<震災をきっかけに生まれた→
新しい水産業の形が
注目されました>
<さらに同じ年には
地区の伝統の祭りも復活します>
<
「荒れ神輿」と呼ばれた勇壮な祭りです>
<担ぎ手には
ボランティアも参加し→
多くの人が集まりました>
<順風満帆かに思われた浜の復興>
<あとは
家を失った住民が地区に戻るだけ>
<ところが…>
そうしたら 桃浦の場合は最初から24軒だったのがね→
今度
15軒になった10軒になったって→
だんだん
何回も変わっちゃうと…。
<地区に戻るには
高台を造成し家を建てるしかありません>
<しかし
宅地の完成は2年も先>
<希望者が減るたびに
話し合いは やり直し>
<時間だけが過ぎて行きました>
早く決めてもらわねえと困っちゃうさ。
そうすると
待ってられねえのよ。
<多くの住民は
桃浦での暮らしを諦めたのです>
<それでも
甲谷さんは諦めませんでした>
やっぱり
自分の生まれたふるさとですからね。
<地区の存続のために…>
<甲谷さんが始めたのが漁師学校です>
<漁業体験を通して→
桃浦の魅力を知ってもらうことで→
人を呼び込もうとしたのです>
<復興の種をまこうと始めた地道な活動>
<しかし
甲谷さんの思いが実を結ぶ前に…>
<最も理解してくれた妻
きくよさんを失いました>
(スタッフ)
やる気の部分っていうか気力の部分が?
気力の部分でもね
だいぶ やっぱり…。
<元の暮らしに戻りたい→
…だけなのに>
<石巻市桃浦地区>
<震災前 170人いた住民は今 20人>
<高台に完成した住宅は
わずか5軒です>
<そして
発足時に注目されたカキの養殖会社>
<働く人は増えましたが→
住んでいるのは 地区の外>
<震災当時
82歳だった甲谷さんは→
今年90歳に>
<人が住めない浜は荒れ果てたまま>
(
鈴を鳴らす音)
こっちに
神輿がある 神輿。
<震災後
一度だけ復活した荒れ神輿>
<再び途絶えていました>
<今年のお正月→
仙台で暮らす長女が
里帰りしていました>
日頃あったこととかも…
。日頃あったこと…。
全然やな
まだ 手 付いてへん 1つも。
やっぱりね
。
忘れられるんですね
。
もう自然に
あの北海道とか熊本とかもあったし。
もう忘れられて来てしまうんだな
と思って。
ただ…
。
どんどん
ばんばん やんだけど。
<かつて
この道を歩くと家々から→
子供たちの
にぎやかな声が聞こえて来ました>
<あの頃には戻れない>
<自分の願いと現実との隔たりは増すばかり>
<それでも→
あらがいたい>
<岩手県
ここにも別のラグがあります>
<大槌町>