2019/12/29(日) 05:00〜06:00 こころの時代〜宗教・人生〜・選「命の輝きをうつす」[字]

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古都 奈良。
1,300年以上の時を紡ぐ この地を→
季節の移ろいとともに
見つめ続ける人がいます。
奈良県在住の映像作家 保山耕一さん。
元テレビカメラマンです。
6年前 末期がんと診断され
余命宣告を受けました。
保山さんがうつすのは→
一日として同じ季節はないという365日の奈良の風景です。
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保山さんは 毎日 日の出前から出かけ→
その日 一番美しいと思う風景を切り取り
インターネットで発信しています。
毎日毎日 こう…
輝いてるものが変わるというか→
いろんな美しさがあるというか。
で ほとんど想像できないんですよ。
狙っていっても そのとおりじゃなくて→
狙ってないところに あ こんなところにこんな花が咲いてるとか。
なんか いつもいい意味で
期待を裏切ってくれるというか→
期待を上回ってくれるというか。
もう3年ぐらい 結構 毎日のように歩いてるんですけど→
それでも まだまだ
見えてない風景があるなというのは→
実感してますね。


今日は 自らの命と向き合いながら撮影を続ける保山さんに→
レンズの向こうに どういう世界が
見えているのか伺います。
よろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
毎日毎日 365日
奈良の自然を撮っていらっしゃる。
これは 何か綿密な撮影プランというのを
立てていらっしゃるんですか?
いえいえ あの~→
朝起きるじゃないですか玄関出て 空見て 風感じて 気温感じて→
で あっ これやったら
ここ行ったら→
いいもん撮れるに違いないって
ひらめいて→
で まあ 始発電車に乗って バス乗って
現場に行く そういう毎日なんですよ。
ですから プランも何もないです。
その日 なんか空が教えてくれる。かっこよく言えばね。
もう風の吹くまま みたいな。
そんな感じで。
テレビカメラマンで働いてた時は→
当然 台本があってスケジュールがあって→
その中で 自分がどういう仕事をするか
というところでしたけど→
今はもう台本もなく。
ですから→
撮らなければならないものっていうのは
逆にないんですよね。
でも 撮り続けてたい。


何を撮るべきか 日々何を撮るべきか。
そう考えた時に
今日しか撮れないものがあるはず。
今日しか撮れないものが
きっと一番美しいはずだと。
そういう確信があって。
ですから それが結果として→
365日 一日一日変わっていく季節に
レンズを向けるというか→
そういうふうにこう 自然な形で。
だから ほんとに美しいものはその瞬間しかない。
その瞬間に その場所にいてて
レンズを向けるということが→
一番いいカメラマンの条件だと
自分で 今 思っているので。 はい。
それを目指して。
やはり歩いて…奈良の自然の中 歩いてたら→
必ず何か見せてくれるというか。
必ず引き込まれるような美しい風景が自分を待っていると思って→
始発で起きて行くの 眠いとか寒いとか
しんどいとか いろいろありますけど→
やっぱり それでも
毎日 足を運ぶことで→
その~ 自分でも想像もできないような
風景に出会えるということが→
一番の喜びですね。
保山さんの一日のサイクルこれは 結構詰まってるらしいですね?
まあ 詰まってるというか→
テレビカメラマンで忙しく働いてた頃に比べれば→
まあ のんびりしたもんです。

そうですね4時 5時前には自宅を出て→
普通は始発列車に乗って
まず奈良駅まで来て→
で 6時の興福寺の鐘の音を聞いて→
で 今日はどこに行こうか春日大社に行こうか 東大寺に行こうか→
ちょっと足を延ばして
南の方に行こうか みたいなことを→
撮影しながら決めていくみたいな。 はい。
で 夕方 まあ 夜までに帰ってえ~ その日の夜の間に編集をして→
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