主婦たちを
大いに悩ませているのが
この夏の値上げラッシュだ。
≫４月には、牛乳やヨーグルト
チルド麺などが
こぞって値上がり。
５月には、ペットボトル飲料。
そして先月、ポテトチップスや
即席袋麺までも値上がりした。
≫企業努力で、価格を
据え置いているものもあるが
メーカーからは
こんな情報も…。
≫塩、野菜ジュース、ごま油
そしてドレッシング。
春に続き
この夏、またも家計を直撃する
値上げの波。
そして、日本の食卓に欠かせないのりも
この夏、値上がりする。
この苦境をどう乗り切るのか。
取材で見えたのは
切実な節約術だった。
≫更に、値上げの原因を探るべく
取材スタッフが向かったのは神奈川県の横須賀市。
すると、のり漁師は
思いがけない理由を口にしたのだ。
≫のりを食べる生物が急増。
その正体とは、一体？
消費増税に加え
この夏、相次ぐ値上げ。
家計の危機を救う術は
果たして、あるのか？
≫横浜市に住む主婦
遠藤愛さん、２７歳。
毎朝の日課は、幼稚園へ通う
３歳の娘・さくらちゃんの弁当作り。
≫娘が大好きなのりを
たっぷりと使うのが
愛さんのこだわり。
ところが、その弁当にこの夏、異変が…。
≫これまで
のりを多く使っていたが
これは、ちょっと寂しいな…。
実は、先月から大手国産のりメーカーが
値上げに乗り出し
今月からは、浜乙女が
３％から５％の値上げを実施。
更に、来月にははごろもフーズも
のり製品を、最大およそ１２％
値上げするという。
≫日本の食卓に欠かせない
のり。
都内にある
おにぎり販売店もまた
危機感を募らせていた。
≫創業５０年のお米屋さんが提供する、おにぎりに使うのは
厚みと味わいのある
千葉県産の高級のり。
国産へのこだわりを維持したまま
価格は１個、１１９円からだ。
≫薄利多売の営業だけに
のりの値上げは大きな痛手。
だが、値上げすれば
客足が遠のく危険性も。
まさに板挟みの状態だ。
今、日本ののり業界に何が起きているのか？
神奈川県の横須賀市へと
向かった。
≫４２年前から
この地でのり漁師を営んでいる
飛松正幸さん、６４歳。
そして長男・裕太さん。
地下水と海水が混ざり合う
この地域では
風味豊かで
良質なのりが育つという。
水揚げされたのりは
洗浄、乾燥などを経て
製品化されていく。
県内一の生産量を誇る横須賀産の江戸前海苔は
色、つや、香りの三拍子がそろい
全国でも高い評価を受けている。
ところが…。
≫全国的にのりの凶作に見舞われた今年
出荷量は、ピーク時から
４割も減少。
４６年ぶりの低水準に。
その主な原因が…。
≫おいしいのりの成長に
適した水温は、１０度前後。
しかし、去年から今年にかけて
冬場に海水温の高い状態が続いてしまったという。
更に、取材を進めると
耳を疑うような衝撃の事実が。
≫なんと、養殖のりが
クロダイによって
食べられているというのだ。
その被害は近年全国各地で起きているという。
クロダイに焼きのりを与える