2019/05/06(月) 16:50〜18:15 スーパーJチャンネル[字]

≫そこは、人が住む住宅の真裏の梅林。
多くの車が行き交う県道の
すぐ脇だった。
≫神奈川県の西部
海と山に囲まれた小田原市。
風光明媚なこの街で、今
耳を疑うような事態が深刻化していた。
≫イノシシにおびえ
木の上に避難したという男性。
そのときに撮影したという
写真には
大きなイノシシの姿が。
≫本来、山にすんでいるはずのイノシシが
白昼堂々
住宅地に相次いで出現。
次々と、人を襲い始めたのだ。
≫人間の生活圏は
イノシシたちの縄張りと
化したのか。
≫全国で相次ぐ
新世代イノシシによる襲撃。
恐るべき最新実態を
緊急取材した。
≫小田原市内で農業を営む
92歳男性。
3月末、自宅近くで
イノシシに襲われた。
現場となったのは
東海道新幹線も通る
住宅地に程近い、この畑。


≫いつもどおり朝、農作業をしていたところ
背後から突然
イノシシが襲ってきたのだ。
≫相手は体重80kgもある
イノシシだった。
倒れた男性の上に乗り
両手両足をかみ続けたという。
男性は、クワで応戦し
なんとか撃退。
血まみれで帰宅した男性に
驚いた家族が119番通報。
救急車で搬送され
緊急入院することに。
指は粉砕骨折していた。
≫事故から1か月以上が経過した今も癒えぬ
手足の傷。
だが、小田原市内でイノシシが人を襲ったのは
これが初めてではなかった。
≫現場はJR御殿場線の線路も通る
小田原市街の住宅地。
去年12月このスーパーの前に
突然、イノシシが出現。
高齢女性に突進して怪我を負わせもと来た方角へと逃走。
およそ700m離れた寺へ。
そこで信じられないような行動に出た。
≫家の中に逃げ込み
引き戸を閉めたにもかかわらず
イノシシは
鼻で引き戸をこじ開け
なんと、家の中まで侵入。


避難した僧侶は足に怪我をしたという。
≫人間の生活圏で
まさに猪突猛進するイノシシ。
こうした被害が起きているのは
小田原市だけではない。
≫おととし12月
京都市内の学校の校舎に2頭のイノシシが侵入。
生徒たちが避難する事態が発生。
これは去年10月福岡市内で撮影された
衝撃的な映像。
白昼堂々住宅街にイノシシが出現。
すると…。
≫巨大なイノシシが、突然通りがかりの通行人に突進。
鋭い牙を突き立て
何度も襲いかかったのだ。
更に、今年1月には
山梨で59歳の男性が
イノシシにかまれ
その後、搬送先の病院で死亡。
一体なぜ、イノシシたちは
突然、住宅地へと姿を見せるようになったのか。
我々は、30年間にわたって
神奈川県でイノシシなど野生動物の生態調査を行っている
獣医師の皆川康雄さんに
協力を要請。
小田原市で取材を進めると
イノシシの最新の生態に関する
驚くべき変化が
浮かび上がってきた。
≫そもそも、イノシシは

山奥でひっそりと暮らしていた。
しかし
ハンターの減少などにより
人を恐れることを知らないまま
次々と世代交代していった。
人目を警戒し
夜間、活動していた生態は
大きく変化。
新世代イノシシたちはおよそ2年前から
白昼堂々と