2018/05/26(土) 19:30〜20:15 ブラタモリ「#106 萩」[解][字]

仕事で?
なるほど。
俺はね…
萩焼!
いいですね。あっ いいですね。
おっ 来ました。
おっ 来ました。
何でしょうかね。
フフフッ。あ~。
当たっちゃいました。
そうなんですね。うん。
タモリさんがいるのは
山口県の北部→
日本海に面する萩市。

江戸時代 長州藩の城下町として栄えました。
当時のままの
美しい町並みが残り→
年間240万人が訪れる
大人気スポットになっています。
なぜ世界遺産に…。
おはようございます。
あっ おはようございます。
(3人)よろしくお願いします。
萩の町の歴史を
30年 こつこつ歩いて→
調べてきました。
今日の…
そうですね。

え~と… ちょっとこれをご覧頂けますか。
今…

全て そうなんです。
3年前 世界遺産に登録された
萩の城下町。
城跡や屋敷 町並みが
セットで残っている事が→
高く評価されました。
そもそも この町を築いたのは戦国大名の毛利輝元。
今から400年前 関ヶ原の戦いに
敗れた輝元は→
それまで城を構えていた
広島を追われます。
そして ほとんど
人の住んでいなかった萩に→
一から城下町を
築いていったんです。
う~ん。
はい。
はい 行きましょう。
始まりました 「ブラタモリ」!
今回の舞台は 山口県の萩。
明治維新で活躍した英雄を数多く送り出した→
毛利37万石の城下町です。
なぜ 萩は世界遺産になったんでしょう?
タモリさんが ブラブラ歩いて
解き明かします。
今日は萩で「ブラタモリ」!
♪♪「ハロー ハロー お元気?」
♪♪「今夜
なにしてるの?」
♪♪「TVなんか 見てないで」

♪♪「どこかへ一緒に行こう」
♪♪「だからもう I love you so」
♪♪「I’d love to be backin your heart」
♪♪~
タモリさんがいるのは 萩城に続く江戸時代のメインストリート。
まずは 世界遺産の城下町を
歩きましょう!
ちなみに これを
まっすぐ進まれて…
こちらに。
こっちですか。
ところで タモリさん…
え~と まず…
それから…
あと 誰だ?
え~?
え~! そうですか。
もう1人 誰だ? 桂 太郎…。
はぁ… えっ ここですか?
あ~!
田中義一とは明治から昭和にかけて→
軍人や政治家として
活躍した人物。
萩の城下町で
下級武士の家に生まれ→
昭和の初めに 第26代
内閣総理大臣となりました。
そうだったんですか。
この名前。
それじゃあ…って

ひっくり返して「一義」になって。
そうだったんですか。
で そのうち「森田」がひっくり返って「田森」に…。
(笑い声)
あ~ そうですか。
タモさんも びっくり!
名前のルーツなんと萩にあったんですねぇ。
更に この道を進むと→
幕末の萩が生み出した→
もう1人の有名人のお宅も
見えてきます。
実はですね…
ここにあるんです。あっ ここですか。
へえ~。
「奇兵隊」を立ち上げ長州藩を倒幕に導いた→
高杉晋作も
この萩の城下町で育った一人。
実は 高杉家がある辺りの
地形を見ると→
萩の城下町が どんな場所に
つくられているのか分かるんです。
これ 坂…
もともと…
なるほど。 こういうものを
ご用意いたしました。
お~。
はぁ~。今 この辺にいるんですか?
この辺りに。
そうですね。
そうですね。

そうすると…。
おっ!
そもそも 萩は→
大きな2本の川がつくり出した
三角州の上にあります。
土砂がたまっただけなので
地盤が弱く→
町をつくるには不向きです。
ところが幸運にも日本海からの強い風で→
砂が吹き上げられて固まり
大きな砂丘が出来ていました。
これこそが 世界遺産となった
城下町がある場所なんです。
そして…。
あっ 田中義一も? はい。
三角州の中では比較的
地盤が強い場所を選び抜いて→
400年も続く城下町を
今に残したんですねぇ。
え?
へえ~。
行きましょうか。
低い土地は 一体どのように使われていたのか?
タモリさんは
砂丘の上の城下町から→
1kmほど離れた場所に
下りてきました。
あっ そうなんですか。
おお! 藩校といやぁ明倫館。
江戸後期 ここにつくられたのが→

長州藩の学校 明倫館でした。
兵を鍛える練兵場も兼ね備え→
広さは なんと1万5000坪!
東京ドームが すっぽり収まります。
実は この広大な藩校の裏側で→
萩の城下町が世界遺産になった
理由が分かるんです。
これ まだ…
はい。はい。
水練池。
ここで… まあ「水練」って書いてありますけども。
かつて明倫館で学ぶ藩士たちが
泳ぎを習ったプール。
実は このプールこそ→
この辺りが もともとどういう場所だったかを→
知るための手がかりなんです。
はい じゃあ…
はい。
あっ…。ですよね。
ですから…
この辺りは水没するとこでしょ。
明倫館が出来る前の
古地図を見ると→
この辺りは一面の田んぼ。
低湿地となっています。
広大な敷地と池を持つ明倫館は→
この低湿地を活用して生まれたものだったんです。
人が住めない広大な空き地が
たくさんあった萩。
その事が やがて

城下町が世界遺産になる事に→
深く関わっていきます。
はい そこですね。
その隣…。
そうなんですね。
そうか!
あの~… なるほど。
多分…
そうなんです。
明治に入ると
日本各地の城下町では→
広大な敷地を持つ武家屋敷を
取り壊し→
そこに 役場や警察といった→
新しい公共施設がつくられるようになります。
ところが! 萩は幸運にも→
城下町のそばに 手付かずの広大な低湿地がありました。
これを活用した事で 萩の城下町は
取り壊されずに済んだんです。
現代まで古い町並みが守られ
世界遺産にまでなった陰に→
低湿地が
大きく関わっていたんですねぇ。
これ すごい事だと…。
すごいですね。
珍しいんですか?
うん。
はい 分かりました。
(笑い声)まいりましょう。
(笑い声)

続いてタモリさんが向かったのは明倫館の入り口。
ここで 世界遺産となった
古い町並みが→
残った決め手を探しましょう!
こちらです。
明倫館。
この向こうにほんとは聖廟があったって…。
(門の開く音)
あっ!
開いた!
開きましたね。
日頃は開く事がない門が
開きました。
よいしょ。
入りました。
タモさん 殿様気分はその辺にして
そろそろ本題に戻りましょう!
町づくりの決め手?
ええ。 見回して頂きまして。
何だ?
う~ん?
安山岩ですね この辺 見てるとね。
これを建物の基礎に使う事で→
地盤の悪さを
カバーする事ができます。
安山岩こそ 長い年月をこえて
世界遺産の町並みを守った→
縁の下の力持ちだったんです。
へえ~。
う~ん。

あっ そう… そうですね。
まあ 火山…。
そうですね。
だから…
そうですねそういう事だと思います。
という事で その…
行きましょう!あっ… はい まいりましょう。
というわけで
タモリさんが向かったのは→
城下町から7kmほどの場所にある
半島。
安山岩を たっぷり
手に入れる事ができた秘密が→
ここで分かるんです。
平らですね。
あっ そうですか。
そうですね。
チラッと 今 見えましたね。
アハハハ!
チラッと見えましたよ。
タモリさん こんにちは。こんにちは。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
萩の地形を生かした町づくりを
研究している 白井孝明さん。
萩の景色に夢中になり→
静岡から移り住んできました。
(白井)そうですね。
じゃあ 僕が 先 行きますのでついてきて下さい。
申し訳ないです…。

まあまあ そう言わず!
タモさん 目的地は
すぐそこですよ。
ああ 確かに!
普通 もっと…
(笑い声)
そうですね ちょっと気の抜けた→
ペタペタ 平らな…。
実は ここが…
はぁ~ ここで。
ここから切り出してたんですか?そうなんです。
そうなんです! この場所こそ→
萩の城下町を支えた安山岩を切り出していた場所なんです。
あ~ そこですね。
実は ここに…
あそこなんかも。
あっ 確かに。
へえ~。
もう ここから…
一目瞭然ですね。
実は…
直線だったら
どれぐらいですか?
あっ そうですか。
(笑い声)おぉ~ そうですね!
うまい!
さすが! 「石材適所」。
城下町のすぐそばで
しかも海岸沿い。
船で安山岩を簡単に運び出せる

石切り場があった事が→
世界遺産の町をつくる
大きな力になっていたんですね。
(白井)じゃあ この辺りで→
いわゆる火山というような大きな山…
火山?
あっ… はい。
はい。
あっ… え~ はい…。
そうなんです。
どう見てもただの平たい島ですけど→
これが火山って
一体どういう事なんでしょう?
近くの展望台に上がれば
その謎が解けるんです。
行ってみましょう!
どうぞ。ほぉ~。
おぉ~。
あぁ~。
え!?
(笑い声)
…と流れるんです。
ああ…。
そうなんです!
平たい事こそが島が火山だった証拠。
この辺りの溶岩は
とっても やわらかく→
火山から噴き出しても
高く盛り上がる事なく→
水平に流れてしまったんです。

こうした火山が この辺りにいくつもあるのには→
訳があります。
見えてるのが この辺の島?はい そうですね。
おお~!
おお おお… おお! おお!そうですね。
おお!
えっ?アハハハ すごい。
海だけでなく
陸地にも広がる 溶岩の台地。
実は これらは全て
一つの火山群なんです。
火山は 離れた場所に
同じ性質の溶岩を噴き上げ→
いくつもの平らな台地を
つくりました。
こうして 高い山をよじ登る事なく
大量の石材が手に入る→
すばらしい石切り場が
生まれたんです。
火山が萩にもたらしてくれたのは
石材だけではありません。
もう1つ とっても意外な恵みが
あるんです。
更にですね…
何だろう?火山…。
実は…
あ~ そうですか。
海中の溶岩は 魚や貝にとって
絶好の住みかとなります。
特にウニやアワビは 萩の名産品。

江戸時代は長州藩の重要な収入源となり→
藩の財政を支えるほど
重要な産業だったんです。
今日は特別に その
とれたてホヤホヤの海の幸…
ありがとうございます。
海士の中村喜一郎さんです。
よろしくお願いします。
とれたての海の幸。
これが火山の恵みとは
驚きですねぇ。
これ何ですか?
あの辺で とれるんですか?
へえ~。
せっかくなので 何もつけずにそのまま頂きましょう!
(中村)手 出されて…。
すごいな これ。
(中村)塩味で。 おたくも。
ありがとうございます。
おいしい。
おいしいですね。
2段!
世界遺産となった 萩の町。
その土台をつくった岩と
藩の財政を支えた海の幸。
平たい火山こそ
全ての恵みを生み出す→
宝の山だったんですねぇ。
続いてタモリさんが向かったのは→
石切り場と城下町の

中間にあたる場所。
ここに 安山岩が生んだ
もう1つの世界遺産があるんです。
あ そうですか。
アツいって… アツいんです。
あそこ きれいに
磨いてる人じゃないでしょうね。
すごい 心がこもって…。
心がこもってますね。
こんにちは!
あっ こんにちは。よろしくお願いします。
タモリさん 林田さん こんにちは。
萩博物館の道迫と申します。
幕末の長州藩を研究している
道迫真吾さん。
自称
「世界遺産の伝道師」です。
もう こちらにありますので
お分かりだと思いますが…。
この上にある?
(道迫)早速上がっていきたいと思います。
行きましょう。
ご覧下さい。あれですね。
あぁ~。
こちらが…
「反射炉」とは
燃料を燃やした熱を→
アーチ状の天井に反射させて
鉄を溶かす施設。
まず 中をのぞいてみましょう。

あっ もう…そうですよね。
こちらの方 ちょっと…
粗いですよね。
…というのが 実は問題で。
大砲になったか。
ああ そうですか。
なんと! この反射炉→
一度も鉄をつくる事が
できなかった失敗作だったんです。
資料が手に入らず→
簡単なスケッチを頼りに見切り発車したため→
構造に欠陥がありました。
その結果 鉄を溶かす高熱をつくれなかったんです。
でも 失敗作なのに
どうして 萩の反射炉は→
世界遺産として
認められたんでしょう?
成功してないですね。
あっ…。逆に?
逆に。
いや 今もう震えましたね。
へえ~。
(笑い声)そっちですか。
世界に追いつこうと夢みて
失敗に終わった 萩の反射炉。
世界遺産となったのは
萩の人々のひたむきな情熱が→
ここに詰まっていたから
なんですねぇ。
再び 世界遺産の城下町に

戻ってきたタモリさん。
ここで 明治維新後も
萩の町並みを守り抜いたものが→
見られるんです。
城下町の方に戻ってきました。
あっ… そうなんです。
おぉ~。
ここ
上級の武家地なんですけども…
上級の武士たちは ここを…。
そうです!
それが どんなとこかというと…。
そうです。
そうなんです。 これなんです。
ほぉ~。
明治に入り
萩に残った下級武士たちは→
職を失い
貧しさに苦しんでいました。
それを救ったのが
夏みかんの栽培。
それまで薬味用だった
夏みかんを→
果物として
売り出す事にしたんです。
これが大成功! 明治の半ばには
今の金額で20億円にも上る→
萩の主要産業となります。
この時 畑として使われたのが→
空き家となっていた

上級武士の屋敷でした。
屋敷の石垣が 夏みかんの
風よけとして利用されたため→
江戸時代の地割りも
そのまま残ったんです。
町の区割りも残っていきます。
へえ~。へえ~。
そういう事ですね。 はい。
(清水)すみません お邪魔しま~す。お邪魔しま~す。
お邪魔しま~す。
あっ どうも。≪おっ こんにちは。
お邪魔しております。
どうぞ こちらへ。はい。
おお…。
どうぞ お召し上がり下さい。
ありがとうございます。
ありがとうございます。
うん。
これは…。今 何でもそうなんですけども…
(笑い声)
お気に入りです。
夏みかんの栽培によって
偶然守られた 江戸時代の町並み。
激動の時代を生き抜こうと
ひたむきに努力した事が→
世界遺産という実を
結んだんですね。
萩 いかがでしたか?
萩 面白いね。
萩って…。

実は すごい…
そうですね。
♪♪「未来の あなたに」
♪♪「幸せを 贈る」
♪♪「記憶と 想い出を」
♪♪「花束に 添えて」
♪♪「ひとときの 夢を」
♪♪~
2018/05/26(土) 19:30〜20:15
NHK総合1・大阪
ブラタモリ「#106 萩」[解][字]

ブラタモリ、山口県の萩へ!江戸の町並みが美しい毛利37万石の城下町がいまも残り、世界文化遺産にまでなった秘密を、タモリさんがブラブラ歩きながら解き明かします!

詳細情報
番組内容
実は萩は、江戸のはじめまで人がほとんど住んでいなかった土地。地盤のあまりよくない「三角州」に一からつくられた町でした。萩が生んだ幕末の風雲児・高杉晋作旧宅の前で発見したまちづくりのすごさとは?明治時代以降も、古い町並みが残った理由。それがなんと藩校・明倫館で判明!?謎の黒い石の正体とは?タモリさんの名前のルーツは萩にあった!城下町の片隅でみつけた石碑が物語る「奇妙なご縁」にタモリさんも大興奮!
出演者
【出演】タモリ,林田理沙,【語り】草�g剛


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