＞＞では関西のニュースをお伝え
します。
＞＞国内におよそ１６万人の患者
がいるとされる難病、
パーキンソン病。
京都大学の研究チームが、
世界で初めてこの病気にｉＰＳ細
胞を使った臨床試験を行うと発表
しました。
＞＞きょう、
京都大学が発表した世界初の治療
法。
＞＞パーキンソン病に対するｉＰ
Ｓ細胞の治験というのは、
世界で初めてということになりま
す。
＞＞ｉＰＳ細胞を使ったパーキン
ソン病の臨床試験、治験が始まる
ことになったのです。
夢の治療への大きな大きな一歩となります。
パーキンソン病は、
突然、手足が震え、
筋肉がこわばるなどの症状が出て、
進行すると、最悪の場合、
寝たきりになる病気で、現在、
根本的な治療法はありません。
ボクシングの元世界チャンピオン、
モハメド・アリさんやハリウッド俳優のマイケル・Ｊ・フォックス
さんらが発症したことでも知られ
ています。
国内にいるとされる患者は、およ
そ１６万人。
大阪にも、
今回の発表に大きな期待を寄せている患者がいます。
長屋広代さん６７歳。
＞＞手が不自由になったり、
足がすくみ足になったりすること
が、
ちょっと不自由です。
車いすになったこともあります。
＞＞４２歳のとき、
突如、
左半身が震える症状が出始めまし
た。
以前は手先が器用だった長屋さん。
毛布を縫う仕事をしていましたが、５０歳のときに、辞めざるをえま
せんでした。
長屋さんを支えてきた６９歳の夫、
吉雄さん。
家事のほとんどを行い、
自由を奪われた妻の看病を続けて
きました。
＞＞精神的にも助けになります。
私はこの病気になって、
離婚しようと言ったんですよね。
そうすると、
主人は、
なんで今ごろ離婚せないかんのやと言って、手足になったるよって
言って、励ましてくれたんですよ
ね。
それがすごく力になって、
今までも頑張れる動力になってます。
＞＞ゆっくりと進行を続け、
５０歳以降に発症する人が多いといわれるパーキンソン病。
＞＞１日どれぐらい飲まれるんで
すか？
＞＞１日２１錠か２２錠ぐらいで
す。
毎日です。
進行が一番怖いです。
＞＞パーキンソン病は、
脳内で情報を伝達する物質、
ドーパミンを作る神経細胞が減少
することで発症します。
そこで、
京都大学の研究チームは、
どんな細胞にも変化できるｉＰＳ
細胞を使って、
神経細胞を作り出し、
その細胞を脳内に移植することで、
症状の改善を目指します。
移植はメスを使わずに、
脳内に細胞を注射する方法。
頭蓋骨に開ける穴の大きさは１２ミリほどと、小さく済むため、
比較的、患者への負担が少ない方
法だと考えられています。
ｉＰＳ細胞の治療を多くの患者へ
届けようと、
普及に向けた準備も着々と進んで
います。
＞＞この建物は、
ｉＰＳ研究の最新施設です。
ｉＰＳ細胞を使って、
治療用の細胞を大規模に生産する、
世界で初めての施設だということ
です。
＞＞ことし３月、
大阪府吹田市に大手製薬会社が、総工費３６億円をかけて作った、
ｉＰＳ細胞の施設。