2018/08/14(火) 12:20〜12:43 サラメシ選「シーズン7 第21回」[字]

♪♪~
働く大人の昼ごはん それが…
気が付けば 11月も半ば。こんな音が うれしい季節ですね。
こんにちは 中井貴一です。
こちら 井田亜美さんが作っているのは バターチキンカレー。
って あれ?
同じような鍋が 2つ?
聞けば 彼女 料理人ではない。
だけど おいしさを謎解きするのが日々のお仕事なんですって。
大丈夫でしょうか?
路地の奥まった一角に建つこちらが→
井田さんの勤める出版社。
編集部員は 17人。
ふたつきに一度 出版される
生活総合誌を手がけています。
創刊されたのは
戦後間もない昭和23年。
以来 70年にわたって
さまざまな暮らしのアイデアを→
提供してきました。
おはようございます。
井田さんは 入社6年目。
今回は 秋に向けて「下ごしらえを活かした→
晩ごはん20品」という特集を
担当しています。
料理家に取材し
レシピを記事にすれば→
普通は そこで 編集作業終了。
でも 彼女には ここから大事な仕事が待っています。
わざわざ 一般家庭のキッチン用品を


そろえた その名も試作室。
プロのレシピを 誰でも
そのとおりにできるかどうかを→
ここで 検証していくんです。
本日の試作 まずはにんじんハンバーグと付け合わせから。
ん? ん? ん? ちょっと待って。
それ 何?
も… 物差し?
え~! ちゃんと長さ測りながら切るんだ。
なるほど シビアですね~。
このハンバーグのポイントは ひき肉のツブツブ感を残して→
ジューシーに仕上げる事。
そのため タネを練る回数は→
「10回ほど」という指示が。
でも ハンバーグといえばじっくり練るのが一般的。
こういう作り方は
井田さんも 初めてだそう。
うん? 何だか
混ざり切ってない感じが…。
とにかく ひたすら レシピに忠実に。
蓋をして3分 蒸し焼きにします。
あ~ 大変! 大変 大変!
う~ん…。
う~ん…。
お忙しいところ すいません。
あ~!
喜んで食べるよ。
そうなんです。
割れちゃったんです。
そうやな。


試作した料理は編集部みんなで食べて→
率直な意見を言い合うのが
ここのルール。
料理家のもとで 取材した時には→
当たり前に見えたレシピのひと言ひと言。
混ぜ方だって
プロなら 10回で十分だった。
だけど やってみると
そうはいかない。
そこを丁寧に洗い出す事が
試作の意義。
事実上 やっぱり いろんな…
試作が始まったのは 昭和25年。
初代編集長 花森安治氏が
打ち出した→
編集方針からでした。
当時の憧れだった ホットケーキを→
誰の家でも
おいしく再現できるよう→
納得するまで
何度でも何度でも試作した。
その意志が
今も 受け継がれています。
特集記事は 毎号 およそ8本。
料理だけではなく手芸や木工など→
さまざまなジャンルにわたります。
もちろん→
どんなテーマも
担当者は 必ず自分で試作をする。
それが この編集部の

日常の風景なんです。
井田さん 料理特集の担当になると
自宅でも試作をしては→
夫や子どもに
味見してもらうんだそうで…。
この日
2つ目の試作は バターチキンカレー。
レシピには 「トマト または
トマトの水煮缶」を使うという記述が。
だから どちらでも