認めた。
アインシュタインの脳を
一手に引き受けたハーベイ。
彼が残した大量の資料が
今も保管されている事が分かった。
交渉の末 保管場所の詳細を
明かさない事などを条件に→
未公開資料の撮影が
特別に許された。
(取材者)お~。
脳の摘出後に撮られたとみられる写真が見つかった。
脳はその後 ブロック状に
細かく切断されていた。
その一部始終を捉えた写真は
300枚を超えた。
更に ハーベイは→
脳を切断する際にロードマップを作成していた。
どのブロックが
どこに位置するのか→
一つ一つ番号が振られている。
脳のブロックは 全部で240。
ハーベイは
各ブロックの一部から→
薄い切片を切り取り
スライドを作成していた。
顕微鏡を使い
どこかに特徴がないか→
しらみつぶしに
解析を試みていたのだ。
しかし 研究成果を得られた
形跡はなかった。
そして 2007年
ハーベイは 94歳でこの世を去る。
彼の遺品の中に
脳のブロックは 一つもなく→
全て消え去っていた。
脳は 一体 どこへ行ったのか。
アインシュタインが
晩年を過ごしたプリンストン。
ここで 脳の行方に関する
重大な手がかりが得られた。
ウェルカム。
地元の医師フレドリック・ラポアさん。
プリンストンの英雄
アインシュタインの脳が→
分割されて 人手に渡ったと聞き
長年 行方を調べてきた。
調査で つかんだのは
ハーベイが信頼を寄せ→
最も多くの脳を託したという
人物の情報。
プリンストン在住の
ある医師の事だった。
♪♪~
私たちは その医師に接触を図る事にした。
取材の目的をメールで伝え
連絡を待つ事にした。
♪♪~
5時間後。
(受信音)
来ました。 メールっていうかテキストですね。
11時半 明日。
おっ!
11時半から12時。
じゃあ ちょっとすぐ返事しておきましょう。
30分間の
面会が認められた。
翌日。
医師との面会はカメラなしでの交渉となった。
お疲れさまです。
お待たせしました。
どうでした?
すぐの ちゃんとした取材には応じられないという回答ですね。
まあ やっぱり
そっとしといてほしい→
っていう気持ちが すごく強くて。
完全に切れた訳じゃないので→
取材の可能性が…
ちょっと それを信じて。
私たちは 僅かな可能性にかけ
交渉を続ける事にした。
研究目的で取り出されながら
行方不明となった→
アインシュタインの脳。
行方を探るかたわら→
新たに得られた
手がかりをもとに→
最新科学で
脳の秘密に迫る事にした。
300枚を超える 脳の静止画像。
専門家の協力を得て→
このデータをもとに
脳の再現を試みた。
溝の位置 膨らみの形状を→
一つ一つ忠実に掘り起こしていく。
それを 別の角度からの
複数の画像と見比べ→
正しく再現されているか
チェックする。
制作期間 4か月。