2019/05/28(火) 22:30〜23:20 プロフェッショナル 仕事の流儀▽亡き人を悼み、魂をおくる〜納棺師・木村光希〜[解][字]

す。
はい。
亡き人を悼み 送る。
亡くなった人の体を拭き 化粧をし
仏衣を着せ 最後の姿を整える。
棺に納めるまで寄り添い 送り出す。
これまで 3,000を超える魂を送ってきた。
木村のもとには
全国から納棺の依頼が入る。
肝臓を患っていた母。
美奈子さんはあることを気にかけていた。
肌に黄疸が出てしまっていた。
化粧を欠かしたことのない母の最後はきれいな姿で送ってほしいという。
早速 木村は亡き人への化粧
「死化粧」の準備に取りかかった。
翌日には 遠方からも遺族が集まる。
それまでに 生前の母らしい表情を取り戻してあげたい。
使う化粧品は油分を多く含む
専用のものだ。
亡くなった人の表情を より繊細に
整えたいと 木村が開発に携わった。
赤を中心に 6種類を組み合わせ
肌色に近づけていく。
だが ある箇所だけ 木村が化粧を
ほとんど施さないところがあった。
最後の瞬間に立ち会う納棺師として
大切にしていることがある。
1時間かけ 化粧を終えた。
遺族と対面する。
母との思い出話に 花が咲いた。


亡き人を棺へと納める 納棺を迎えた。
(一同)よろしくお願いいたします。
通常の納棺では棺に納めるまでを遺族に見せたり→
遺族と共に行うことは ほとんどない。
見ている遺族に痛々しさを感じさせないよう→
優しく死後硬直を解く。
続いて 着せ替え。
丁寧に ゆっくりと 家族が亡き人の死を
悼む時間と空間をつくり出す。
あえて遺族と共に行う 木村の納棺。
皆で支え 棺へと納めた。
木村は 時間をかけて
父親の人となりを聞いていく。
お話をしたかったんだろうな
という思いですよね。
木村さんは会社をやめ
自分が思い描く納棺を行うため→
納棺師が葬送の全てに関わる会社を
立ち上げた。
ある日 一件の依頼が届いた。
すると これまでにない感情がわき起こってきた。
木村さんは 決めた。
時間をかけ 残された遺族と対話し亡き人のことを知る。
そして 最後の時を 共に歩む。
6年前 木村さんは納棺師を育てる学校を設立した。
仕事への偏見を耳にすれば
今も心がざわつくことはある。
今は はっきりと そう言える。
♪♪~
…ということで 以前も


こういう取材を受けたことあるのよね→
新聞に載ったのよねっていう
お話はされてました。
♪♪~
♪♪~
(木村)これ いいんじゃない。
♪♪~
失礼します。
木村を頼ってきた。
母の美喜子さんは 英明さんが
おなかにいる時に 夫を事故で亡くした。
周囲は出産を反対したが
女手一つで育てると決意し→
パートをしながら 英明さんを育て上げた。
その母に 十分に感謝の思いを伝えることができないまま→
別れの時を迎えてしまった。
英明さんの 果たせなかった思い。
木村は 葬儀に参列した人へ渡す礼状を
一から作ることにした。
通常 礼状の文章は
決まったものを使うが→
♪♪~
♪♪「こんなに空が青いのはちょっと勿体ないな」
文章を考えるさなか
木村が 曲を聴き始めた。
♪♪~
母の入院中に英明さんが何度も聴いていた曲。
病院への道中 歌詞に自分の思いを重ね
不安な気持ちを鼓舞していたという。
♪♪~

♪♪「最後はやっぱり 『ありがとう』かな」
納棺に取りかかる前。
木村がしたためた礼状を見せた。
(木村)大丈夫ですか?
はい。
木村は あえて 英明さんに
手伝ってほしいと伝えた。
下と上を持って 回りますか?
そうですね。
いいですか。