対策を続けています。
また、トンネルの入り口などに
防水ゲートの
設置を進めているんです。
ただ、完成するのは2027年ということで
もう少し先なんですね。
井ノ原≫中林先生、これは地下にいるときに
もし地震洪水があったら
どうすればいいんですか?
中林≫地震があると
多分、一度地上へ出るんですけど
なんかの形で地下にいるとして
水っていうのは
重たいので、穴があると
どんどん下に入りますから
地下鉄を通って
ずっときちゃうんですね。
だから、すぐに
ドーッとくるわけではないので
洪水で堤防が危ないとなると
やっぱり地上へ早く出る。
特にゼロメートルのところは
いきなり地面に水がたまりだす
可能性がありますから
ビルに上がる。
小野≫そして、心配なのは
やっぱり地下鉄に
乗っている人だけじゃなくて
ここに住んでいる人たちですね。
赤松≫ゼロメートル地帯に暮らす
人たちの中でも
少しずつ危機意識が
芽生え始めているんです。
10月
台風19号が通過した直後
荒川周辺の住民たちが、増水した
川の状況を調べていました。
至る所に
濁流の爪痕が残っていました。
≫荒川周辺の住民たちに対し
江戸川区は、堤防決壊の前に一刻も早く避難するよう
強い言葉で呼びかけています。
ゼロメートル地帯の住民の意識は今、少しずつ変わり始めています。
台風19号では
避難勧告が出なくても
7500人以上が
自主的に避難しました。
≫住民たちは
1人ではいち早く避難できない
お年寄りのための対策も
始めました。
助けを求めるときの目印に
赤い旗を1軒1軒、配っています。
≫日ごろから旗を使って
慣れてもらうよう
呼びかけています。
井ノ原≫意識が高いですね。
小野≫すばらしいという声が
出ましたけど
本当、すごいですよね。
井ノ原≫このレベルでやっていかないといけないですね。
小野≫実はこの番組の取材チーム
1年半かけて
こうした取材を
積み重ねてきたんですけど
その中で、こういう
頑張っておられる方々の取材で
1つ、気が付いたことが
あるんです。
それを聞いてくださいますか。
赤松≫備えを具体的な行動に結び付けている人たちには
備えのトライアングルが
あることが
見えてきました。
どういうことか。
まず、どんな災害があるのか知る。
知ることによって危機意識が高まる。
危機意識によって
さらに知るようになる。
もっと知りたいと。知る、そして
危機意識があることによって
備える行動につながっていく。
このトライアングルが備えの強化につながっていく。
小野≫しかも、この矢印が
実は、備えることを
始めると、もっと知りたくなって
そして、備えると危機意識が
さらに高まって
もっと備えるっていうふうに
なっているんですって。
井ノ原≫この番組で我々は知るところまでは
少しはありましたよね。
それで、ちょっと怖いなって
先ほど、北斗さんも
言ってらっしゃいましたけど
危機意識が芽生えてきて
じゃあ、備えようじゃないか。
先生がいらっしゃるから
もうちょっと
教えてくださいという