どのように変化するのかを知ることです。
そこで 太陽を観測するための→
2つの新たなミッションが始まっています。
1つは ヨーロッパ宇宙機関の
「ソーラー・オービター」。
2020年に 太陽から
4,200万キロメートルの位置まで→
到達する予定です。
そして NASAの「パーカー・ソーラー・プローブ」。
2024年ごろに 太陽の大気中へ→
史上初めて 突入することになっています。
♪♪~
(ブラン)パーカー・ソーラー・プローブは→
太陽の半径10個分以内の距離まで
近づく予定です。
それは つまり 太陽から
およそ600万キロぐらいです。
パーカー・ソーラー・プローブは
最後は太陽に突入する予定です。
2010年 NASAは 太陽観測衛星→
「SDO」を打ち上げました。
太陽の活動が 地球の磁場へ与える影響を
調べるための 最新ツールです。
SDOの運行は NASAの→
ゴダード宇宙飛行センターで管理されています。
♪♪~
天体物理学者の ディーン・ペスネルは→
SDOの運行管理に携わる責任者です。
♪♪~
SDOは 太陽の表面の活動を
絶え間なく監視しています。
特に注意すべきは
フレアによって引き起こされる→
「コロナ質量放出」です。
この現象で発生した 高速の太陽風が→
地球に届く前に
察知する必要があるからです。
太陽の光は およそ8分で
地球に届きますが→
高速の太陽風は それよりは遅れて
15時間から数日で地球に届きます。
♪♪~
太陽から送られてくる物質は電気を帯びた粒子 プラズマです。→
地球の磁場のおかげで→
地球は 太陽風が運ぶプラズマから守られています。
地球の磁場は
ドーナツ状に地球を囲んでいます。
♪♪~
(ブラン)太陽から届く プラズマによって地球の磁場は常に揺らいでいます。→
風を受けて髪がなびくように
後方へと伸びているのです。→
そして 大量のプラズマは
しばしば地球の磁場を乱します。→
プラズマは 高速で地球に流れる際に→
大気に触れて オーロラを発生させます。
(ブラン)オーロラは 太陽のエネルギーが
地球にもたらす→
美しい現象と言えるでしょう。
(ブラン)しかし 問題は太陽風によって運ばれる プラズマが→
私たちの生活に欠かせない
通信や電力のシステム GPSにまで→
悪影響を及ぼしてしまうことです。
1989年 3月 カナダでは→
太陽風による磁場の乱れによって
9時間にわたる停電が起きました。
35万3,000世帯が
停電に見舞われています。
現代社会を脅かす 太陽の力。
太陽からの脅威を防ぐため→
「宇宙天気」という
新たな専門分野が登場しました。
宇宙天気という用語は
1990年代から使われ始めました。→
太陽で起こることが
地球に重大な影響を与えるからです。
宇宙天気研究センターは
太陽風によって→
強力なプラズマが放出された場合に
警告を発します。
プラズマが地球に届く最短時間は
およそ15時間です。
電力会社にとって プラズマが引き起こす
電子機器への影響は 死活問題です。→
航空業界も 無線やGPSなしには
運航できません。→
さらに 最新の農業でも
GPSを利用することが多く→
無関心ではいられません。
太陽は 現代社会の緊密なネットワークを揺るがすほどの力を持っています。
人類が どれだけ進歩を遂げても→
太陽の力は 私たちをはるかに超越しているのです。
しかし その無限のエネルギーは→
人類の かけがえのない味方でもあります。
(マッソン デルモト)人類は いまだ
太陽から注がれる膨大なエネルギーを→
効率的に利用できていません。
植物は その点 すばらしく→
光合成によって 太陽エネルギーを
化学エネルギーに変換しています。
(マッソン デルモト)地球の気候が