その方から手渡された、
このお寺のポケットティッシュに
入っていた紙なんですよ。
何かその心当たり？
果たして。
＞＞ちょうどそのころ、妻がね、
入院してました。
＞＞えっ？
＞＞近大に？
＞＞ちょうど６人部屋。
＞＞そう、一緒です。
あー。
いつも帽子着ておられてね。＞＞そうですね。
ごっつ明るくふるまってたことは、
私もよく知ってます。
＞＞おー？
ちなみに今、
奥さんは？
＞＞どんな状態で？
＞＞もうね、あれから亡くなりま
したけどね。
ちょうど、
享年４１ですから。
＞＞田中さんが退院した１年後に
亡くなられた奥さん。
＞＞ほらほら、
やっぱり丸顔でしょ。＞＞おきれいな方。
この方に間違いない？
＞＞＞＞間違いない。
＞＞有澤と申します。
有澤千賀子。
＞＞千賀子さん。
＞＞思い出します。とにかくもう
元気で、病室に入るとね、
帽子をぽっと取るんですよ。＞＞元気を与えてたっていうこと
は、こちらとしてもうれしいです
ね。
本当に二十何年ぶりにそういうね、
勇気を与えていただいたという声聞いて。
今思うに、
生きてはる人が今度は勇気を与えていただいている、すごくいいな
と。
＞＞田中さんのご主人同様、
わが子を残し、この世を去った千
賀子さん。
＞＞明るいお母さんでね。
＞＞明るかったですね。
＞＞明るかった？やっぱり。
おうちでも明るかった？
＞＞おうちでも明るかったです。
果物の腐りかけがおいしいいうじゃないですか。
だから、
お母さんもがんあるけど、腐りかけやから、
今一番おいしいでって言って。
＞＞おもしろいこと言いますね。
＞＞そうなんです。
＞＞めちゃくちゃおるね。
みんな明るい。
ここ、
ヒマワリ畑やね。
最後まで気丈にふるまっていたという有澤千賀子さん、２４年ぶり
の再会です。
＞＞ありがとうございます。
あー、
すっとした。
＞＞この子もね、
喜んでると思います。
＞＞うれしいです。
会えたみたいな感じです、その笑
顔が、よみがえってきます、
明るい顔が。
＞＞どんなことばをかけました？
＞＞そうですね。
私、連絡しなかったので悪かった
なって、
やっぱり生きてるときに会いたか
ったですね、もう一回。
＞＞さあ、きょう、私はお役に立
ちましたでしょうか？
＞＞はい、ありがとうございます。
お役に立ちました。
＞＞よかった、やりました。
＞＞ありがとうございました。
＞＞ということでした。
会いたいときに会えなかったんで
すが、それでもやっぱり気持ち的
には、
なんかこう、
すっと落ちた部分があると。＞＞２５年ぶりにね、会えてよか
ったですよね。
＞＞そちらのコメントはこちらにお任せするとして、子どもさんの、
子どもさんの気持ちはよく分かり
ました。
あの年ぐらい、恐竜むちゃくちゃ
好きなんよ。
＞＞恐竜の骨。
＞＞宝物でしたよ。
＞＞だから、大きくなってもね、
探しに行ったら出てくるかもしれないんでしょ。
また。