まずエビデンスを求めて皆さんで
冷静に議論したほうがいいと思っ
ています。
死は無慈悲にも 突如 襲いかかる。
残された人は多くの遺品を前に途方に暮れる。
そんな時…。
遺族に寄り添い 遺品の整理を担うエキスパート。
それが…
核家族化や高齢化が進む現代社会でニーズが高まる→
「遺品整理」という仕事。
この新しい仕事にどんな可能性があるか。
横尾は ひたすら考える。
朝7時 車で40分の自宅から横尾が出勤してきた。
横尾は 元ラガーマン。
49歳の今も ほぼ毎朝 5キロ走り屈強な体をキープしている。
この会社のスタッフは 12名。
社長の横尾を含めた全員で月100件近くの遺品整理を行う。
この日の依頼者は
奈良に住む 60代の夫婦。
亡くなったのは この家で
一人暮らしをしていた 夫婦の兄。
居間で倒れているのを
死後 発見された。
片づけながら
貴重なものを見つける事も→
遺品整理の重要な役割だ。
横尾は 男性が亡くなっていた居間を担当する事にした。
この部屋は
男性の生活の中心だった。
段ボール箱を作りながら 横尾が
しきりに一つの家具を見ている。
サイドボードだ。
長年の経験から 横尾は→
このサイドボードが
今回の最重要箇所だと踏んだ。
だが あえて横尾は→
そのサイドボード以外の場所から手をつけていく事にした。
亡くなった男性の妹 [外:265DCDC5749EE945DC14E4DAC7DDDE2C]子さんは
別の部屋で片づけていた。
口数少なく 元気がなさそうな
[外:265DCDC5749EE945DC14E4DAC7DDDE2C]子さんの様子を→
横尾が常に気にかける。
昔 [外:265DCDC5749EE945DC14E4DAC7DDDE2C]子さんの娘が送ってきた手紙が出てきた。
横尾は こうした
何気ない会話を交わしながら→
ある事をつかんでいく。
それは横尾自身と依頼者との「距離感」→
そして 依頼者と亡くなった人との
「距離感」だ。
それまで近づかなかった
[外:265DCDC5749EE945DC14E4DAC7DDDE2C]子さんが→
横尾のそばにやって来た。
兄の事を[外:265DCDC5749EE945DC14E4DAC7DDDE2C]子さんが語りだした。
「今だ」と考えた横尾。
あのサイドボードに着手した。
すると…。
兄の写真が入ったキーホルダーが出てきた。
[外:265DCDC5749EE945DC14E4DAC7DDDE2C]子さんの表情は
明らかに変わっていた。
横尾は 遺品整理という仕事の
大事な役割の一つを こう捉える。
横尾は
[外:265DCDC5749EE945DC14E4DAC7DDDE2C]子さんの両親の遺品も見つけた。
開始から5時間
ほぼ作業が終わった。
今 遺品整理のニーズは
急拡大している。
中には 凄惨な現場も少なくない。
例えば 孤独死し数週間 放置されていたケース。
遺体の腐敗が進み
激しい異臭が発生する。
新しい仕事だけに
どんな形が理想なのか→
横尾さんは日々 模索している。
(読経)
遺品整理は単なる片づけではない
と考える横尾さん。
数か月に一度
依頼者の要望があれば→
処分品の合同供養も行っている。
(読経)
また 現場では 遺品を極力
廃棄物にしない努力もしている。
家電製品など リサイクルできる
ものは買い取り→
その分 作業費を値下げする。
更に…。
リサイクル品としては売れないが
まだ使える遺品は→
依頼者の同意を得て
高齢者などに寄付する。
4月 横尾は
新たな依頼先に向かっていた。
この日は 実際の作業の日取りや
見積もりを出すための訪問だ。
依頼者は 40代の女性。
この家で 長年一緒に暮らしていた母が→
亡くなったという。
1週間後 遺品整理の日が来た。
横尾は ある事を考えていた。