2018/10/01(月) 00:00〜00:45 地球ドラマチック「月の不思議を巡る旅」[二][字][再]
1年の暦を編み出しました。
(ラウ)中国の月の暦は→
紀元前2000年ごろには使われていました。
月の満ち欠けに基づいた暦は→
太陽暦よりも 1年がおよそ 11日 短くなっています。
中国の中秋節は
月の暦に基づいています。
ほ~ら 出てきたよ!
♪♪~
見えた!
きれいだろう?
ママ 月が見えた!
♪♪~
わぁ~ 大きい!
望遠レンズで撮ろう。
もう一回!
いい写真が撮れる。
砂浜にいた家族も→
辛抱強く待ったかいがありました。
(歓声)
♪♪~
みんな! 中秋節おめでとう!
♪♪~
月の満ち欠けから
特別な日を定める風習は→
さまざまな宗教でも見られます。
キリスト教の イースター。
ヒンドゥー教の ディーワーリー。
ユダヤ教の 過越しの祭り。
イスラム教の ラマダン。
いずれも月の暦に由来しています。
♪♪~
時を知るために月を用いるのは→
人間だけではありません。
自然界にも 月の満ち欠けを頼りにしている生き物がいます。
オーストラリア北東部の…
南半球の春。
海では 膨大な数の命が
生まれようとしています。
サンゴ礁を形づくる
一つ一つの小さなサンゴは→
独創的な方法で
繁殖のチャンスをうかがいます。
満月となり 海の温度が
最適となる 特別な夜。
サンゴは 卵と精子を
一斉に放出します。
♪♪~
卵と精子は ほんの数時間しか生きることができません。
猛烈な勢いで
いっぺんに放出するのは→
受精の機会を最大にするためです。
放出が 何をきっかけにして起きるのか→
詳しくは分かっていません。
しかし サンゴの遺伝子には月の光を感知して→
新しい命をつくり出す能力が
組み込まれているようです。
♪♪~
オオカミ人間だ!
昔から 満月は 人の心に→
どこか危険で残忍なイメージを抱かせてきました。
(オオカミの鳴き声をまねする声)
伝説によれば オオカミ人間は満月の光を浴びて変身します。
もちろん それは作り話ですが→
一片の真実も含んでいないとは言い切れません。
なぜなら 月の満ち欠けと→
昔の人々が抱いた暗闇への恐れは→
強く結び付いているからです。
月が 地球の周囲を回りながら地球の陰に入り始めると→
月は 徐々に欠けていきます。
♪♪~
欠けていく月は→
単に見えなくなるだけではありません。
輝く部分が減るということは→
月から地球に届く光も減るということです。
次第に 夜の闇が深まります。
♪♪~
夜の深い闇は
野生動物の命を左右します。
アフリカ東部
タンザニアに広がる→
セレンゲティ国立公園。
襲うものと 襲われるもののドラマが始まります。
暗闇の世界が
高感度カメラによって→
より鮮明に
撮影できるようになりました。
(鳴き声)
映像から月明かりの少ない夜ほど→
捕食動物が
獲物を捕らえやすいことが→
明らかになりました。
♪♪~
人間も 例外ではありません。
タンザニアでライオンが人を襲った→
500の事例を調べたところ→
満月よりも あとの夜に襲われる危険は→
満月の時の 3倍に上ることが
分かりました。
暗闇への恐怖と そこから生まれた