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2019/03/11(月) 15:50〜16:50 ten.【東日本大震災から8年…関西では伝えられない福島復興の真実】[字]


会社が送電線の空き容量を理由に、
自然エネルギーで発電した50キ
ロワット以上の発電設備について、
送電線への新たな受け入れを中断
することを決めたのです。
飯舘電力はこのころ、
2万キロワットの大規模な風力発電所を、
4億円で作る計画を進めていまし
たが、
受け入れ中断により、計画を進め


る場合には、
飯舘電力自身での送電線建設を求
められました。
その金額は、
発電所の費用の5倍以上となる21億円を提示されたといいます。
また送電線を作るとしても、

完成までには5、
6年かかるという説明でした。
福島が誇る豊かな自然を活用した自然エネルギーの拡大には、
大手電力会社が独占する、
送電線網の問題が立ちはだかっているのです。
>>送電線をもっと分散化して、
そういう再生可能エネルギーを広く受け入れられるような送電網に
早く変えるべきですよね。
電力会社の経営を守るんじゃなく
て、地域の自立をむしろエネルギ
ーを使って、国が積極的に進める
っていうのは、とてもすごいこと
だと思うんですよ。
>>原発の永続的な活用へと突き
進む関西と、
自然エネルギーを活用する方向に
かじを切った福島。
どちらが進む道も大きな矛盾と葛
藤をはらんでいます。
>>原発を巡っては、
何かあったときにどうすればいいのか、靖さん、
私たちが求めているのは、安全で
あって、安心なんですよね。
>>そうですよね。

だからやっぱり先ほど言われた、
福島のほうも自然エネルギーにシ
フトしたいって思うけれども、
それを恒常的に常にどんなときで
も、ちゃんと出せるだけ、蓄えれ
るのかっていう問題、次から次へ
出てくるんですもんね。
>>改めて大橋さん、
このエネルギー政策への温度差、
どういうふうに感じられましたか

>>今回、
福井の町に自然に優しいエネルギーということばがあったんですよ
ね。
福島県内も震災前は、そういう看
板がありました。
大都市に電力を供給して、
経済的な恩恵を得るっていう、
そういう構図も同じです。
この発展に、
日本の発展に貢献しているという自負もあったんですね。
ただ、それが原発事故で崩れ去り
ました。
そして福島は大きな恐怖と痛みを
経験しました。
一方で、福井や関西は今、それで
成り立っているので、
福島のことがあっても、
なかなかほかのことが選択肢に入ってこないというのが実情だと思
います。

>>橋本さん、大熊町には、
この地球に優しいエネルギー原子
力という看板があったんですよね。
>>本当に大熊町を取材している
と、
原発事故が起きるまでは、
この美浜町と全く同じような状況だったんですね。
そして8年がたっても、
今も帰還困難区域の中には、地球に優しい原子力と、
大きな看板が今も設置されている
んですね。
ただ、
この原発は多くの雇用を生み出しました。
大熊町の財政は、
原発によって潤っていたというんですね。
ただ、多くの人のふるさとを奪っ
たのも、
これまた原発だったんですよね。
>>大橋さん、
この差はなぜ生まれたと思います
か?
>>これは痛みの差ではないかと
思います。
もちろん、全国の方に情報として、
原発事故があって、
放射能が降り注ぎ、
多くの人が避難したということは伝わっていると思うんですが、
それがどういうことかというと、
そこにあった自然だったり、命だったり、
思い出だったり、


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