♪♪~
これより俎上に花を投じる
。
♪♪~
♪♪~
♪♪~
(高井) 兵馬様。
先ほどより始まっておりますが…
。
うん
でも結局は最後だから。
(
高井) はっ?
師範たちでは
姉妹どちらの作品かは→
判別しかねるんじゃない?
だとしたら…。
交互に一つずつ
菊の花を置く。
♪♪~
お家元…。
(
神宮の声) 「どちらの作品かは神のみぞ知る」→
市松さんは
そうおっしゃいましたね。
神とは
家元です。
つまり
自分なら必ずどちらの作品か分かる。
分かった上で
ご自分で跡継ぎを決めるのです。
結局
師範たちは全員 責任逃れ。
♪♪~
見事であった。
♪♪~
♪♪~
えっ…
。
♪♪~
♪♪~
もう一人の自分…
。
フッ…
分かるわけねえ。
あぁ~
。
(
風鈴の音)
(
風鈴の音)
(
市松) さて これにて→
月島の次期家元として
内外に→
ななを披露することと相成る
。
(
ルリ子)「なな様」とお呼びしなくては。
お待ちください
。
私の目には
やはり→
姉の作品のほうが
勝っていると見えました。
(
ルリ子) なな 何を言うの!お家元の裁定ですよ。
確かに→
ななの完成度はももに及ばぬとはいえる。
しかし
その危うさ→
内からにじむ
悲鳴のような憤りが点在し→
私は
ハッとするほど引き込まれたのだよ。
薬は毒から生まれる
。
よくぞ短い間に
その感性を手に入れたものだと。
一方の
ももよ。
お前は
あえてななが選ぶ花材を避け→
その対比で遊ぼうとした
。
受けて立ったつもりなのだろう
。
才気
技量→
決して
妹に負けるものなどないとな。
後ろ生けの妙手などと
褒めそやされて→
いつしか増長したか?
しっとりとした上品な色合いをまといながら その印象は→
高慢であったと言わざるを得ん
。
はい
。
(