2019/12/29(日) 23:00〜23:30 美の壺・選「新年を祝う 雑煮」[字]

♪♪~(テーマ音楽)
♪♪~
草刈さん元旦から海外なんですね。
あ~ 昔から憧れてたんですよ。
正月に海外で過ごすっていうのをね。
いいですね~。
Thank you, sir.
豪華な朝食!
なかなか いいもんですよね。
フフッ いただこうかな。
あ~ だけど→
おせちも お雑煮も おとそも
ないんですよね。
海外ですからね。
あ~ せめてお雑煮は食べたいよなあ。
ああ…。
日本の正月に欠かせないのが…
新年を祝って いただく
餅を入れた汁物です。
わ~ それぞれですね。
まあ それぞれね。
土地土地の産物を取り込み
具材も汁も さまざま。
雑煮は…
その数数万に及ぶともいわれます。
そこには 新しい一年を
幸せに過ごしたいという→
人々の願いがあります。
ハレの日に ふさわしい特別なうつわで いただきます。
一口食べれば


心も体も あらたまる。
今日は 雑煮の魅力に迫ります。
昔の人は どんな雑煮を食べていたのでしょう。
室町から江戸時代まで
宮中に餅を納めていた→
京都の和菓子店。
ここに 宮中行事に使われた→
御用品を表した絵巻が
残されています。
神にささげるための御鏡餅。
紅白の丸餅の上に薄い餅が重ねられています。
これと同じ餅が
宮中の雑煮に使われたと→
この店では伝えられています。
今は 何か お雑煮というと汁物を考えるんですけれども…
材料は
赤い ひし餅と 白い はなびら餅。
みそ そして ごぼうの煮物。
まず手のひらに はなびら餅を広げ→
ひし餅を重ねます。
みそと ごぼうを載せて出来上がり。
正月には 宮中で働く
女官や公家に振る舞われ→
くるっと丸めて その場で食べたり
持ち帰ったりしたといいます。
御鏡餅に載ってるものと
同じものを→
下々の者も…。
そういう意味があったのかもしれませんね。
正月の場合は 家族 親族が…。


武士は 宮中とは違う雑煮を食べていたといいます。
室町時代の→
武士の雑煮の具材です。
(奥村)それぞれ→
意味がありまして。→
栗 かち栗 これは敵に勝つ。→
それから結びのしは 敵をのすって。→
あわびは 不老長寿を意味する。→
そして高齢者になっても目が見える。
命を懸けて戦う武士らしい
縁起を担いだ 海と山の幸。
そして 真打ちは ここでも 餅。
(奥村)これは…
もう一つは 魂…
今日 1つ目の壺は→
「神とともに餅をいただく」。
昔ながらの雑煮作りの風習が根強く残る地域です。
はい はい はい。
農家の…
12と5と…。
12月28日。
雑煮の支度は
餅作りから始まります。
2人で食べるには かなりの量。
神棚や仏壇に供えるためたくさん作るのだとか。
大みそか
具材の下準備を始めます。
全て自分たちの畑で取れたもの。
里芋の親芋 頭芋と呼ばれます。
「人の頭に立つように」と

願いを込めて使うのだとか。
年が明けた午前0時過ぎ。
勝功さんが 地元の神社から神聖な火を持ち帰ります。
これを種火として雑煮を作ります。
使う水は 年の初めの水…
神聖な火と水で雑煮を煮ます。
午前1時。
雑煮を食べる前に
その年の恵方を向いて→
餅や串柿 裏白などを載せた