じゃっどん 私は大久保家のお墓を守らねばならんち断りもした。
そいに あん人には
東京に よかお人もおらるっで…。
そげな所には行きたくなかち
ずっと意地を張っちょいもした。
そしたら…→
こげなこつになってしもて。
ほんのこて 行ってよかとでしょうか?
<騒然とした世情の中→
満寿たちは やがて
東京へと旅立っていきました>
<江藤新平率いる佐賀軍6,000が→
政府軍の守る佐賀城へと攻撃を仕掛けました。 世に言う…>
聞いたど。 ほんのこっか?
ああ。 とうとう 江藤さぁが立ってしもた。
高知の次は佐賀でごわすか。
まずかこつになってきもした。
[外:D4F0B6247BBB9102758D1F4A06506C9F]摩に戻ってきたものの
くっされた縄のごと使いみちもなか。→
皆 やけになりかけちょっ。
今のままでは 突出し佐賀へ走る連中も必ず現れる。
そいは いかん! おいたちは
西郷先生に政府へ戻ってもらうために→
ここまで追いかけてきたとじゃ。
そいを間違えたら いかん。おう。
(銃声)
(銃声)
♪♪~
(戸をたたく音)
≪(戸をたたく音)
ああ 糸… おはんは ここにおれ。はい。
≪(戸をたたく音)
(戸をたたく音)だいじゃ? こげな夜中に。
≪(江藤)西郷さん 江藤ばい。
江藤さぁ。(江藤)西郷さん。
あ~たば頼って ここまで来たと。
ひとまず中へ。
(江藤)なしてか? 西郷さんが立てば
必ず後藤さんや板垣さんも立つ!
再び おいたちの手に
政府ば取り戻すことがでくっと!
勘違いせんでくいやい。
おいは 政府を取り戻したいとも潰したいとも思っちょいもはん。
おいが今 考えちょっとは
こん鹿児島から→
どげんすれば 政府を支えるこっが
できるかっちゅうこっじゃ。
政府ば支える?
あ~たば追い出した政府ばい!
江藤さぁ そいは私情じゃ。
戦など言語道断。
西郷隆盛には…→
失望した。
♪♪~
(一同)江藤様!
どがんやったですか?
どがんやったとですか?
(一同)江藤様!
話にならん。
うわ~!
<この後 江藤は政府軍に捕らえられ→
佐賀まで鎮圧に乗り出していた
大久保によって処刑されたのです。→
まともな裁判も行われず 斬首
さらし首が申し渡され→
即日 執行されたのでした>
(岩倉)大久保 御苦労さんやったな。
いえ。
じゃが さらし首とは…→
やり過ぎじゃないんか?
全ては このようなことを二度と引き起こさぬためです。
江藤さんの最後のお役目でございます。
<そのころ 大久保が→
満寿と子どもたちのために建てた
新居では…>
いつも主人が…→
まっこて お世話になっちょいもす。
(ゆう)いいえ こちらこそ。
ここでよい。
(ゆう)フフッ。
おゆう… ないごて?
お満寿様と これからのことを
いろいろと取り決めさせてもらいました。
これから うちにいらっしゃるんは→
1と6のつく日になりましたさかい。
1と6?
へえ。 よろしゅう お頼申します。
ほな。
(2人)う~ん!利武 よし子 早く脱がしてくれ。
(利武)父上のお靴は かたか。
(笑い声)
おお よし子 大丈夫か? おおっ。
いや~ 相変わらず かわいかのう。
父上。
うん?お髭 痛か。
ハハッ そうか。 悪かったな。
(よし子)あ~ かゆか。
♪♪~
むごい仕打ちじゃな。
さらし首にしただけじゃ飽き足らず