
いけもはん。
嘘ち決まとっかな!
(田中)刃向かう者に容赦はせんど。
あ~っ!
愛… 加那?
おいを信じてくいやんせ。
菊池様は いつか[外:D4F0B6247BBB9102758D1F4A06506C9F]摩に帰る人。
鹿児島市から
およそ400キロ南に位置する→
奄美大島。
ルリカケスをはじめ貴重な動植物が生息する→
自然豊かな亜熱帯の島です。
江戸時代 [外:D4F0B6247BBB9102758D1F4A06506C9F]摩藩の支配下にあったこの島は→
琉球の影響を強く受け→
[外:D4F0B6247BBB9102758D1F4A06506C9F]摩とは異なる文化が築かれていました。
奄美大島で古くから
歌い継がれている島唄は→
暮らしの中から生まれ 祝い事や

集まりの席では欠かせません。
安政6年 西郷は
現在の龍郷町に上陸します。
この時 西郷が乗った舟を
つなぎ止めた松が→
かつて この地に残っていました。
西郷は 海岸近くの空き家で2か月を過ごした後→
[外:5332BEACEB2E9891FDE030F3894C73BC]家の離れに移り住みます。
絶望のふちに追いやられた西郷は→
この地で
再起を図る事となるのです。
2018/05/13(日) 20:00〜20:45
NHK総合1・大阪
西郷どん(18)「流人 菊池源吾」[解][字][デ]

錦江湾に身を投げた吉之助(鈴木亮平)は奇跡的に生き返るが、藩命により菊池源吾という名で密かに奄美大島に流される。そこで、運命の女性・とぅま(二階堂ふみ)と出会う

詳細情報
番組内容
冬の錦江湾に身を投げた吉之助(鈴木亮平)は奇跡的に生き返るが、藩命により菊池源吾という名で密かに奄美大島に流される。龍家の当主・龍佐民(柄本明)の世話になるが、吉之助の気持ちはささくれ、島人たちを容易に近づけない。しかし、島人たちは驚くほど貧しい暮らしをしていた。人々は薩摩の苛酷な支配により黒糖作りを強いられていることを吉之助は島の娘・とぅま(二階堂ふみ)から教えられる。
出演者
【出演】鈴木亮平,瑛太,二階堂ふみ,風間俊介,桜庭ななみ,北村有起哉,高橋光臣,渡部豪太,堀井新太,増田修一朗,塚地武雅,蔵下穂波,里アンナ,高橋努,谷田歩,近藤芳正,秋山菜津子,木内みどりほか
原作・脚本
【原作】林真理子,【脚本】中園ミホ


ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
ドラマ – 時代劇