2018/08/08(水) 22:00〜23:00 高嶺の花#05[解][字][デ]
拓真が…。
因果応報というやつだ
。
彼を責める気は
まるでない。
そう…
。
多少でも罪悪感が減って→
気持ちは楽になった。
父さんにも罪悪感が…?
フッ…。
お前が言ったように→
家元の娘じゃなかったら→
一人の父親として→
吉池君との結婚も祝福できただろう。
断腸の思いで彼との結婚を壊した
。
お前の母親との約束だからだ
。
え…?
(高井の声) もも様は生まれた時には もう→
母親が
なかった。
君にも
実の母親の話をしないのは→
もも様自身が
情報を持たれないからだ。
母親の?
知れば苦しむだろうからねとても。
胎盤に問題が起きてね
。
母体と子供の選択に
なってしまった。
奥様は…→
もも様の身代わりになられたんだ。
(
市松) 私は反対した。
妻の命が
何よりも大切だったからだ。
愛する妻の
。
しかし
彼女は→
どうしても出産すると言って
聞かなかった。
自分の命を危険にさらしても
。
彼女は
それどころか→
私を説き諭す言葉さえ
繰り返した。
「
あなたは家元であり→
この子は
月島を継ぐ子なのだから」と。
「
自分の命に代えても産む価値のある子なんだ」と。
「
私は家元の子供を産めることが→
この世に生きた証しに
なるのだから」と。
「
どうかそれを奪わないでください」。
「
連綿と続く月島の系譜に→
私も
この子のおかげで残れるのだから」と。
そうして→
毅然とお前を産み→
一度も
その手に抱くことは叶わなかったが→
安らかな
ほほ笑みをたたえて→
逝ってしまった
。
だからこそ→
彼女の願いを叶えるために→
何としても叶えるために→
お前の才能をつぶすわけにいかなかった。
月島を離れるなど…→
許すわけに いかなかったのだ。
娘の結婚を→
父親として壊すことになったとしても。
(
高井) 寂しいお方だ もも様は。
哀しいお方だ
。
華道の天分を持って生まれ→
さらに ひととは違うものが見える所におられる。
極限の孤独をお持ちになる方だ
。
(
高井の声) だから 一方で極端になってしまう。
とてつもなく強い反面→
あまりに もろく 壊れやすい。
はい
。
だから
君には やはり無理だろうと言ってしまった。
言葉が過ぎたが→