の写真。
笑顔の男の前には
高級シャンパン、ドンベリが。
女性をはべらせ
札束でピラミッド。
豪遊を繰り返したというこの男。
職業無職。
金の出どころは。
≫それは盗んだ金だった。
その額およそ１億円。
そして、金を盗んだのは。
母だった。
≫職場から１億円もの金を
盗んでいたという
母親。
その金で豪遊したという息子。
２人は逮捕された。
なぜ母は犯罪に手を染めてしまったのか。
２人の過去から
ゆがんだ親子愛が浮かび上がってきた。
松永かおりは
千葉県内のＪＡに
１８歳で入り
経理を担当していた。
かおりの勤務態度は真面目で
店長、副支店長に次ぐ係長まで出世していく。
そんなかおりだが
心配事があった。
夫との間に生まれた次男
弘樹のことだった。
勉強が苦手な弘樹は
小学生のころ、柔道を始めた。
≫しかし弘樹は弱かった。
≫そんな家族を知る人は。
≫同じ小学校と中学校の後輩は
当時の弘樹をこう振り返る。
≫そんな弘樹は
高校を卒業し大学に入るが。大学２年生になったとき
ある出来事が。
≫１年間で３０単位以上取らない
と
卒業が危ういというのに
弘樹は９単位しか
取れていなかった。
≫かおりはこの日以来
夫に弘樹のことで相談が一切できなくなったという。
息子を心配するかおりだったが
弘樹はこのころから
とんでもないお願いを
母親にし始めた。
≫突然、金をねだり始めた。
だが、かおりは
これで息子が
大学を卒業できるならと
弘樹から頼まれるたびに
金を渡した。
しかし貯金が底を尽き始め
かおりは、ある行動を取る。
≫しかしその金で弘樹が
何をしていたかと
いうと
派手に遊んでいた。
≫おごるといえば
いつでも誰かが付き合った。
その後も弘樹は
１０万。２０万と
母に金を要求。
かおりは息子の要求に応えるため
職場の親しい友人から
何度もお金を借りた。
そんな中
転機が訪れる。
人事異動で２人いた副支店長が
１人となったのだ。
≫すると。
≫それまでお金は
副支店長２人とかおりの
３人で管理していたが
これ以降、事実上
かおりに
一任されることになった。
ここから、かおりの人生は大きく狂い始める。
７月のある日。
≫ついに
かおりは帳簿のデータで
５００万円を出金したかのように改ざんした。
そして金庫から金を盗み出す。
かおりは職場の裏手玄関に向かう。
そこには。
現金５００万円を
弘樹に手渡した。
とうとうかおりは
職場の金に手をつけてしまった。
しかし、弘樹はその金で。
キャバクラで酒をおごりまくる。
女性や友人を
沖縄旅行に連れ出した。
すし屋では笑顔で
ウニをほおばる。