2018/05/15(火) 23:55〜00:40 ブラタモリ「#103 京都・宇治」[解][字][再]

(林田)宇治ですね。
そうですね。
タモリさん宇治といえば→
イメージありますか?
ですね!私も抹茶のソフトクリームとか→
スイーツが大好きです。
抹茶 宇治茶…。
平等院!
あっ いいんですか?
いいんですか?
「いいんですか」と言うけど→
今 気温0℃らしいです。
気温0℃で初めてソフトクリーム食べます。
いただきます。

(笑い声)
ソフトクリームって
何年ぶりだろう? 食べたの。
久しぶりですか。
意外とうまいね。
このコーンですか。
うん。
コーンに ちょっと
このソフトクリームを塗れば→
もう十分なんだ。
ですね… はい。
あっ。
ん! 来ました。
何でしょうか。

「なぜ宇治は“天下一の茶どころ”になった?」 ああ なるほどね。
お茶をやりますか。

こんにちは~。
(3人)おはようございます。
杉本と申します。よろしくお願いします。
宇治茶の歴史に詳しい
杉本 宏さん。
長年 宇治市で文化財の調査に
携わってきました。
今日は…
寒くないですか?寒いですね はい。
さっき お二人 ソフトクリーム
食べておられたと思いますけど。
抹茶ソフト。
そうですね。
だけど まあ大体…
そうですね。最近 スイーツブームで→
いろんなもの
抹茶が入っていますけれども→
大体…
宇治茶は やっぱり聞きますよ。宇治茶。
最近 すごく宇治茶というのは→
広く定着してきたと思うんですけれども。
はい!
まあ 宇治茶といえば やっぱり非常に高級な感じですよね。
ちょっとリッチな感じだと
思いますけれども→
実は この宇治という所は…
タモリさんがいるのは→
京都市から南へ15キロにある
宇治市。
高級抹茶の産地として知られる

お茶の町です。
その始まりは 鎌倉時代→
明恵という僧が お茶の栽培に適した土地を探す中で→
目をつけたのが この宇治でした。
実は ちょうど そのころから…
へえ~。 あぁ そうですか。
ちょっと これを見て頂きます。
これ 江戸時代の宇治橋のたもと。
ちょうど ここの絵なんですけど。あっ ここですか。
これ お茶屋ですか。
はい そうですね。
「東詰 通圓 茶屋」。
ちょうど ここ 東詰ですよね。
東詰。
はい。
あっ ありますね~。
「通圓」って書いてあります。
ちょっと入ってみましょうか。
はい。 へえ~ 古いんだ ここは。
江戸時代の絵に描かれている
この建物。
なんと 創業800年以上という
茶屋なんです。
すごいね。
おはようございま~す。
おはようございます。
おはようございま~す。
(杉本)通円祐介さん。
まあ ここのご主人。
名字が通円さん?

戸籍上の名字が 通円です。
すごいね はっきり分かるんだよね
「24代」って。
おっ。
えっ?
(通円)はい
一休さんから頂いたものです。
宇治茶は 名だたる権力者や
茶人たちに→
「天下一の茶」として
高く評価されてきました。
24代目がたてる宇治の抹茶。
ありがたく頂きましょう。
お抹茶 いただきます。
あぁ… こうやって落ち着いてお茶飲むっつうのも いいね。
普通 サッといれて
ちょっと飲んで すぐ出かける。
(笑い声)
なかなか ないよね。失礼ですが…
高いね。
30g 5400円!
そうですね…。
…がキーワードで考えていけます。
行きましょうか。
行きましょう 行きましょう。
ごちそうさまでした。
どうもありがとうございました。
始まりました 「ブラタモリ」!
今回は 京都・宇治。
800年以上の歴史を誇る→

抹茶の産地です。
品質は最高級。
全国の品評会では いつも上位にランキングされています。
でも お茶の産地は
数多くある中で→
なぜ 宇治が
有名になったんでしょう?
タモリさんが ブラブラ歩いて
解き明かします。
今日は宇治で「ブラタモリ」!
♪♪「ハロー ハロー お元気?」
♪♪「今夜 なにしてるの?」
♪♪「TVなんか 見てないで」
♪♪「どこかへ 一緒に行こう」
♪♪「だからもう I love you so」
♪♪「I’d love to be back
in your heart」
♪♪~
まず タモリさんが向かったのは宇治橋を渡った西側。
宇治が誇る世界遺産 平等院の
参道です。
ほんとですね
お茶の看板がありますね。
(杉本)お茶屋さんが 結構
並んでるんですけど ここも。
修学旅行でソフトクリームを
食べた思い出があります。
来た? 平等院。
はい。
確か 俺も…

いらっしゃいました?うん。
その時に…
お茶と平等院 一体どんな関係があるんでしょう?
はい… 大体 正面ぐらいに。
おぉ~ きれいですね。
朝の早い時が やっぱり
一番きれいですね。
(杉本)ああ そうですね。
はい。10円玉。
これですね。
う~ん。まあ… そうですね。
あっ…
同じですね。
そうです そうです。
そうです そうです。
実はですね
お茶が伝わる前に そもそも…
ほお~。
へえ~。
世界遺産 平等院。
もともと ここには平安時代に栄華を極めた→
藤原道長の別荘がありました。
そこに 息子 頼通が建てたのがこの鳳凰堂なんです。
ここ宇治は→
京都と奈良の ちょうど中間でアクセスも良く→
美しい自然に恵まれた場所。
風光明美なリゾートとして貴族の人気を集め→
一大別荘地が広がっていました。
はい。すごいよね。
それが独特ですよね。

はい。
よく これ 出来てますよね。
設計してありますよね。
鳳凰堂は 極楽浄土にあるという→
阿弥陀如来の宮殿をモデルに建てられています。
池は 亡くなった人の魂が
往生する場所。
極楽浄土を表現するには
欠かせないものです。
だから…
へえ~。大体 大きな池ですよね。
まあ 池ですから…
もってこなきゃいけませんね。確かに。
もってこない。
どっか支流ですか?
それが…
まあ それは ちょっと 池の周り歩きながら考えてみましょうかね。
池の水が お茶にも関係するって
どういう事なんでしょう?
ヒントは すぐそばにあるんです。
水の謎が この辺で そろそろ…。
この辺に。
あっ そうですね。
これ…。
これですかここから湧き出てるんですか?
そうです。 実は…
今は湧いてない? もう。
今は もう
湧いてないですけれども…
はい。

まあ 4mかそこらですかね。
ヒントとしては…
この辺だと何だろう?
まあ 普通でいう…
それだったら湧き出しますね。
水が地下に しみこみやすく→
扇の端にあたる平等院の所で湧いていたんです。
実は…
小石まじりでちょっと砂があって…。
やわらかい砂地は
根が伸びやすい上に→
肥料をうまく吸収できます。
この すくすく育った根から→
お茶のうまみを増す「テアニン」
という成分が生まれるんです。
おいしいお茶が生まれる扇状地→
どうやってできたものなんでしょう?
先ほど こう… これ宇治川。
宇治川ですね。
ですけど 実は…
ん? あ そうですか。
う~ん?
これ… こっちかな?
ん?
そうですね。 怪しいですね。
怪しいですね この線が。
え?怪しいです。
川が見えないけども
見えますね これは怪しいですね。
この辺 行ってみたいですね。

じゃあ…。
行きますか。
見に行きましょう。
行きましょう。
次に向かったのは平等院から西に1キロにある→
宇治市役所の前。
林田さんには見えなかった川は本当にあるんでしょうか。
歩いていると どうですかね?
向こう…
こっちも崖になってますね。
崖。
そうです。
え?
暗渠…。
川に ふた?この道路が川で→
川に ふたがされていて
道路になってます 今。
川の上に 道路が 今 出来てる…。
はい そうです。
見えない川の正体。
それは 道路の下を流れる 折居川。
両側の崖は かつて
この川が削った跡だったんです。
で 今を地形図で見てみると
ちょうど ここ。
あ~ ここ。
川が ここを削ったんですね。
ああ…。
こういう 谷を削ってた時はかなり急流なんで 土砂は…→
まあ 堆積もするんだけども

先へ先へ行こうとする。
ここ広がると バーッと…
ま ま… まぁいいや?
まぁいいや
っていう事になって→
広く扇状地をつくる。
これもう すごい急いで こう…。
ほらほら!
もう先へ 先へ行け!って。
もう出たら あぁ~。
まぁいいや~って?
それが その辺から「まぁいいや」が
始まるんですよね。
まぁいいや…。
その辺から。
そこも崖ですね。
そうですね。
また ここ 押し合い へし合いして
急流ですね。
で そこから… あぁ~。
まぁいいや~って?まぁいいや~。
まぁいいや
そんな急がなくてもいいやって。
はい だいぶ 「まぁいいや」が
分かるようになってきました。
「まぁいいや」が分かる?
分かるでしょ わ~っと広がりが。
あ~ 出た出た~と。
平野に出たっていう感じが分かるでしょ。
タモリさんが見つけた交差点は→

川が 山あいから平野に流れ出るポイント。
こうした 山から流れ出る川が
扇状地をつくり出し→
お茶の栽培に適した
地形となっています。
その証拠が 今でも
交差点のすぐそばにあるんです。
この先は また 坂になってる。
下り坂に… あっ。
(杉本)はい そうですね。
はい お茶の木。お~ お茶畑。
ちょっと
お茶畑に入ってみましょうか。
ちょっと 地面 見て頂くと…。
石が… ありますね。はい。 この辺もそうですけど。
水はけが いいんですね。
お茶にとっては いいんだね。
そうですね
水通しがいいっていう事ですね。
昔は やっぱり
さっき平等院見てきましたけど…
室町時代に入ると
武士の間で茶会が大流行。
ブランドイメージのある
宇治茶は→
時の権力者たちに
保護され→
「天下一の茶」と評されるまでに
発展します。
貴族も憧れたリゾート 宇治。

栄華を極めた時代が終わっても→
セレブたちが育んだ
宇治ブランドは→
確実に お茶へと
受け継がれていったんですねぇ。
続いて やって来たのは
宇治橋通り。
室町時代から続く
お茶の町のメインストリートです。
ここを歩くと→
宇治が「天下一の茶どころ」として栄えた理由が分かるんです。
ここも お茶屋ですね。
あっ ほんとだ お茶屋さんですね。
「お茶のぱん」とかある。
(杉本)「お茶のぱん」もありますね。
実は この建物の中に→
お茶で大きく繁栄した事を物語る痕跡があるんです。
入ってみましょう。
あっ 入れるんですか。
こんにちは。
こんにちは。
ここは?
あっ そうですか。(杉本)今 リフォーム中で。
タモリさんが見つけたのは
この建物の梁。
随分 古そうです。
という事は この…
鋭い。
通ってるでしょうね。はい 見に行きましょうか。
いいですか。

はい。ありがとうございます。
完全に2軒ですよね。
タモさ~ん梁は続いているんでしょうか?
隣も見てみましょう!
おじゃましま~す。おじゃまします。
見えないけど それ…。
これね…
ああ やっぱり。
はい。
門?
長屋がついた…。ついた門ですよね。
長屋門とは 両側に居住スペースが
ついた門の事。
江戸時代の上級武士の屋敷などに
見られる 格式の高いものです。
あれ そうですね。
(杉本)はい。 あれ そうです。
ありがとうございます。
これが ここにあったわけですね。同じ…。(杉本)そうですね。→
外から見ると…。
2軒なんですけどね。
えっ… こっちも そうか。
これも そうだね。
(杉本)昔は もうちょっと
つながってたんですけど。
今 3階建ての隣の長屋…。
(杉本)あそこまで。あそこまで!
別々に建っているように見える
この建物。
かつては このように

一つの大きな長屋門だったんです。
(杉本)じゃあ その…
(杉本)そうです。 実は 江戸時代は→
お茶をつくってる人は
この宇治で…
そう 「茶師」とは
お茶を扱う商人の事。
でも
ただの商人じゃないんです。
茶師の屋敷が描かれた
この絵に 手がかりがあります。
(杉本)
いろんな事やってますけどね。→
実は この中に
茶師が描いてあるんですけど…
茶師…。 茶師 この2人ですか?
もう一声。
何してるんですかね?
まあ 「よく動いてるかな」って…。
「時計 動いてるかな」って
こうやって見る役なのかな。
2階にも 何か やってますね。
何か やってますね。 ヒントは…
この… この2人…。
横に置いてますね。
じゃ この人ですか。
その人です。
江戸時代 宇治は
幕府の直轄地として→
将軍家にお茶を納める

重要な場所となります。
茶師は 名字帯刀を許され→
この町を代官となって治めていた特権階級だったんです。
はい そうですね。
30を超える茶師たちが茶づくりの腕を競い合った 宇治。
「天下一の茶どころ」という名声は
ますます高まります。
茶師が活躍した江戸時代→
宇治では どうやってお茶がつくられていたのか→
見ていきましょう。
続いてタモリさんが向かったのは→
宇治の町の南側。
ここで 宇治茶のおいしさを生んだ秘密が分かるんです。
もう早速…。
見えてきましたね。
おぉ~。
ここですか。はい。
おぉ~。
あっ。
「奥ノ山」。
すごい古いね。
宇治で最も歴史のある
奥ノ山茶園。
今も抹茶の原料となる「碾茶」を
栽培しています。
おじゃましま~す。
(杉本)この茶園 経営しておられる堀井さんです。
今日は ありがとうございます。
よろしくお願いします。
1本だけ残ってるので 是非。

これですか。小さく見えるんですけどね→
毎年 これ 摘み取ってしまうんで。
ほっとくと バーッとすごく大きくなるんですが→
毎年これ 現役で
この木が活躍しておりますんで。
ほぉ~。
こう…。
手摘みです。→
毎年 手で摘んで…
また来年の5月まで ずっと…
室町時代から現在に至るまで→
上質なお茶を生み続けてきた
宇治の茶園。
おいしさの秘密は
独特な栽培方法にあるんです。
(堀井)そうです。
あっ そういう事!
(杉本)
ちょっと掛けてもらいましょうか。ああ はい。
これ かぶせたり のけたり→
日光の当たる時間調節するわけですか。
(堀井)そうです そうです。 大体…
閉めっぱなしにするんですか。そうすると どうなるんですか?
実は
お茶のうまみ成分「テアニン」は→
日光が当たると「カテキン」という
渋みの成分に変わってしまいます。
そこで 新芽が出る4月に
覆いを掛け→
うまみ成分が より多く

残るようにするんです。
かなり違いますね。
ブラインドですよね。ブラインドです。
ブラインドを掛けるというのが
実は 一つの大きな特徴…。
逆みたいだけど。
日当たりがいいほど いいお茶が→
とれるように思うんですけどもね。
逆なんですか。
昔から やってたんですか?
こういう方法で。
(堀井)そうですね。
(杉本)安土桃山時代には もう。
どうやったんだろう。
(杉本)どうやってたんですかね。
傘を こう…。
(笑い声)
あ~ なるほど。
「よしず」ですね。
(堀井)ああいう…
へえ~。
今では他の産地でも行われている
覆下栽培。
しかし 江戸時代には
宇治茶のブランドを守るため→
宇治でしか
認められていませんでした。
そのポイントは 覆いの掛け方。
新芽が出始める時期には「よしず」で。
更に 新芽がある程度成長すると

「わら」を載せて→
日光の当たる量を調整するんです。
大体 「わら」振ってから10日…。
突風が吹きますと…。
あ そうですよ。
飛ばされて また上へ上って
やり直しっちゅうか。
手間がかかりますね。
(杉本)まあ 宇治川は やっぱり…。アユをね。
できないですかね。
(笑い声)
2018/05/15(火) 23:55〜00:40
NHK総合1・大阪
ブラタモリ「#103 京都・宇治」[解][字][再]

ブラタモリ、茶どころ・京都の宇治へ!京の都からほど近い宇治。お茶で天下に知られるようになった理由を、タモリさんが地形や地質をヒントに町を歩いて解き明かします。

詳細情報
番組内容
まずは町の中心を流れる宇治川のほとりへ。800年の歴史を誇る茶屋で抹茶を一服!続いては宇治のシンボル・平等院鳳凰堂へ。10円硬貨でもおなじみの国宝の美しい建物ではなく、前に広がる池に宇治がお茶の産地になった秘密が隠されていた?室町時代の将軍がお墨付きを与えた茶畑に潜入!宇治のお茶の味は、タモリさんが大好きな「河岸段丘」がつくる?お茶を扱う商人・茶師に脈々と受けつがれた「秘伝」に、タモリさんも脱帽?
出演者
【出演】タモリ,林田理沙,【語り】草�g剛


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