まあしかし
ハイカラな店やなあ。
こんにちは。
関西テレビのね…。
◆ちょっと待ってください。
◆あれ？
◆朝の「よ～いドン！」という番組で、
円広志です。
◆どうもこんにちは。◆昔のレコードとかあるんでしょ
う？
ちょっと見せてもらっていいです
か。
◆どうぞ、どうぞ。
◆すいませんな。
◆こちらは地主さんですか。
◆違います。
◆師匠です。
◆師匠ですか。
ということは、
ジャズとか、
そういうのに詳しいんですか。
◆一応、音楽評論家なんで…。
◆そうですか。
何これ？
◆それは小説なんです。
◆この湯浅学さんが…。
◆小説家ですか？◆まあ、ふだんは音楽評論ですけ
ど。
◆湯浅さん、ほんなら、
批評したでしょう？
要するに僕らが出たころのニューミュージックの、
あのときの一押しは誰でしたん？
◆中島みゆきじゃないですか。
◆やっぱり、中島みゆき、来るか。
それはしゃあないです。中島みゆきって言ったら一番やか
らな。
その次は？
◆ツイスト。
◆「あんたのバラード」ね。
なるほど。
◆こういう、こうやって歌う。
◆そうそうそう。
ウンコしてるみたいやんか！中島みゆき、ツイストか。
まあいいわ。
その次。
◆その次…、ああ、谷山浩子。
◆俺やろ！
谷山浩子出すんやったら
俺やろ。音楽はやらないんでしょう？
自分は。
◆一応、バンドやってます。
◆やってんの？
フォークやろ？
◆ロックです。
◆ロック？
まあ、ええわ。
パートは何をやってまんの？
◆ギターを。
ギター弾いて…。
◆同じですよ。
◆恐れ入りました。
湯浅さんは、お幾つでいらっしゃ
いますか。
◆６２です。
◆俺より年下やんか。
俺、いつの間にか先生って思って
たやんか。
ええかげんにせえよ、ほんまに。
バンドやってるんでしょう？
俺のほうが先輩になるやんか。
◆そうです。
◆もっとぺこぺこしぃや。
◆ミュージシャン？
◆こんにちは。
ミュージシャン？
◆違います。
◆それ、何ですか。
バイオリン？
◆バイオリンです。
◆バイオリンでしょう。
プロ？
◆お稽古帰りで。
◆ここでちょっとやってみてって
言っても絶対やらんやろ。
やれへんな。
場所はどこやの？
ここ？
今もやってる？
◆先生はおられます。
◆近くにあるバイオリン教室に連
れていってもらうことに…。
◆先生、
どうも。
◆えっ、どうしたん？
◆ちょっと今…。こんにちは、どうも。
朝の「よ～いドン！」という番組
で、
円広志という者です。
先生でいらっしゃいますか。
それで、この方は今レッスン終わ