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エジプト中部に位置する「王家の谷」。
古代エジプトの王ファラオたちが埋葬された場所です。
ここで「ツタンカーメンの財宝」以来となる
驚きの発見がありました。
略奪や破壊の危機をくぐり抜け→
3,000年もの間地下に埋もれていた墓の遺跡です。
(ジョン・ダーネル)墓のほとんどは盗掘され
あとには何も残りませんでした。
発掘された2体のミイラが→
古代エジプトの歴史に新たな光を当てようとしています。
バラバラにされた 亡骸の謎→
秘められた王族の世界→
そして 革命。
(スザンヌ・ビッケル)それは 王家の谷の ある時代500年にわたる歴史です。
全ては 一つの墓の発見から始まりました。
(サリーマ・イクラム)考古学者の夢です。
古代の遺物に隠された秘密。
黄金 石 そして 血に刻まれた歴史の真相が暴かれようとしています。
新たな発見が解き明かす
古代エジプトの謎。
王家の谷で発掘された墓が物語る
歴史の真実に迫ります。
ナイル川のほとりに立つ…
一帯は ファラオたちが築いた都として繁栄を極めました。
今から3,500年前 「新王国時代」と呼ばれる
絶頂期です。
そのころ エジプトは
正真正銘の黄金時代で→
北から南まで 広大な地域を
支配していました。→
まさに帝国といえる 強大な国家でした。
新王国時代のファラオは→
歴史上最大の権力と富を手にした
支配者です。
その豊かさは
死後の世界にまで及んでいました。
ファラオが亡くなると
亡骸と財宝はナイル川を渡り→
王家の谷へと運ばれました。
そこは歴代の支配者が眠る 特別な墓地でした。
(ジョン・ダーネル)
王家の谷は特別な場所です。
古代エジプトが
強大な帝国だった頃の→
支配者たちの墓が 集まっているからです。
(エイダン・ドドソン)墓は 分かっているだけでも70あります。
非常に小さなものから→
何百メートルもある山のように大きな墓まで さまざまです。
18世紀の末から 考古学者たちは
王家の谷の調査に乗り出し→
墓や財宝を探し始めました。
地下から発見されたファラオの墓は20以上。
さらに 王族や高官たちを埋葬した
地下室も 数多く見つかりました。
墓が発見される度
KVの文字で始まる番号が振られました。
KVとは
「キングス・ヴァレー」の頭文字です。
副葬品のある墓が最後に見つかったのは
1920年代。
もはや 新たな発見は望めないと
されてきましたが→
近年 事態は一変しました。
新しい墓が見つかるとは 夢にも思っていませんでした。
新たな墓の発見は古代エジプトについての
これまでの認識を変えようとしています。
それは 新王国時代の初期から
500年の間に起きた 一連の出来事…。
王家の墓の造成から墓荒らし→
そして ファラオを追放した権力闘争までを伝えるものでした。
(フランク・リューリ)墓を見たときは
不思議な気分でした。
何千年も開けられなかった墓ですから
特別なものを感じました。
2011年1月 スイスの考古学者チームが
王家の谷で KV40という→
既に発見されていた墓を
調査しようとしていました。
チームは そこで 予想外の発見をします。
古い図面で竪穴の下に墓があるはずだったので→
奥へと降りていきました。
そして 作業員たちが発掘用の建屋を作る際 何かあると気付いたんです。
それは 別の竪穴でした。
穴の底には 考古学の世界に衝撃をもたらすものが埋まっていました。
深さ およそ2メートルの所に
大きな石が見つかりました。
非常に大きな石で 明らかに人の侵入を
防ぐために置かれたものでした。
石で封印された竪穴は→
まだ見つかっていない墓の存在を示していました。
正体不明の その墓には
KV64という番号が与えられました。
埋葬されたのは 位の高い人物である
可能性が出てきました。
かつて見つかった ある墓も
封印されていたからです。
エジプトで最も有名な
ツタンカーメンの墓です。
ツタンカーメンの墓は