この世を去りました。
>>最後にお手紙を残されていた
っていうのをお聞きしたんですけ
れども。
>>眞知子、
子どもよろしく。
大阪・みのおって書いてあります
でしょう?
亡くなってしまったんだな、事故に遭ったのは、やっぱりうちのパ
パだったんだなぁっていうふうに。
>>事故の前、
正勝さんが自宅の庭に植えた、一
本の柿の木。
実るまでに柿は8年はかかるとい
われますが、庭の木は、
植えてから5年後、
事故が発生した年に実をつけました。
柿が実ったことをきっかけに、
立ち直っていく家族。眞知子さんは、
その実体験をもとに、
2年前、
一冊の絵本を描き上げました。
>>パパの植えてくれた柿の木が、
初めて実をつけた。
とってもとってもおいしかったん
だけど、なんだか涙の味がした。
>>眞知子さんは、息子も通った地元、箕面の小学校で、
この絵本の読み聞かせをしていま
す。
去年、学校の卒業生で、
事故の年に生まれた歌手、
きたがわたつやさんと出会い、意
気投合します。
2人は、家族の思いが詰まった絵
本をもとに、
子どもでも口ずさめるような曲を
作ることを決めました。
>>今までも、
あちこち、
どうぞって言われて、
お話しに行ったり、読み聞かせしに行ったりしてて、いつも1人か、
イラストレーターさんと一緒に行
ってたんだけども、歌ってすごい
力があるって、
本当に思ったので。>>正直な話ですよ、テーマ、重
いなと。
僕にできるのかっていうのがまず一つあったし、でも、これは絶対
チャレンジしていくべきやと、
伝えなあかん命の大切さとか、あなた、
これ曲にしない?って
言ってくださったので。
>>曲を通して伝えたいのは、
何気ない日常の大切さ。
眞知子さんが、
大切な人を亡くしたからこそ気付けたことです。
完成した曲はこの夏、
地元の小学校で披露することになりました。
>>ありきたりな日々が、
とっても大切なんだなと思う方が、
一人でも増えてくれるのが、一番
の望みなんです。
私一人の力だったらできないこと
が、
北川さんと一緒になって、
力を持ったメッセージが届けられたら、
それはもう本当に言うことなくっ
て。
>>手付かずの自然が、
今も多く残る御巣鷹の尾根。
>>北川さん、
行くよ。>>お願いします。
>>ことし4月、2人は、夫、
正勝さんが見つかった場所を目指しました。
>>景色変わってます?
>>いや、
緑は濃くなってきてる気がするね。
特に山の上、焼け焦げたのがなくなって、だんだん生えてきてる。
>>新しい新芽が出て。
>>もちろん、
こんな手すりなんかも後付けだか
ら、子ども2人連れて、大変だっ
たけどね。
もう名前読めるでしょ。
谷口正勝40歳って。
あそこです。
>>正勝さんが見つかった場所。
すげのさわと呼ばれるこの一帯で、
御巣鷹の尾根の中でも最も多くの
遺体が発見されました。
>>いつもいつも、
私や子どもたちや孫を守ってくれてありがとう。
これからもよろしくお願いいたし
ます。
北川さんのほうからなるべく早く
御巣鷹山行きたいって言われて、
そこまでするんですか?って。
私たち遺族と全く同じ気持ちになるのは無理だけど、できるだけ近
づきたいっていう、北川さんの熱
意が感じられて。
>>御巣鷹の尾根で、当時のせい